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東武線全部乗る① 東上線坂戸より先と越生線

東武線は東京都心から埼玉県を主力に北関東、一部千葉県への路線網を持ち、日本の私鉄としては近鉄に次ぐ路線規模を持つ鉄道会社。池袋駅を起点とする東上線系列と、浅草駅を起点に群馬県、栃木県に至る伊勢崎線系列にわかれている。この度、2023年12月までに残り1路線区間を除き制覇まで王手をかけている状況。

1回目はこの辺を取り上げます

東上線系列は池袋駅を起点に寄居まで至る本線と、坂戸から分岐する越生線に分かれる。正式には東上本線だけど一般的には東上線と呼ばれているのでここでも東上線で統一します。途中の和光市駅から東京メトロの副都心線と有楽町線に直通していて、東急線、相鉄線、みなとみらい線にまで直通する列車も。代表する駅は圧倒的に川越駅で、都心からはJR埼京線経由の川越線や西武線もあるけど最短距離を行く東上線が大正義となる。

これは帰路についた池袋駅。
東急の車両で行き先は相鉄線の湘南台に、これから乗るのは東京メトロの車両ですがまごうことなき東武の駅、和光市駅です。

東上線というのは東京と上州(群馬)を結ぶことを目指した路線名だけど、その先三国峠を越えて新潟まで路線を延ばす野望もあったようで、結局寄居からは現JRとなった八高線や上越線がその役割を担ったので建設されることはなかった。東武鉄道グループの別会社として発足し、後に東武鉄道に吸収されたので、東武鉄道と言っても伊勢崎線系統とは直接つながっていない。

池袋からは概ね国道254号川越街道沿いに商店街で有名な大山や、体重計のTANITAの本社があるときわ台、蒙古タンメン中本の本店がある上板橋といった、板橋区や練馬区端の古き良き住宅密集地を通り、23区の最果て成増、和光市、朝霞、志木、鶴瀬、ふじみ野といったThe東上線タウンを経て川越へ。川越って遠いと思ってたけど、東上線においては半分より全然池袋寄りなんだよね。朝霞駐屯地は和光市と朝霞市にまたがってて、日本では数少ない常時戦車が見られる広報施設があります。

ハッピーロード大山商店街。
東武が最初に開発した分譲地のときわ台。東急の田園都市を模倣したもの。東急沿線と比較して板橋区で東武線というブランドの欠片もない立地が逆にディベロッパーやミーハーに荒らされずに昭和レトロを残す閑静な住宅街として残っているのが特徴。
最新戦車の10式。日本の戦車は北海道と九州に集中してるので。
朝霞。The東上線。朝霞市の中心はこちらの駅だけど、隣の朝霞台駅はJR武蔵野線の北朝霞駅と乗換駅なので利用者は倍以上多く、快速急行なども停まる。
川越市駅は車庫もある。メインは川越駅だけど、川越市は西武新宿線の本川越駅に比較的近いし、利用者も多い。

霞ヶ関駅は官庁街の東京霞ヶ関駅と間違えてこっちに来てしまった人に出会ったことがあるのと、有名なのは2020年東京オリンピック会場にもなった金があるだけでは会員になれない超名門ゴルフコースがあったり(電車で行くような人種が行くゴルフ場じゃなさそうだけど)。

坂戸駅までは仕事で乗ったことがあるけど、そこから先は東上線においては未踏。東松山は人生で初めてのカブで出かけた先である吉見百穴があるところ。ちなみに元 松山町で東上線の駅も武州松山駅だったけど、合併と市制移行で松山市とはならず東の松山となった。本家松山は愛媛県の県庁所在地。

東松山の遺跡、吉見百穴。

小川町はJR八高線との乗換駅。この駅までは池袋から直通の通勤電車がそれなりに来る。つまりはギリ常識の範囲の通勤圏ということになる。ここから先は4両の近郊列車しか来ない区間。

今回は森林公園から寄居行きの各駅停車。
小川町駅。折り返しの急行が待機してる。

この付近の東上線は鶴ヶ島、高坂、東松山、武蔵嵐山、小川町、寄居と関越道で見覚えのある場所を通ってるのですね。嵯峨嵐山は「あらしやま」、こちらは「らんざん」が正解。

みなみ寄居駅は2020年に開業した2023年12月現在東武線で一番新しい駅。副駅名と共に「みなみ寄居<ホンダ寄居前>」とされている通り、自動車メーカーのホンダ寄居工場の最寄り駅として、ホンダがお金を出して開業させた駅。狭山市にあった工場を閉鎖し寄居工場へ集約することで、従業員の増加による交通渋滞緩和のため。ホンダは和光市駅そばにも研究所があり東上線と縁があるよう。2023年8月に開業した宇都宮ライトレールもホンダの芳賀事業所へのアクセスができるようになったり、自動車の枠にとらわれないモビリティ企業というのは伊達ではなさそう。

みなみ寄居<寄居ホンダ前>
漢字が難しい男衾、おぶすま
寄居駅手前で渡る荒川
秩父鉄道が管轄しているけど3社共同駅で改札も共通。
寄居駅源口

寄居はJR八高線と秩父鉄道の3社が乗り入れる、各路線とも県庁所在地とか政令市に行くわけでもなく絶妙に鉄道がないところを通ってるので結構往来がある印象。東上線も昼間は30分に1本まで減るので、実は最も本数が多いのは秩父鉄道。

寄居の思い出として高校1年の時に多摩地区在住の若かりし私は友達で群馬まで自転車で行く冒険をしたときに寄居駅前で昼ご飯を食べたのを覚えている。でも再開発で綺麗になってたけど、2013年に閉店したスーパーのライフが駅前なのに廃墟状態のまま残っている悲壮感。

寄居からは八高線で越生へ。八高線が東上線系列の壁になっていて、寄居、小川町の間は東上線と八高線は競合している(遅いし本数少ないし高いけど)

越生線は坂戸から分岐して越生町の越生駅までの路線で、東上線が小川町の手前から単線になるのに対して、越生線は坂戸から基本単線となる。東京近郊の路線としてありがちな砂利などの資材を運ぶために建設された支線が、後に旅客化した路線となる。越生も「おごせ」となかなかの難読ではある。

越生線は基本的15分に1本は確保されている。

JR八高線は無人だけど東武線は有人駅。
越生線は全編成4両の8000系。東上線小川町以北と同じ。

越生線乗ってて初めて知ったのですが、東京国際大学とか城西大学とか箱根駅伝でしか知らない大学はこんなところにあるんですね。

急行で戻りました。

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