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JR乗りつぶしの記録 2020/7/24 仙台~女川~一ノ関~気仙沼~釜石~盛岡

仙石線 仙台~石巻

本日は始発スタート。仙石線は元は私鉄として敷設され、戦時国有化で国鉄かした路線。その名残から、東北地方で唯一の直流電化路線(東京都心の電車と同じ形式)で、仙台駅は1925年開業当初から地下駅で、省線仙台駅(現JR仙台駅)を乗り越えて中心市街地へ延伸できるようにしていた。これは1駅だけとは言え日本最古の旅客用地下鉄(↓補足)。その後、新たに陸前原ノ町~仙台駅間を地下化して、地下鉄東西線に乗り入れられるようにあおば通駅を新設して現在の仙石線の姿に。地下鉄東西線のほうはコスト削減でミニ地下鉄形式で開通したので直通は物理的に不可能になったけど。
(補足:銀座線は浅草-上野の部分開業が1927年だけど、一応地下鉄路線として建設され複数駅区間で開通したことから、東洋初の地下鉄は銀座線で間違いはない。)

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交流電化路線なので東京の電車のお下がりが毎回導入される。今は南武線のお下がりの205系改造車がメイン。東塩釜までが複線で、あおば通~東塩釜の間はラッシュ時は数分おき、昼間での10分おきくらいの過密路線。石巻まで行けるのは1時間に1本程度。ちなみに日本三景の松島へは仙石線の松島海岸駅が最寄(東北本線の松島駅は少し離れてる)。

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石巻線 石巻~女川~小牛田
東北本線 小牛田~一ノ関

石巻線は東北本線の小牛田から石巻を通って女川まで結ぶローカル線。仙台からは仙石線のほうがショートカットしているのでだいぶ早い。石巻で乗り換え女川まで行って、女川から小牛田へ。途中の前谷地駅からは気仙沼線が分岐している。旧女川駅のあったエリアは震災の影響で壊滅してしまったので、200mほど内陸のかさ上げされたところで移転開業した。石巻市街地もかなりの被害を受けいているので、復旧に際して全体的に高架化や盛土でかさ上げしている。

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石巻は漫画家の石ノ森章太郎の故郷ということで記念館もある。ちなみに2014年に石巻に訪問した際の写真も出てきた。

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小牛田は東北本線から東は石巻線、西は陸羽東線で新庄方面に分岐する駅。機関車時代のターミナル駅の名残ある無駄に広い駅。小牛田からは東北本線で北上、岩手県最南端の一ノ関へ。

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大船渡線 一ノ関~気仙沼

一ノ関から太平洋へ分岐するのが大船渡線。その線形から空飛ぶ龍が連想されドラゴンレールなる愛称がついてる。大船渡線も震災の影響で気仙沼までが鉄道、気仙沼から大船渡市の中心駅である盛駅まではBRT化している。一ノ関から気仙沼までは1~2時間に1本、気仙沼から盛までも1~2時間に1本、気仙沼駅での接続は考慮されてる。
この大船渡線は被災地の子供たちに笑顔をというコンセプトのもと、ピカチュウトレインが休日を中心に一ノ関-気仙沼間で運行されている。コロナの影響で空席が目立っていたのでせっかくならと予約した。運行上は全席指定席の快速なので、18きっぷでも指定席さえ取れれば利用できる。

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大船渡線BRT 気仙沼~盛

気仙沼では乗り継ぎの時間もあったので港のほうまでレンタサイクルで漕ぎ出してみた。気仙沼駅自体は山側の高台にあって、市街地は港を中心に海沿い。真新しい高層住宅が建っていて、今でも更地だらけで、いたるところで工事をしている状況。

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飯でも食おうかと思ってたけど市場の食堂は観光客でごった返してたし、14時前くらいだったので昼飯難民化した。地味に探してたこの気仙沼のクリームサンドパンはローカルパン界ではかなり有名。東京でも秋葉原の日本百貨店に週一で入荷してる。仙台や東北各地の大型スーパーでも曜日限定で売り出されているよう。

