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JR乗りつぶしの記録 2022/1/2 高徳線・牟岐線(次章DMVも乗ります)


高徳線 高松~徳島

高松と徳島を結ぶ単純明快な命名方法。県庁所在地を最短経路で結ぶ割には、全線非電化単線のローカル線の風体。ただ予讃線ととも特急が高速運転できるように整備されており、毎時1本最高130km/hの特急が爆走、高松~徳島間75kmを1時間程度で結んでおりかなり早い。一方で淡路島を縦断する高速道路できたために、徳島から高速バスで神戸まで1時間半、大阪まで2時間40分ほどしかかからず、本数も1時間2本以上あり、徳島から鉄道で長距離を移動する需要はあまりないのが実情で予讃線に比べると利用者も少ない。高速バスはJR四国バスが参入しているので一概に逆風ではないけど。

歴史としては徳島から吉野川上流を目指していた徳島鉄道(のちのJR徳島線)、鳴門から徳島を結ぶ阿波電気軌道(のちに高徳線から分岐するJR鳴門線)、そして高松から徳島方面を目指す国鉄による各路線が元になっている。高徳線が高松から志度までの最初の区間が開通したのが1925年と、予讃線が高松から松山まで開通したのが1927年なのと比べるとかなり遅いスタート。その後順次徳島方面へ延伸し、1935年に阿波電気軌道の路線を吸収、吉野川を渡り徳島線で先行開業していた佐古駅に合流することで高徳線が全通した。

早朝の栗林駅からスタート。この辺りは高松市内のため踏み切りをなくせるよう高架化されている。琴電の栗林公園駅からは徒歩10分以下。
志度駅は琴電との乗換駅。高松と徳島を結ぶ特急うずしおに追い越される。
ラッシュ時は普通列車も1時間に3本程度になる。
鳴門線との分岐駅、池谷駅。右が鳴門方面、左が高松方面。ホームは分岐したあとにある。


吉野川橋梁。全長949.2mのJR四国最長のトラス橋梁。これは後部から高松方面を見たところなので渡りきったところ。
佐古駅。徳島線との分岐駅。複線のように見えて実は徳島線と高徳線が単線で並んでる。マニアックな解説をすると、この写真は私の乗っている徳島行の高徳線が反対方向との行き違いをするために徳島線のホームを間借りしている状態。
JR四国発足後に導入開始された1000型。

牟岐線 徳島~阿波海南

徳島から徳島県東岸を南へ進み小松島市、徳島県第二の都市阿南市を結び、路線名にもなっている牟岐町を通り、海陽町の阿波海南駅まで結ぶ路線長77.8kmの路線。高徳線が74.5kmなのでニアリー。

徳島から阿南までの区間は昼間は1時間2本と徳島近郊区間として利用者も多いものの、阿南から先の全長の3分の2に当たる区間では1日8本という超閑散区間となる。特急は朝に徳島方面、夜に阿波海南方面の1往復のみ運行されている程度。ちなみに徳島~阿南の利用者数は、高徳線の徳島~高松と同等レベルと意外と多いことがわかる(高徳線が少ないのか?・・・)。

牟岐線の歴史は、海運会社が徳島市南隣の小松島にある小松島港から徳島への接続のために1913年に鉄道路線を開通させたことがスタート。この海運会社は藍を大阪港へ輸送するために設立されたもので、当時本州と四国はもちろん海を渡るしかなく、小松島港は近年徳島港が大型船対応のための浚渫工事と埋め立て整備がされるまでは徳島の海運拠点を担っていた。

牟岐線開通後は小松島線として中田駅から小松島駅の一駅区間の路線として残ったものの、徳島港が整備されると旅客船は徳島港発着に切り替えられることとなり1985年に廃線化している。地図みると廃線跡がくっきりわかりますね。小松島市の中心駅が南小松島駅なのも、小松島線の小松島駅の存在があったため。

その後、1936年に阿南鉄道が小松島線から分岐して阿波富岡(現阿南市)方面へ延伸していた路線を編入し国有化、1942年に牟岐駅まで開業させる。しかし延伸は難航、室戸を経て後免・高知と結ぶ長大な阿佐線という路線計画のもと延伸工事が続けれることとなったものの、1973年にようやく阿波海南・海部駅まで開通さることとなりました。

JR四国で一番あたらしい普通用気動車1500型。徳島近郊がメイン。
徳島駅は日本で唯一県内に電車が一切存在しない、完全非電化の気動車天国。一応高徳線の電化は検討しているよう。牟岐線は論外ですね・・・。隣の高知駅もJRは非電化だけどとさでん(路面電車)があるので。
徳島駅から出ると右手には徳島のシンボル眉山と、お世辞にも大都市とは言えない徳島中心街。
南小松島駅。小松島市の中心駅。小松島駅は前述の通り小松島線のもの。
羽ノ浦駅ですれ違い。この辺は本数が多い。
阿南市の阿南駅。徳島県第二の都市で、那賀川河口デルタの工業都市。一躍有名なのはノーベル賞受賞で悶着も起こしている青色発光ダイオード(LED)を世界最初の量産化をした企業 日亜化学工業の創業地かつ本社所在地。
日和佐駅から見える第23番札所薬王寺。初詣をPRしているようで、ちょうど1/2この駅まで1両編成の車内は立ち客がいるくらいの混雑でした。
牟岐駅。停車しているのは年末年始だけ高松から牟岐駅まで運行されている特急やくおうじ。前述の薬王寺への参拝客向け。
終点の阿波海南駅。駅前はコンビニとドラッグストアと洋菓子店がある。
1日8本の阿波海南駅。

すでに国鉄の経営は行き詰っており海部からわずか8.6kmの甲浦まで工事を進めたところで工事が凍結されていたところ、第三クターの阿佐海岸鉄道が設立され1992年に海部~甲浦間が阿佐東線として開業。それ以降延伸されることはないまま30年を迎えようとしたところ、阿佐海岸鉄道はDMV(Dual Mode Vehicle 道路と線路を両方走れるタイヤと車輪がついた乗り物)の導入を計画。鉄道モードとバスモードへの切り替え駅として海部から一駅徳島方面の阿波海南駅が選定されたため、JR四国の牟岐線は2020年に阿波海南~海部の1駅区間を廃止し、阿佐海岸鉄道に編入している。そして2021年末に世界初となるDMVが運行開始、私もこれを乗りに行くのと合わせて牟岐線も制覇しました。別でまとめます。

これがDMV


本日の成果(新規乗車区間)

高徳線 高松~池谷 64.2km(全74.5km制覇)
牟岐線 徳島~阿波海南 77.8km


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