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AerosmithのGet A Grip グランジオルタナ全盛期に大御所バンドが見せた意地

エアロスミスとケアレスミスって似てるよね。
どうも、Kuroです。

1993年4月、多くのメタルバンドが重苦しく陰鬱な音楽を奏で、商業的に失敗していった、まさにグランジオルタナブームの真っただ中。
「しっかりせんかい!!」という喝が聞こえてきそうな名作アルバムGET A GRIPをエアロスミスがリリースしました。(某レビューからの剽窃)
外部ライターを多用し、非常にキャッチーな名曲ぞろいのこのアルバムは、エアロスミス初の全米チャート一位を獲得しました。

こちらのアルバムもレコードで欲しいなとヤフオク、amazonなどを漁っていたのですが見当たらず。
CD and LPにも出品無し、今ならdiscogsを調べると事なのですが、当時はpaypal決済が非常に敷居高くまだ手を出していませんでした。

色々調べていたところ偶然ラクマで見つける事が出来、速攻で購入しました。
届いたレコードを意気揚々と開封したところ非常に臭く、ジャケットからは腐った木箱みたいな臭いがしました。

購入した中古レコードでの、これが記念すべき初の異臭騒ぎです。

さすがにこれは頭を抱えました。
ビニールから出すと部屋中が臭くなるぐらいの臭いの強さなので、レコードなら洗剤で水洗いという手もあるのですが、臭いの元はどうやらジャケットから。
これは水洗いというわけにもいかず。ひとまずファブリーズを少し付けた布でジャケットを拭うぐらいしかできませんが、こんなの焼け石に水状態。

レコードの脱臭には新聞に挟むという方法があるらしいという事を知りましたが我が家に新聞紙は無く。
それなら脱臭シートでどうだとアストロの活性炭消臭シート5枚入りを購入しました。

この5枚のシート内袋、ジャケットなどいたるところに入れて放置することにしました。

そのまま1ヶ月ほど放置して忘れたころに取り出してみると…
臭いが少し抑えられているような気がします。

そのままさらに数ヶ月放置して取り出すと、臭いがほぼ抑えられています。

なるほど、臭いの元が付着しているわけではなく、臭い移りなどで染みついている場合はこういう対処方法もあるのですね。
一つ勉強になりました。

さて肝心の聴いてみた感想ですが、このレコードは2枚ABCD面で構成されています。
このうちA面の構成はほぼ完璧。

ノリノリのイントロから弾けるように始まるEAT THE RITCHの流れは完璧、最後のゲップは別に要らない。
次のGET A GRIP、FEAVERと陽気な曲、明るめでキャッチーな曲が続いたかと思うと、ジョン・レノンが降りてきたというLIVIN’ ON THE EDGEでしんみりさせてくれて終わる。
これで終わっちゃっても満足というぐらい曲のクオリティも構成も素晴らしい。
B面は少しルーズな感じながらスティーヴン・タイラーのシャウトが冴えるFLESHで幕を開け、スティーヴ・ペリーのVoが聴けるWALK ON DOWN、これまたノリの良いSHUT UP AND DANCEで幕を閉じる。
このアルバムは名バラードが3曲も含まれていることでも有名なのですが、アルバム後半、C面の1曲めでようやくその1つが登場。
CRYIN'はスティーヴン・タイラーのドラマチックな歌唱を堪能できるバラード。
心地よいベースのイントロと楽しげなギターに聞き惚れていると曲が終わっているGOTTA LOVE IT。
そして魂を揺さぶるかのような歌唱のバラードCRAZYで幕を閉じます。
C面は3曲中バラード2曲という構成ですね。
最後のD面は元気な2曲、LINE UPとCAN'T STOP MESSIN'で幕を開け、ピアノのイントロから始まるAMAZING、ゆったりとしたインストの曲BOOGIE MANで終わります。
バラード3曲というと多いなという印象ですが、聴き終わった印象としてはノリノリやなという感じですね。

AMAZING、CRYIN'、LIVIN ON THE EDGE、CRAZYなどヒット曲の多くは外部ライターとの手が入っています。
そのためこのアルバムを評価しないという人もいるようですが、私は外部の血を取り入れ、それをきっちりエアロ色に染めているのがすごいなと思います。

いずれにせよ、グランジ、オルタナ真っ盛りの時に王道一直線なこのアルバムがリリースされ、ガツンと売れたというのはとても清々しく、また嬉しかった出来事でしたね。

ちなみに次のアルバムNINE LIVESもすごく売れたらしいですが個人的にはイマイチでした。

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