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不安定な毎日の中で



NSCなんて入るもんじゃない。

NSCに入らなくても芸人になれる人間は、入るもんじゃない。


本気で芸人になりたいと思った奴がNSC東京に約700人入学して、1年で6割辞める。
その1年後にまたどっと減る。

芸人を続けていたって売れるとは限らない。


何年も何年も頑張っても芽が出ない人が五万といる。そういう世界。


今後どうなるか全く分からない中で、自分のやるべきことをこなし強く毎日を生きているNSC生はすごいと思う。


同じNSCに通いながら尊敬する。



私は未来への不安と焦りから、
余裕のない毎日を送っている。



自分の好きなことをやれることに感謝しなきゃとか、自分が大好きなお笑いに打ち込める最高の時期なんだから楽しまなきゃとか、そういうポジティブな声が頭の片隅から聞こえてはくるが、本能はそれを受け取らない。

全ての答えが全く分からないから、すごく怖い。

間違った計算式を延々と解き続けたって答えは間違っている。自分の解いている計算式が正しいのか、ずっと不安だ。
誰かが、「自分の思う道を自分の正しいにしろ」と言っていた気がするけれど、間違った方法では間違った答えしかきっと出せない。

だから、正しい答えを手に入れたいのに、それは分からない。

NSCに通う毎日の全てが私にとって選択の連続。今はこれをやるべきなのだろうか、その次はこれをやるべきなのだろうか。全部全部をやりたいけれど、それに必要なものが圧倒的に足りていない。取捨選択が迫られる。

抽象的に書くから何のことを言っているか分からないと言われそうだけれど、そこは敢えて伏せたいと思う。

私が迷っている決断のほとんどが決断力のある人や、目的と手段が明確な人にとっては殆ど考える必要のないものだと思うから。

こうやってNSC生は悩んでいるのだろうか。分からない。でも、周りが悩んでいたって悩んでいなくたって関係ない。だっていくら悩もうと悩まなかろうと結果が全ての世界。
そんなものはどうだって良いのだから。

一瞬だけこういう心配事が頭から消えたとしても、結局は付き纏う。だから慣れるしかない。

消そうとするだけ無駄だ。

同期には面白い奴がいっぱいいるし、
キャラクターが濃い奴がいっぱいいるし、
頭が良い奴がいっぱいいるし、
人から愛されそうな奴がいっぱいいるし、
独自の個性をもった奴がいっぱいいるし、
一つに特化した知識やスキルや経験をもつ奴がいっぱいいる。

そういう人間の中で揉まれて、必要とされる芸人になっていかなければならない。


正解が出ないことなんて分かっている。


だったら、これだと思った計算式を最後まで必死に解き続けて、これは違ったと思った時は違う計算式を解けばいいんだと思う。

そうするしか方法はない。

幸いなことに、いくつかの計算式を並行して解いていったって良い。

もっと幸いなことに、他人の計算式を沢山調べられるし聞ける時代だ。

だったら、天才ではない私はそういう風に答えを求めていくしかないのだ。


まだ6月。もう6月。


ここから自分がどうなるのかは分からない。

でも、ひとつ確実に言えるのは、今の積み重ねが未来を作ると言うこと。毎日の積み重ねでしかない。

それならやるべきことは自ずと見えてくる。

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