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情報商材を買うか迷ったらフライパンに置き換えて考えてみてほしい

僕は10万円の情報商材を買ったことがある。
そのうえで、すべての情報商材はフライパンと同じだと思っている。

「情報商材は悪!!!」な人も「情報商材最高! 買わないなんて人生損してる!」なんて言葉もよく見かけるけど、そんな極端な話ないでしょ。

これを「フライパンは悪!!!」「フライパンを買わないひとは人生損してる!!!」に置き換えてみるとどうですかね。
どっちにしても、一旦落ち着こうよと思ってしまいます。悪だとか損だとか言うけど、そりゃぁ使う人とモノの相性によるでしょう。

「情報商材」はただのモノです。「情報」には価値があるので、販売しているだけ。欲しい人が買うし、使わないひとは一生使わない。それだけの話です。

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使わない人は買わない、でいい

元・トレンドブログ(いかがでしたか? で終わるアレ)の運営者としてネット上をウロウロしているとたまに聞かれるのが、ブログをはじめた方法について。

答えは簡単で「10万円でコンサル付きの情報商材を買って、書いてあった通りにブログを立ち上げて記事を書いた」だけ。

そのうえで「ブログ界隈」とか「アフィリエイト界隈」と呼ばれる場所をフラフラしていると「情報商材」関連のいろんな暗がりも目に飛び込んできます。

だから、考えてました。
いったい全体、情報商材はほんとうに悪なのか。買わない人は、損をしているのか。

結論、どっちもどっちで極端な話です。

僕は情報商材を「ただのモノ」だと考えてます。
商品としてはフライパンとおんなじ階層、「便利なモノ」カテゴリに属しています。買って家に置いておくだけで人生を変えてくれるパワーはないし、だからって悪だとも思いません。

ただ「売り方がヘタすぎる」つまり「誰も幸せにしない売り方」の場合は、これは悪です。後で話します。

さて、フライパンは、ふだん料理をしない人が買ってもただの「取っ手付きまるい金属」でしかありません。情報商材も、読んだだけで全然行動しない人にとっては「夢を叶えてくれないウソ情報」になります。

もちろん粗悪品を売るのは絶対にダメだけど、フライパンも情報商材もモノだから、買って正解な人と、買わない方がいい人がいます。

買って正解な人はどんな人か。
買ったものをたくさん使って、とても幸せになる人です。

そんなのあたりまえだと思うかもしれないけど、「成功者はみんな読んでいる」本がタワーになっている人や、ホームベーカリーがインテリアになってる人、結構いるんじゃないですか?

情報商材も同じです。
使わない、いらないと思う人は買わない。
使っても幸せにならないんなら、必要ない。それでいいんです。

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情報商材はフライパンと同じ

何度も言います。情報商材はフライパンと同じです。

プロ御用達のフライパンを買っても、できる料理までいきなりプロの味にはなりません。

料理でピンとこない人は「予備校」と言い換えてもいいだろうし、なんなら「車」でもいいかもしれません。ゲームが好きな人なら「プロ仕様のコントローラー」絵が好きな人なら「プロ愛用の画材」。

何にでも言い換えることができます。それくらいありふれたことなんです。
情報商材の買うのは、フライパンを買うのと変わらない「ただの買い物」です。

僕が「情報商材フライパン説」を推すのは、「情報商材はただのモノだ」という意識があれば、以下のようなしょっぱい状況が回避しやすくなるからです。

・分割ローンを組んでまで買った情報商材を、結局ぜんぜん活用できない。
・高額なビジネスオンラインサロンに入ったけど、ぜんぜん成果が出せない。
・たくさんの人が成果を出したっていう情報商材を買ったけど、やり方が自分と合わない気がする。

