異質さを感じる理由 ~【櫻坂46】「僕のジレンマ」初解禁の前に~
世間では、「コロナ」や「ロシアのウクライナ侵攻」などの話題で持ちきりだが、「坂道グループ」もそれに負けじと、様々な話題があがった1週間であった。
あくまでも「坂道ファン」の中という限定的な盛り上がりだったのだが、それでも、久しぶりに熱く語られている様子を見て、坂道グループの人気の高さを改めて実感することができた。
その中でも、やはり一番の話題の中心にいたのは、乃木坂46だろう。
2月21日から生配信されていた「乃木坂46時間TV」は、乃木坂46ファンだけではなく、他の坂道グループのファンの間でも、しっかり視聴されていたようだ。
特に、29枚目シングルの新センターの発表が行われると告知されていたこともあり、注目度は非常に高かった。
その発表内容やその後のざわつきについては、他の記事にお任せするとして、ここで盛んに言われていた「乃木坂らしくない」という意見に触れたことをきっかけとして、乃木坂46はもちろん、他の姉妹グループのファンも、「自分たちは、彼女たちの何が好きなんだろう」という疑問をつきつけられる格好となった。
月曜日に櫻坂46の新曲「五月雨よ」の音源が初解禁された時も、「今までとは違う路線」「乃木坂46の楽曲のようだ」と言う感想があがっていたのだが、乃木坂46の新曲ほどのインパクトはなかった。しかし、ここでも、先ほどの「問い」は投げかけられていたことに気がつく。
乃木坂46の新曲が、これほどインパクトを与えた原因は、
①「新しく加入した五期生がセンター」
②「新しい路線の曲」
③「新しい路線の振付」
という3つの要素が重なったためだろう。
乃木坂46では、3期生や4期生が加入した時に、いきなり新曲のセンターに置くということは、今までもやってきている。そのため、①の項目には、ある程度「免疫」がある。
しかし、今回は、「10年目の挑戦」というテーマのもと、一気に②と③が追加された。
「インフルエンサー」や「シンクロニシティ」など、欅坂46がパフォーマンスしても違和感がない楽曲は、今までもあった。(実際に欅坂46はライブで「シンクロニシティ」を披露している。)
それでも、そのパフォーマンスのセンターは、「ファンがよく知っている」白石さんや西野さんだった。どちらも、一人だけでも「乃木坂46」の看板と認知されている「中心メンバー」である。
乃木坂46が、「制服のマネキン」ではっきりと路線変更した時にセンターをしていたのも、「初期からのセンター」である生駒さんだった。
このように見ていくと、上記の②や③という要素も、実は「乃木坂46路線の範囲内」であり、全く「新しい」ものではないことがわかる。
むしろ、今回の新曲「Actually…」で見られる「欅坂46らしい」と感じられる部分は、乃木坂46の中に元々あったものを、姉妹グループ「欅坂46」が大きく先鋭的に進化させたことから、もたらされたものである。
それは、欅坂46のメンバーやTAKAHIRO先生などが中心となって「チーム欅坂46」として、築き上げてきた「KEYAKIイズム」とも言えるだろう。
今回の新曲で、ファンにこれだけのインパクトを与えている状況をみて、欅坂46時代からのファンとしては、「KEYAKIイズム」が浸透していることがわかり、少しほっとできた部分もある。J-POPの歴史の中で、一定のスタイルを残せていることが実感できたからだ。
さて、そんな「KEYAKIイズム」の正統継承者である「櫻坂46」は、これから、どのようなスタイルを残すことができるのだろうか。
2月27日の「こち星」では、4枚目シングルから「僕のジレンマ」が初解禁される。
メンバー全員が参加する曲であり、卒業を控えた理佐さんによる最後のセンター曲でもあるので、「五月雨よ」以上に全く予想が出来ないのだが、今まで秋元さんが卒業メンバーに贈った楽曲同様に、かなりエモい要素が多くなることだけは確かだろう。
あまり多くを語らず、その素敵な笑顔と頼もしい後ろ姿で、グループを牽引してきた理佐さんが、どのようなパフォーマンスを見せてくれるのか、今から非常に楽しみである。
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