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この手の番組が一番向いているのかもしれない ~【櫻坂46】昨晩の『TOKYO SPEAKEASY』を聴いて~

8月25日25時~『TOKYO SPEAKEASY』で、TAKAHIRO先生と田村さん・藤吉さんの鼎談が放送された。
生出演であったため、リアルタイムで聴いたファンも多かっただろう。
制作大好きメンバーのお二人と、制作陣の中心にいるTAKAHIRO先生の話は、いろいろな楽曲やMVの制作期間の出来事や、その時の心情などを披露する場となっていたので、まさにファンが一番聴きたい話のオンパレードであった。
中でも、藤吉さんは、なかなか自分の気持ちを話さないメンバーであることから、このような機会は貴重である。

型どおりに番組を進行しようとするMCがいなかったことも、とても良かった。
制作現場のリアルな雰囲気が、そこにはあった。
TAKAHIRO先生と、お二人を始め、櫻坂46メンバーとの関係性も窺い知ることが出来、下手なドキュメンタリーよりも、真の姿が伝わっていたと言えるかもしれない。
実際の現場では、多くの説明や演出などがあるのだろうが、意外にも、今回の番組のように、お互いが面と向かって話し合いをする機会というのはほとんどないらしい。

それにしても、TAKAHIRO先生がメンバーを見る目は、いつも温かい。
しっかりと、メンバーを一人ひとり見ながら、演出をしていることが振付の端々に現れているからだ。
今回の番組での田村さんと藤吉さんの反応をみる限り、TAKAHIRO先生自身は、本人たちに直接それを話すことはないようだ。
ただ、振付や演出の中で、彼女たちの発言や仕草を採り入れていることから、細かいことまで把握されていることを知り、驚くことも多いという話をしていた。
ファンとしては、このような温かい関係性から、あのパフォーマンスが生まれていることを知ることができただけでも嬉しいものだ。

TAKAHIRO先生は、秋元先生が彼女たちに与えている歌詞を非常に読み込んだ上で、振付を組み立てている。
多くのグループの振付を担当していることもあり、各グループの楽曲の違いや特徴なども、しっかりと把握されていることが、今回の番組内での話でも知ることができた。
それを聴いていたお二人も、思わず納得していた。
しかし、その反応から察するに、普段はそのような説明が全くなされていないこともわかる。

欅坂46時代から、TAKAHIRO先生は、彼女たちの自主性や意見を非常に大切にしている。
それは、単に楽曲の演出をする振付師とメンバーという関係ではなく、偉大な教師と生徒という関係に近いのかもしれない。
ダンススキルを向上するために指導していくこと以上に、一人の「表現者パフォーマー」となれるように成長を見守るという指導スタイルがとられている。
メンバーがパフォーマンスの話をする時、「楽曲の中にフリーの部分があり、自分でダンスを考えるのが難しかった」という発言をよく耳にする。
これは「表現者としての自覚が持てるようになってもらいたい」というTAKAHIRO先生の期待の現れなのだろう。
それに応えるように、メンバーの皆さんも、着々とプロのパフォーマーとして進化を遂げている。
優れた指導者は、多くを語らずとも、要所要所でポンと言葉を投げかけるなどして、メンバーのポテンシャルが最大限に発揮されるように導いていくものである。
TAKAHIRO先生のやり方は、まさにそうなのだろう。
そのような指導の甲斐もあって、彼女たちも直面する高いハードルを次々と越えることに成功している。

アルバムをひっさげて開催される全国ツアー。
彼女たちの進化をしっかりと目に焼き付けていきたい。




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