2023年12月に読んだ本
先月に、文学フリマ東京に行ってから、個人経営の本屋さんを知り、オンラインで本を売っているとわかってから狂ったように本を買っている。
もちろんKindleでも買っている。つまり本を鬼のように買っている。新しい世界が文学フリマによって開かれ、私の読んでいる本のジャンルが一つ増え、とても充実した日々を送っている。惜しくは、読む時間がそこまで取れないということだけだ。
仕事もするし、ゲームもしたいし、編み物もしたい。でも本も読みたい。1日が30時間あればいいのに。そう思いながら過ごしている。私の時間は家族の時間でもあって、家のことをさもあたりまえのようにやっているけれど、できたらもう少し楽をしたい。その隙間で本を読みたい。
そう思った12月だった。つまりとても楽しくたくさん本を読んだ。
実験と回復
文学フリマで購入した、僕のマリさんの新刊。文学フリマでは目の前でサインを書いてくれて(しかも私の名前入り!)飛び上がるほど喜んだ。マスクの中の酸素が枯渇していた。
今回は2023年4月〜9月までの日記が掲載されている。日々の淡々とした日常が僕のマリさんの目線で書かれている。人が書く日記はどうしてこうも面白いのか。自分と違う感じ方や思いかた、同じ場面に出会したとしても全く違う内容を書くのだと思ったら、無性に人のエッセイを読み漁りたい気分になる。
以前よりもちょっぴり明るくなった僕のマリさんが書かれていて、それが前回とは違う生活をしているからなのか、新鮮な気持ちだった。
超個人的時間旅行
こちらも文学フリマで出されたことを知って、のちに「本のすみか」という本屋さんで購入した。牟田郁子さんと、古賀及子さんが書かれているということで迷わずポチッとしたが、そのほかの人の章も大変に面白く、「時間旅行」というテーマで存分に楽しめた。
分量は多くないので、サクリと読んでしまったので少し物足りない。もっと読みたい。
こういう出会いがあるから楽しい。
転職ばかりうまくなる
ひらいめぐみさんのnote知ってますか?たまごシールとわたし|ひらい めぐみ
こちらです。誰に言われたわけでもありませんが、とてもお勧めします。このnoteを読んだときの面白さときたら…!!
まさか本を出さたとは知らず、ずっと個人本の「おいしいが聞こえる」の入荷を待っていて、待っていて、待ちきれずにこの本を先に買いました。
私も転職はそこそこ。過去自分の経験で衝撃的だったのは、出産した次の月に勤めていた会社がM&Aされて、なくなったことがあることだ。この時は、里帰りから戻り、ボロボロの体と寝不足で何も考えられず、会社の人の「M&Aした会社じゃなくて別の会社を見つけた方がいいよ」というアドバイスに対して「この産後の何も動けない私に、どうやって転職活動をしろと…?」と思ったのは良い思い出だ(よくない)
ひらいさんは業界を跨いで何回も転職をしているところが読んでいてすごく「ほおおおお」という気持ちになった。ああ、わかる、わかります、、、ブラックの時の気持ちの折れ方…川をぼーっと(私の場合は聖路加の近くの川でした)見る気持ち…
トントンと転職されているようで、葛藤や人間関係が垣間見えて、そしてそれが今の現状につながっているということが書かれていてよかった。あの「たまごシール」のnoteのタッチで最後まで楽しく読めました。転職の話で楽しいという表現はいいのかわからないけれど。
「おいしいが聞こえる」早く読みたい…!
ここで唐揚げ弁当を食べないでください
タイトルが衝撃的すぎなエッセイの本。「これが生活なのかしらん」という本が気になっていて、その前に個人で出していたこの「唐揚げ〜」本を読みたくてずっと探していた。オンラインの書店でも入荷とともにすぐになくなっていて、全く手に入らずに探す日々…とうとう見つけた時はニンマリしましたよ。クリック&クレカ入力&ターン!
ほうぼうに散っている生活の言葉のカケラを集めて、大事に紡いで文章ができました。という印象を受けた。いいぞ、この本…!!青春の煌めきや楽しさというのがぐんぐんと伝わってきて、あっという間に終わってしまった。
ということで、間髪入れずに商業で出された本を購入。オンラインって好きな時に変えていいよね…
ふたご母戦記
著者の村井さんは翻訳家を職業にしている。滋賀県の琵琶湖の近くに住んでいて、双子男子の母である。琵琶湖の話が書かれているところは、目を瞑ると瞼の裏に琵琶湖の浅瀬で遊んでいる子供達とそれを見守る大人たちが浮かぶようだ。
と、反面双子の子育ては楽ではない。決して。ワンオペかつフリーランス、そして双子と来ては寝れない、しんどいのオンパレードだろう。他人の育児と比較して楽だったか大変だったかどうかなんてわかるはずなんてないけれど、あの、一人でもしんどい経験を二人分同時だなんて、私の想像の範囲を超えているのだろうと感じた。
中学生〜高校生になって育児は楽になったのかというとそうではない。思春期や反抗期など物理的なお世話ではない育児が待っている。読んでいて、いづれは来たる道なのだろうと、そういう気持ちでも読んでいた。
たくましい、世の中のお母さんは本当にたくましい。
貧乏騎士に嫁入りしたはずが
「これいいですよ」とお勧めされて読んだ本。淡々とストーリーが進んでいき、すごく気持ちよく物語が終わる。いや、続きがあるのだけれど。
いわゆる王道のラノベというよりは、自分の力で進めていくストーリーだなぁという感じで、主人公の考え方が「仕事をします」という風に感じて最後まで手が止まらなかった。なんか仕事と通じるものがあるというか、やってやんよという感じがして好ましい。続きもあるので、読みたい。
ランジェリー・ブルース
漫画。派遣社員で働いていた女性が、ランジェリー店に足を踏み入れてそこで働き、自分を見つけ出す物語。働いていくうちに目標も見え、過去の生活から新しい一歩を踏み入れる、だんだんと背筋が伸びてきて、目の輝きが最初のページと段違いだ。表現がとても上手いなぁと思った。
ランジェリーや化粧、服装は20代の最初の頃は「他人に見られるため」に選んでいたように思える(雑誌などで”好かれる”というフレーズが各所に散りばめられていた)今となっては自分のために選ぶのだから他人は(TPOはあるとしても)関係ないでしょう、と言い切れるけれど、固定概念というかこうあるべきという考え方が頭から離れなくて苦労した。それが、「自分のためである」とわかった瞬間に色々変わったなぁと思い出す。
この漫画もその瞬間が感じ取れて読んだ後の清涼感が半端なかった。
百姓貴族8
漫画。えっ、この漫画もうそんなに続いていたの!?15年ですか。いやー面白いです、本当に。毎回この本を読むたびに、ベーコンや鶏肉、卵が食べたくなるのは何でだろう。北海道恐るべし。いい面だけじゃないよ、というのは重々承知しているし、大変さも事細かに書いてある。だけれど憧れずにはいられない北海道。
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