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「デリー発祥の地」

日本人が作った本格インドカレー店の走り

★ジャンル【店舗】 
★場所 文京区湯島3-42-2
★最寄駅 東京メトロ上野広小路駅または湯島駅

これまでの23区発祥の地一覧

★解説文
「昭和31年、デリーはこの地に産声を上げました。小さく目立たず洒落っ気のない上野店ですが、半世紀以上にわたり全国のカレーファンに愛され、また『カレーの聖地』と讃えられてきました。日本人が毎日食べても飽きないカレーを追求し、スパイスの香りと野菜や果物の甘み・旨みを絶妙にブレンド。インドカレーにデリー独自のアレンジを加えた、唯一無二のオリジナルカレーを提供し続けています。カレー好きの方にこそ味わっていただきたい渾身の一皿を、これからも心を込めておもてなしいたします」

★解説
 東京メトロの上野広小路駅と湯島駅を結ぶ春日通りのちょうど中間あたりに大通りに面して、デリー上野店はあります。「上野店」と言いつつ、実は住所は文京区湯島となります。15席しかない小さな店です。
 個々のお店についてはこの企画ではあまり取り上げていないのですが、日本のカレー史上意義のあるお店だと思うのと、後で述べるもうひとつの理由でご紹介しようと思います。
 それにしてもチェーン店が2店しかないお店の現在も営業を続ける1号店で「発祥の地」を掲げるというのもなんだか無理がある気がしますが、一時は首都圏に10店近くの近くの支店がありました。また全国に暖簾分けした「デリー」があります。さらにAmazonの通販などでも市販レトルト製品なども売っていますので、まあここにそうしたもの全ての「発祥」を掲げるのもありかなと思います。
 ご存知のように日本の「カレーライス」はインドのものとは大いに異なり、明治維新ごろから独自の発展を遂げてきました。そこで「本場のカレーはこんなんじゃない」という声が、日本にインド事情が伝わるにつれて出てきます。
 有名なのが新宿中村屋の「カリー」です。1927年に中村屋が新宿にレストランを開いた際、創業者の相馬愛蔵(そうま あいぞう)が支援していたインド独立運動家のボースの提案で「純印度式カリー」を発売し、好評を得ます。同店は「日本のカリー文化発祥の店」を名乗っています。
 そして次の画期ではないかと私が思うのがこのデリーの開店です。
 前置きが長くなりました。「デリー」は1951年、解説文にあるように田中

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