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忙しい時こそ化粧をしなくっちゃ

年度末、私の職場は他のところが断るような詰め込みの仕事に追われた。はっきりいって激務だった。
朝起きた瞬間にその日の仕事の内容を考える。集中して進めるなら朝イチがいい。朝食をとらずにパソコンに向かい、ひと仕事、ふた仕事をこなして、昼過ぎにようやくひと息つく。でも、本格的な業務はそこから始まる。
仕事は基本リモートでこもりきりだ。最低限の身づくろいはしたいが、時間がないと自分のことがあとまわしになる。

ふと鏡をみると……。ギャー!
だれだこの疲れた顔のおばさんは。

張り詰めた状態が続いているから顔がつやをうしなって老け込んでいる。
私の知っている私はもうちょっとかわいげがある顔をしていたはずなのに(自分くらいは自分を褒めてあげる)。

こんなことじゃだめだ。
化粧ポーチを取り出す。
まず、表情筋を刺激する。鏡の前でにこっと笑ってみたり、たるんだ頬をつねったりしたりする。
フェイスパウダーでベースを整え、アイシャドウをまぶたにのせ、注意深くアイライナーをひく。アイブロウ(眉毛)は一番重要。全体のバランスをみて最後に描きあげる。ああ、これが私の知っている私だ。

疲れが抜けないのはやむなしだが、多少は人に見せてもいい顔になったと思う。
鏡にむきあったのは15分程度。考えみると、ここ最近はわずかな時間も自分にむきあえていなかった。化粧している時間は、仕事のことが忘れられた。仕事に溺れる前に、リラックスが大事じゃないか。
忙しい時こそ、自分を大事にしてあげよう。化粧くらいはちゃんとしてあげなきゃ。気晴らしになるし、見た目もちょっとよくなって自己評価も高まる。

化粧って、誰かのために自分をよく見せたいというだけではなく、自分のためでもあるんだな。


目が合った。アイシャドウで輝く私の目と

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