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今、リーダーに求められていること
厩戸皇子(うまやどのおうじ)はある日武術の手合わせを見ていて、側近に次の様に語った。
「吾は今日の仕合を見ていて、身軽さの重要性を改めて認識したぞ。この身軽さというのは武術の仕合だけではないのだ。政治だって同じことだと思う。自分の信念は軽々しく変えるべきではないが、理想を達成する為には、様々な攻撃を避けるために、右に左に跳ぶことも必要だ。
時には後退もしなければならぬ。やみくもに前進するだけではだめなのだ」
これは全てに通じることだ。
自分の理想や考え方にこだわったり、昔世話になった人の指示だからと状況も考えずに間違った方向の仕事を引き受けたりしてはならない。
理想や目的を明確にしておいて、その上で左右に動いたり一歩下がってみることも必要だ。
そういう柔軟な考え方と忍耐がなければ、何事もうまく成就しない。
時には緊急避難をしつつも、一本の明確な筋を通しておくことで、また元の道に戻ってこれるし、周囲の共感も得られる。
そうやって物事は成就していくのだ。
今、コロナショックにより多くの人々は進む先を失っている。
どうして良いかわからなくなっている人も多い。
大阪府知事が絶賛されているのを見ても分かるように、方向性や道標を示して国民をリードしてくれるリーダーを国民は求めている。示した方向に向かって確固たる信念と柔軟性を持って進むべきだ。
今、コロナショックによりリーダーの立場にいるあらゆる人は周囲からそのリーダーシップを試されていると思ったほうが良い。国民が国家のリーダーを見ているのと同じように部下もあなたのリーダーシップを見ているし、評価をしている。
コロナが収束した時に、今どれだけ周囲からの信頼を勝ち取ったかによってあなたのリーダーとしての今後が決まる。
厩戸皇子(うまやどのおうじ)は、周囲の信頼を得て、日本の基礎を作り、後に聖徳太子と呼ばれるようになった。
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