仕事に存在価値を見い出す
企業の存在価値は「お客様にとって新鮮な価値を提供し続ける」ことだ。
最近は「顧客満足度」だとか「CS(=Customer Satisfaction)」という言葉で良く言われるが、顧客に満足を与えるのは企業ではなく社員だ。
社員が会社や仕事に満足していなければ、顧客を満足させることはできないので経営者は顧客を大切にすると共に従業員の満足度である「従業員満足度」、「ES(=Employee Satisfaction)」を高めることも重要だ。
では、社員はどんな時に満足を感じるのか、某企業の行った日本のビジネスマンを対象にしたアンケートに以下のようなものがある。
問.「会社勤務で何が自分にとって重要か?」
① 仕事自体の面白さや意義:23%
② 仕事を通じた自身の成長:18%
③ 能力や業績の正しい評価:14%
④ 仕事をやり遂げた達成感:8%
⑤ より高い賃金と報酬 :4%
アンケートによると仕事自体の面白さや意義にプライオリティを置いている人が多いという結果が出ている。
フランスの哲学者アランことエミール=オーギュスト・シャルティエは「有益な労働は、それ自体が楽しみである。そこから引き出される利益は副次的なものだ。逆に悪い労働、その典型である奴隷的労働は最も悪い」と述べている。そしてさらに、誤った教育の為、子供を一生怠け者にしてしまう教育者がいることを指摘している。
これは子供の労働を強制労働にしてしまう親や教育者たちのことだ。
仕事は「嫌々やらされている」と感じれば能率は上がらない。
受験戦争を勝ち抜いて来た人達はこのことがよくわかると思う。やらされて勉強してきた人は難解な受験戦争を勝ち抜けない。
仕事の意義や目標を明確にすれば困難な仕事でも頑張っていく事に喜びを見出せるということを私たちは経験的に知っているはずだ。
今、コロナショックによって日本の武器であった勤労意欲が消失しつつある。
仕事が減っている、無くなっている、止まっている等、仕事をする意味を見い出せなくなっている人達が増えている。
自分たちの会社は、自分たちの仕事は、今迄、どんな価値を顧客に与えてきたのか、これからはどんな価値を与えられるだろうか。こういうことを考えることで自らの仕事に存在価値を見出し、自身をモチベートしていくことが大事だと僕は思う。
伸び悩んだら目標を立て、何のためにやっているのかを見直すことが大切だ。
頑張ろう。
(ある書籍の記述を再構成したもの)