これを回避するのに必要な考え方はひとつだけです。

情報商材はモノなので、長く継続して使えるやつをちゃんと選ぼう。

で、もう買っちゃった場合の解決策もひとつだけです。おおきな成果が出るまで使い倒す。僕はこっちの方法をとりました。

書いてあることは気に食わなかったけど、ブログで月10万稼いで在宅職に転職できるくらいまでは行動した。そうすれば、あなたの買い物は失敗じゃなく「いい経験」になってめでたしです。

シンプルですね。でもほんとのことです。
特にだいじなのは「継続して長く使える」こと。

毎日料理したい人が、いきなり鉄製のフライパン買うのは避けた方がいいように、まずは毎日使うのにストレスがないものを選ぶというのがだいじです。
このへんは自分の「好き嫌い」を全開にしてください。「なんかヤだな」と思うものは買わなくていいです。
あとはできれば「初心者にはおすすめできない」という口コミだけは信用しましょう。たいてい真実です。

もちろん質が高ければより良いんだけど、始める前からモノの質にこだわりすぎるのは失敗パターンのひとつなので、注意が必要です。

料理上手くなりたいって言ってる人が「おすすめのフライパン100選」とか「料理が上達するフライパンとは」なんて記事読みながらウンウン唸って1ヶ月悩んでたら、それはちょっとマズイですよね。

ひとまずAmazonでおすすめされてる良さげなフライパンひとつ買ってひたすら卵焼きなさいよと、僕ならそんなおせっかいを焼いてしまいます。

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1日1時間、楽しくないことに割けますか?

情報商材は、販売ページ(いわゆるランディングページというやつ)に書かれているほど壮大な商品ではありません。

「人生を変える」とか「ここが人生の分かれ道!」みたいな特別な買い物ではなく、あくまでも「情報」として、「これは書籍だ」と思って選んで欲しいです。

もちろん「人生を変える!」というモチベーションで作業するのはいいことだし、時期によっては必須の場合もあります。でも秒単位で人生変えたがるのは危ない人だし、カロリー不足で疲弊しますよ。

さて、モノとして情報商材を選ぶとき、気にするポイントが3つあります。

・行動できるか?
・無理をして購入していないか?
・行動したら、望むものが手に入るか?

情報を得て、あなたはちゃんと行動できますか。

目安はだいたい、毎日1時間~3時間。楽しいことや寝る時間を我慢して、そのぶんしんどい作業ができるか否か。もちろん、本業おわった後にです。

あえてものすごくざっくり言うと、毎日1時間も行動できないというなら購入はやめたほうがいいです。

この世のすべての買い物は、買ったあと使わない人を幸せにはしません。

「家が輝く素敵なお片付け」の本を買ったからって、本が家を掃除してくれるわけじゃないですよね。ルンバじゃないんだから。自分じゃない誰かに家を片付けて欲しいなら、家事代行を雇うかルンバを買うべきです。お片付けの本を買っても家は片付きません。

何が言いたいかというと、「やりたいことや憧れ」に引きずられすぎて「何をやりたくないのか」考えることを忘れると、人は買い物で失敗をやらかす、ということです。

フライパンを買って人生がうまくいくのはたくさん料理をする人です。情報商材も同じで、人生がガラッと変わるのは書いてある情報をもとに自分でめちゃくちゃ行動できる人なんです。

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悪い売り方の条件は2つある

ただし「売り方が悪い」場合もあります。条件は2つだけ。

・無理をして購入させている
・買った人の欲しいものが提供できない

これは、さっき話した「選ぶ基準」の後半2つの言い換えです。

・無理をして購入していないか?
・行動したら、望むものが手に入るか?

