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特産の馬だった三春駒/自由民権の先駆けの地/三春町

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 郷土玩具として有名な三春駒だが、元は三春特産の馬を指した。特段の産物もなかった三春では、藩は江戸時代中頃から馬の生産を奨励し、その際、幕府献上や藩主御用となった馬は「御花駒」と呼ばれ、大変な名誉だった。
 また今は郡山市に属するが、三春藩の高柴地区では伝統的にキンマ(木馬)という子供の成長を願う馬の形の玩具が作られており、これがいつしか特産の馬と結びつき「三春駒」と呼ばれるようになった。
 高柴地区は他に、三春張子と呼ばれるお面や人形などの玩具があり、デコ屋敷と呼ばれる数軒の家が江戸時代から製作・販売を行っている。城下からは車で10分ほど。また城下の三春郷土人形館でも張子人形や古い型の大きな三春駒を見ることができる。

三春張子

       デコ屋敷で作られている張子の面など

 郷土人形館から少し離れた丘の上の三春町歴史民族資料館には、自由民権記念館が併設されている。しかも麓には大きな「自由民権発祥の地」という碑がある。自由民権の発祥を名乗る場所は実は全国に複数あるが、こちらの由来は碑の傍らに像が立つ河野広中による。
 幕末動乱時、三春藩は対応に苦慮する中、河野らが東征軍司令官の板垣退助と会見するなどして戦闘直前に新政府につく。維新後、板垣は自由民権運動の旗頭となる。戊辰戦争時の縁で河野は板垣と親密になって福島での自由

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