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気仙沼から大船渡市の中心駅盛へは大船渡線のBRT区間。BRTとはBus Rapid Transitの略称で日本語ではバス高速交通システム、要はバスを使った鉄道くらいのスピードと輸送力をもった交通機関のこと。津波被害からの復興するにも利用者が見込めない区間だったため、鉄道として再建・維持するのではなく、線路を道路化してバス専用道に、一部区間は一般道を走る路線に切り替えられた。一応JR線なので18きっぷも使える。見ての通り駅はバス停との中間みないな感じ。

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途中はまだまだ復興半ばといった様子の、がれきの山、廃墟、建設中の大堤防等ニュースで見た景色が広がる。陸前高田の奇跡の一本松は道の駅兼BRTの駅のターミナルにもなっている。いかんせんバスの車窓は写真が全然とれてないけど、ちゃんと現地に行ってくださいとしか言えない。

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三陸鉄道リアス線 盛~釜石

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正確にはJRではないけど三陸鉄道へ。三陸鉄道はあまちゃんとか、去年だったかの?のブラタモリでも取り上げられた。今回が乗るのは初めて。三陸鉄道は名前の通り三陸地方の岩手県部分の久慈~盛を結ぶリアス線を運行。

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歴史をざっくりいうと、国鉄がコツコツ延伸してたところ財政悪化で計画が凍結、その計画を引き継いで地元政府が出資して1984年にようやく全線完成、震災までは久慈~宮古、釜石~盛の運行をしていた。震災後にJRが宮古~釜石間を譲渡して南北統一を果たし、2021年現在も日本一長い第三セクター線。一方で過疎化とモータリゼーションで利用者は激減していて、震災後に廃線にならなかっただけでも奇跡というレベル。JR東にとっては体よく赤字路線を分離できたと批判もごもっとも。
リアス式海岸は地形的に南北陸上交通が貧弱だったところに悲願の鉄道開通となったわけだけど、厳しく現実的に言えば時すでに遅し。観光列車や沿線の豊富な魚介類のPRなど頑張ってる。トンネル・海・トンネル・海の繰り返して景色はめちゃくちゃいいです。ちなみに盛はセメントのまち。石灰岩を運ぶ貨物線が走ってる。

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釜石線 釜石~花巻

釜石で三陸鉄道と別れて釜石線へ。釜石線は釜石から遠野をとって花巻に至る路線。途中の新花巻は新幹線にも乗り継げる。朝夕除いて2時間に1本程度とかなりのローカル線、1日数本が花巻から東北本線に乗り入れて盛岡と釜石を直通している。今回は狙っていたので乗り継ぎは5分程度。
花巻出身の宮沢賢治にちなんだSL銀河や、駅名にエスペラント語の愛称をつけてるとのこと・・・。

釜石は古くは130年の歴史ある官営製鉄所、旧新日鐵の釜石製鋼所がある町。日鐵釜石といえばラグビーでもWCで話題になってた。

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途中の陸中大橋駅はかつて鉄鉱山のあった名残がみれる。ここから釜石へ鉄鉱石を運び出して製鉄をしていたわけだけど、今は日本製鉄釜石は製鉄すら休止して鉄鋼加工品を生産する工場となっている。時代は変わる。

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東北本線 花巻~盛岡

花巻からは東北本線で今晩の宿泊地盛岡へ。東北本線は盛岡近郊区間ともあり30分に1本くらいと結構本数あるイメージ。地元らしいビールとつまみでラストスパート。夜だし車窓から何も確認できてません。

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夜は盛岡冷麺です。

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本日の成果(新規乗車区間)

仙石線 あおば通-石巻 49.0km ※制覇
石巻線 女川~小牛田 44.7km ※制覇
大船渡線 一ノ関-気仙沼-盛 105.7km ※制覇
釜石線 釜石~花巻 90.2km ※制覇
東北本線線 花巻~盛岡 35.3km ※あと花巻~一ノ関
三陸鉄道リアス線 盛~釜石 36.6km 










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