新聞読んでたらバカになる

昨日の日銀政策決定会合を受けて、新聞にはこんな見出しが躍っている。

あのなあ・・・
もう、勘弁して欲しいわ。
市場関係者は誰も肩透かしなんか食らってないぞ?

むしろ、マスコミ世論に押されて変に政策変更しないでほっとしている。肩透かし食らってるのは、ろくに株も持ってないような経済記者だけ。

今「日本の景気がいい」などという人は皆無だろう。ならば
○景気が悪い→利下げ
○景気が過熱→利上げ
が普通のこと。今、利上げするなんてありえない。
なんでこんな簡単なことが分からない???

欧米では利上げしてるというが、物価水準が全く違い、比較できない。インフレ率8%超の米国と、コアコアで0.8%の日本で同じ政策などできるはずもない。

経済には「国際金融のトリレンマ」というのがあって、
・自由な資本取引
・金融政策の独立性
・為替相場の安定
の3つをすべて満たすことはできず、必ず1つは諦めなければならない。

自由な資本取引を諦めるのは、現代の資本主義経済では無理。日本から海外への投資をすべて禁じ、海外から日本への投資をすべて拒否するなど、現実的でない。

金融政策の独立性も捨てられない。金利を自由に変えられないということは、景気をコントロールする手段を大幅に失うということ。インフレ率が上がっても失業率が上がっても抑える手段が著しく制限されるということで、それも無理。

ならば為替相場の安定を諦め、市場に任せようというのが普通の資本主義の国。今の日銀、何もおかしなことはしていない。

テレビ新聞も、この程度の解説をしたらどうなんだ?
情緒的に「悪い円安」を煽るばかりで、百害当て一利なし。
全く害悪でしかない。

今回の記事、「新聞読んでたらバカになる」という典型例である。

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