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関東の乗ったことが無い路線 流鉄流山線
流山線は千葉県の松戸市の馬橋駅から流山市の流山駅を結ぶ6駅、5.7kmの小さな路線。2両編成の電車が、朝夕ラッシュは1時間4本、昼間は1時間3本。東京まで25kmの人口21万人の住宅街に似合わないローカル線が流鉄線。流山駅は名前の通り流山市役所も立地する流山市の中心部で流鉄本社もある起点。終点の馬橋駅でJR常磐線、手前の幸谷駅でJR武蔵野線・常磐線と接続して各方面へ繋がっている。
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運営会社は流鉄株式会社。2008年に総武流山電鉄株式会社から、流鉄株式会社へ改称。地方私鉄でよくあるバス事業などがあるわけでもなく、タクシー事業は早々に撤退済み。鉄道と小規模な不動産のみの会社、鉄道事業の売上は2023年3月期で約2.9億円、不動産事業(付帯事業)は約1.7億円
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流山は江戸川舟運で栄えた都市で、北関東からの米などの産品が集積し特に日本有数のみりんの産地として歴史に名前が残っていて、江戸前の味を支えていた。明治になると1896年に日本鉄道土浦線(JR常磐線の原型)が開通し、隣接する松戸にも駅が設置され貨物輸送も船から鉄道へ少しずつシフトしていく時代。その流れに乗って、みりん等の輸送のため地元名士や商人が出資し1916年に現在の流山線の路線を開業、小資本ながら大手に吸収されることなく独立を保っている。しかし2005年に都心へ直通するつくばエクスプレスが開業、ただでさえ利用者が減少していた鉄道事業をオーバーキルしてきた。つくばエクスプレス開業前の2004年と2023年を比較すると利用者は半減以下となっている。
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流山市は今千葉県で最も人口が増えている市で、2018年から5年間で約2.4万人増、増加率でも2023年は2位になったものの2018年から1位をキープ。その背景はつくばエクスプレスの開通のインパクトが大きい。従来から市内には流山鉄道やJR武蔵野線、東武野田線があったもののいずれも都心へは実質直通していなかったところ、つくばエクスプレスは秋葉原まで20分少々で行けるようになってしまった。沿線が開発され、都心への時間距離の割に家賃水準も安く自然も残っていて一気に人口が流入。さらに市独自の子育て支援制度が充実していることが口コミでも広がった。
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そんな元気な自治体ながら前述の通り流鉄の利用者は減少。一方でつくばエクスプレスの駅別利用者数では秋葉原駅、北千住駅に続き流山おおたかの森駅と南流山駅が上位4位と続く対照的な状況になっている。流山市も手をこまねいているわけでもないだろうし、流鉄の生存戦略に注目したい。
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