【追悼 2023年】 ムツゴロウさんの終活 ーペットと向き合う最期の準備ー
今年も数々の著名人が、惜しまれる最期を迎えました。
2023年4月5日、心筋梗塞のため他界した
「ムツゴロウ」こと、畑正憲さん(享年87)の訃報は、
ペットと共に暮らす飼い主にとって考えさせられる最期だったと思います。
最盛期は500匹以上の動物と暮らすも...最期は猫1匹と生活した畑正憲さん
「ムツゴロウ動物王国」で知られるムツゴロウさんは、
最盛期には500匹以上の動物と共同生活した時期もありました。
しかし、「妻も高齢で自分たちが先に死んでしまうと
責任が持てないから」と、2年ほど前から“終活”を進め、
最後に飼っていたのは猫1匹だけだったそうです。
「もし自分が先立ったらこの子はどうなるのだろう?」
同居している家族がいる場合は問題ありませんが、
一人暮らしの場合は不安になることもあるでしょう。
ペットは飼い主なしでは生きていけません。
自分にもしものことがあった時に備えて、
ムツゴロウさんのようにペットのために
終活をしておくことはとても大切なことです。
元気なうちに考えておきたい「人とペットの終活」
考えたくはないことですが、現実問題として
もしペットの次の引き取り手がいなかった場合、
ペットは保健所に保護され、最終的に殺処分になることがあります。
そのため、自身が元気で動けるうちに、
万が一の際、ペットの引き取り手や里親など新しい飼い主を探しておくことが大切です。
自分で里親を探すのが難しい場合は、
専門のNPO法人に相談するのも手です。
高額なペットは相続問題に発展する可能性も
また、ペットは家族同然の存在ではありますが、
法律上は「物」「動産」に当たります。
したがって被相続人である飼い主が亡くなると、
ペットは相続財産となり、遺産分割協議の対象となります。
その際、遺産としての財産的価値がないことが明確ならば、
「形見分け」という形で故人のペットを引き取ることは可能です。
しかし、遺産としての財産的価値が大きいペットだった場合、
相続人の遺留分を侵害する可能性があったり、
遺産を単純承認したと見なされ、
故人の借金を含めた財産を相続することになったりと、
相続問題に巻き込まれることもあり得るため、注意が必要です。
飼い主の孤独死はペットの死にも直結
ペットを一人で飼っている方は、
自分が孤独死しないように対策をしておくことも重要です。
もし発見されるのが遅れると、残されたペットにも命の危険が及びます。
自治体の見守りサービスなどの活用も視野に入れながら、
愛するペットのためにも、万全の対策を講じておきましょう。
2023年に亡くなった主な著名人
1月11日 ミュージシャン 高橋幸宏(70)
1月13日 作家 加賀乙彦(93)
1月24日 野球選手 門田博光(74)
1月29日 ミュージシャン 鮎川誠(74)
2月5日 声優 貴家堂子(87)
2月13日 漫画家 松本零士(85)
2月14日 実業家 豊田章一郎(97)
2月14日 ミュージシャン 恒岡章(51)
2月15日 声優 飯塚昭三(89)
2月22日 タレント 笑福亭笑瓶(66)
2月25日 声優 千田光男(82)
3月3日 小説家 大江健三郎(88)
3月9日 政治家 扇千景(89)
3月9日 タレント 菅原初代(59)
3月11日 料理人 陳建一(67)
3月22日 俳優 団時朗(74)
3月23日 俳優 奈良岡朋子(93)
3月28日 ミュージシャン 坂本龍一(71)
4月5日 作家 畑正憲(87)
4月15日 歌舞伎役者 市川左團次(82)
5月19日 元タレント 上岡龍太郎(81)
6月9日 小説家 平岩弓枝(91)
6月16日 野球選手 北別府学(65)
6月16日 ダンサー 坂見誠二(65)
6月21日 振付師 夏まゆみ(61)
7月6日 格闘家 増井侑輝(29)
7月7日 ミュージシャン PANTA(73)
7月12日 タレント りゅうちぇる (27)
7月16日 女優 ジェーン・バーキン (76)
7月24日 小説家 森村誠一 (90)
8月5日 漫画家 佐野菜見(36)
8月10日 喜劇俳優 桑原和男(87)
8月22日 漫才師 おかゆうた(61)
8月23日 プロレスラー テリー・ファンク(79)
8月--日 音楽家 石田桃子(72)
9月8日 漫画家 寺沢武一(68)
9月13日 歌舞伎役者 市川猿翁(83)
9月15日 漫画家 土田よしこ(75)
9月28日 俳優 マイケル・ガンボン(82)
10月8日 落語家 古今亭志ん橋(79)
10月8日 歌手 谷村新司(74)
10月14日 俳優 財津一郎(89)
10月18日 歌手 もんたよしのり(72)
10月19日 ミュージシャン 櫻井敦司(57)
※()内は逝去した時の年齢