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『必須語彙2800』を授業で使ってみます

小5(この記事は執筆が1月末なので、もうすぐ小6)の生徒さんに、井上秀和先生の『中学受験国語の必須語彙2800』を使ってみることにしました。

通常、塾に行っていると、課題をこなすだけで大変なので、こうした課題を追加するのは難しいのですが、今回はご家庭の状況として宿題を出せる環境にあるため、やってみようと思います。

『必須語彙2800』は、AレベルからCレベルまでレベル分けされていますが、レベルごとではなく、あいうえお順にレベルが混ざって収録されています。

今回は、1週間100個くらいのペースで、AからCまでまとめて前から覚えていくことにしました。

というのも、今回は、関西の上位校の過去問が今の段階でかなり解けているお子さんで、『必須語彙2800』をランダムテストしてもすでに3割の正答率だったので、どうせCまで覚えることになりそうだからです。最初から全部含めて頭からやったほうが進捗がわかりやすい、ということもあります。

受験するレベルや、本人のレベルを加味して、「まずはAレベルだけを全部やって、次にBレベル全部、Cレベルは余裕があれば」という方法もありうると思います。

だいたい1週間に100個強と考え、28週間(つまり6ヶ月半くらいの夏まで)で1周します(執筆時は1月末)。その後、秋冬と2周、3周していきます。

方法としては以下です。まずは「あ行」から。

1.まずは、「あ行の549個を5週間で覚える」という目標を立てる

覚えるブロックは、「あ行」「か行」など、行ごとに分ける必要があります。というのも、「あ行」から「か行」に行くときに、単語の番号がリセットされるからです(ここが利用する際の注意ポイント)。「か行」の語句はまた「1」から始まります。単純に「行」をまたいで100個ずつ範囲を指定するということがしづらくなっています。

よって、最後はちょっと多かったり少なかったり端数が出てきますが、行ごとのブロックに分けて覚えていったほうがいいと思います。

2.「あ行」末尾の穴埋め問題をノートにすべてやってみる。間違えた問題にチェックを入れる

巻頭では「覚えたものにチェックしましょう」と案内がありますが、のちのち、覚えていないものを強調したいので、間違えたものをチェックするという形にします。

「問題」パートは、次のような穴埋めになっています。漢字を入れるところと、ひらがなを入れるところ、カタカナを入れるところが記号(■、●、▲)で分かれています。

・Aさんに話しかけられたとき、思わず愛■笑いを浮かべた。(相手の機嫌を取るような笑い)
・井上先生の話に、生徒たちはあ●●●を打った。(同感してうなずく)

3.正解できなかったものは、「あ行」の「語句リスト」を見て、意味を確認する

4.その週の範囲の120個のうち、「チェックしたもの」を覚える。「問題」を見ながら、毎日10分間、口に出して何度も繰り返す。分からないものは「語句リスト」をすぐ見る。最初は書かない

本当は毎週「あ行」すべて学習範囲にするのが学習効率が良いと思います。ですが、進捗管理が難しいのと、心理的負担が大きいのではないかということで、120個ずつに分けようと思います。

「問題」パートと「語句リスト」パートは番号が対応していて、順番も一緒なので、往復して見返しやすいです。覚える際は、わからなかったら、見る。わからなかったら、見る。これをまずは口に出すだけで、繰り返します。

書くのは効率が下がるので、後でいいと思います(ここも個人差があるところで変更するかもしれません)。

10分というのはとりあえずの分数で、もう少し時間をとって覚えたほうが良ければ、15分ずつ、20分ずつに変更することも選択肢に入れておきます。

また、週に1回しか授業をしないので、口頭でピックアップテストを、できる範囲で構いませんので、保護者の方にお願いします。

5.だいたいイメージできるようになったら、次回授業の3日前から、10分覚えたあとに書いてテストする。

こちらも、保護者の方が見てくださると助かります。手元にあれば答えを見たくもなってしまうので、その点も留意していただければと思います。

6.授業で口頭チェックテスト

本来、授業では読解の解説をするので、暗記チェックに時間はかけられません。授業では無理なく覚えられたかどうかを確認する程度になると思います。オンライン授業ではカンニングを完璧には防げません。ですので、テスト範囲を前後させたり、授業中に抜き打ちで聞いてみたり、いろいろと工夫します。

そうして、毎週の状況を保護者の方と確認し合いながら、やり方を微修正していき、ペースを作っていきます。

7.5週目、「あ行」をまとめてテストする

これも授業中には口頭チェックテストをピックアップでするしかありませんので、授業前に一度、ご家庭で「チェックしたもの」をまとめてテストしていただきます。

まずは、こんな形でやってみようと思います!



 







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