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埋もれない声 ~センター適性②【櫻坂46・日向坂46】~

センターに適した特性として、いろいろ要素が上げられるだろう。
今回は、その中の一つ、「声」について話してみたい。

今までのセンター経験者が、誰だったかを考えたとき、
 【欅坂46】
  平手さん
 【けやき坂46】
  長濱さん
  佐々木美玲さん
  齊藤京子さん
 【日向坂46】
  小坂さん
  加藤さん
  金村さん
などが思い浮かぶ。
そんな彼女たちの共通点について考えてみた時、「声に特徴がある」ということが上げられるだろう。
彼女たちの声は、CD音源などを聴いていても、すぐに判別することができる。大勢の中にあっても、声が埋もれないのだ。
この埋もれない声という特徴は、とても重要である。
これは、「歌がうまい」ということとは別の話である。
純粋に「声に魅力があるか」ということが重要なのだ。

美空ひばりさんや宇多田ヒカルさんなど、多くの人々を魅了する歌手の声を分析すると、彼女たちの声にホワイトノイズが多く含まれていることがわかっている。
人に心地よさを感じさせる「1/fゆらぎ」の中に含まれる要素として、ホワイトノイズがあげられるが、彼女たちの声には、その成分が多く含まれているのだ。
歌のうまさはもちろんであるが、声自体に、聞き手を癒やす力がある。これが、彼女たちの歌を何度でも聴きたくなってしまう理由である。
この「1/fゆらぎ」の声は、訓練では身につかないこともわかっている。生まれながらに備わっているか、そうではないか、という天賦の才能の部類に属するものであるらしい。
だからこそ、そのような声の持ち主との出会いは、大変に貴重なものなのだ。

平手さんや長濱さんの声について、どんな成分が含まれているのか、細かく分析されているわけではない。そのため、どのような結果になるのかは不明である。
それでも、秋元康氏は、初期のころから、彼女たちの声を絶賛していた。
その声の魅力を活かすために、数々のソロ楽曲を与えていたことを明かしている。
分析データはともかく、純粋に聞き手としての感想として、彼女たちの声は、歌っている時はもちろん、話している時の声も、非常に心地よい。
二人ともラジオ番組を持っているので、今でも、その魅力的な声に触れることができるのが、ファンとしても嬉しい限りである。


櫻坂46となってからは、どうであろう。
欅坂46時代と比べると、メンバーたちの歌声は、綺麗な中高音の成分が多い。
話し声だけで言えば、理佐さんや大園さんなど、低音で魅力的な声の持ち主もいるが、歌うと高音に寄っていく傾向がある。
二人が、地声に近い音程で歌えるようになると、声の魅力をもっと活かせるはずなので、さらなる進化を密かに楽しみにしている。
高音の中でも、太さが感じられるのが、藤吉さん、森田さん、山﨑さん、田村さんだろうか。しっかりとセンターに選ばれているメンバーである。
平手さんや長濱さんのように、埋もれない声とまではいえないが、十分に特徴な声の持ち主だと言えるだろう。

日向坂46の場合は、比較的低音で歌えるメンバーが多い。
齊藤さんや加藤さん、佐々木美玲さん、上村ひなのさんには、センターポジションだけでなく、ソロ曲も与えられているので、声の魅力を存分に味わうことができる。

日向坂46には、歌唱力があるメンバーが多いのだが、その中にあって、センターに立っているメンバーが、特徴的な声の持ち主から選ばれているのが、非常に興味深い。

センター適性として、前回は、制作に積極的に参加する「創造性クリエイティビティ」を上げたが、今回の「魅力的な声」も、大きな要素の1つである。
センター適性と考えられる要素として、まだ他にも上げられるだろう。それらについては、次回以降、お話していきたい。



 



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