ってところですね。

具体的には、手取り20万もない人が年額100万円以上のコンサルサービスを受けるのは、どうなんだろなぁと思います。

もちろん、お金を払えばそのぶん本気になるから、行動しやすいのは本当です。読むのにかけたお金=読んだ後に使える行動力です。無料で読める情報は、そのぶん行動力が落ちます。

スポーツジムの会員になった人は「月額分のモトはとらなきゃ」という意識に駆られてジムに通えます。でも、自分だけでなんとなく「毎朝走ろう」と決めても1年続く人は稀です。怒られないし、途中でやめても損失ゼロだもんね。

売る側も同じで、有料にすると覚悟が違います。お金を払っていただくのだから絶対にいいものにしたい、買ってくれた人を幸せにしたいと思います。思うはずです。思っててくれ、頼むから。

それを重々承知の上で、「高額商品をムリして買わせる」という超絶リスキーなことを気軽に言い出すような人は売り方がヘタだなと思います。一括ムリなら分割でいいよ! お金借りてくれば買えるじゃないの! みたいな。

あまつさえ「初期投資のできない奴は成功しない」などと言い出して購入を煽るのは、確実に、売り方がドヘタクソです。たしかに初期投資がだいじなのは事実です。でも、そこまで強い言葉を使わなければ売れないモノって、ほんとうに価値あるんでしょうか。

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売り方が下手なのは、人を幸せにするのが下手ってこと

勘違いしないでもらいたいのは「高額だから悪い」ではないよってことです。iPhone11だって10万以上する立派な高額商品ですが、僕はこれを使って超絶ハッピーですし、買って良かったと思ってます。

高くても、買った人が幸せならいいんです。
安くても、買った後に「これ買わなくても良かったよなあ」と思うのなら、それはあんまりよろしくない。

商売というのは人を幸せにするために存在します。なにかを売るのは、誰かの困りごとを解決すること。世に商品を送り出すのは、前より世界を少しでも良くするため。綺麗事と言われるかもしれませんが、僕はそう思います。

自分の商品が目の前の人に合わないなら、売らないというのがただしい商人です。というかウデのある商人なら、そもそも自分の商品で幸せにできる人しかお客さんにはしません。
(自分の商品で幸せになる人をたくさん見つけたり、困っている人にあわせて商品を改良するのもよい商人ですが、それはまた別の機会に)

上手な売り方を勉強するのは「この商品を必要とする人に、確実に届ける」ためであって「無理してでも欲しいと思わせる」ためではありません。

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マルチをはじめた従兄は売り方がヘタだった

つぎに、ヘタな売り方の条件2つ目「買った人の欲しいものが提供できない」の話をします。

買う側でいえば「行動したら、望むものが手に入るか?」の部分です。

具体的な話を例に出すと、僕は従兄からネットワークビジネスの勧誘を受けたことがあります。いわゆるマルチとかア○ウェイと呼ばれるアレですね。

彼はものすごく売り方がヘタでした。なぜかって、彼の売りたいもの(=ネットワークビジネスへの参加)で僕のやりたいことは何一つ叶えられないのに、僕相手にセールスをかけてしまったからです。自分のお客さんになりえない人に、商品を売ろうとしたってことですね。

彼の話はこんな調子でした。

「権利報酬っていう、印税みたいな収入をつくるビジネスで自由な生活を手に入れようよ」

はい出た、と思う人もいるかもしれません。
僕も「あーマジか」と思いました。思ったけど、頭から否定するのは良くないと気を持ち直して、いろいろ話を聞いてみたんです。「活動に参加したら、僕のやりたいことは叶うか」を彼に質問して調べることにしました。

結果、なにか商品を持って友人や知り合いに直接セールスをかけたり、毎週勉強会に参加したり、なんか海とかでよくバーベキューする、ということがわかったので速攻で断りました。よう知らん若者集団が海辺のコテージで遊んでる動画をニコニコ笑顔で見せられて、根暗としてはしんどかったのも大いにあります。

僕は在庫を抱えて個人営業なんてぜったいにやりたくないし、人と話すのは苦手です。バーベキューはもっと嫌いです。みんな野菜テキトーに焼くんだもん。

あと収益がしょっぱいし、結局ひとの商品を売らされるんじゃんってのがシンプルに嫌だったので、僕には合わない方法でした。トレンドブログを毎日2記事更新する方が、当時の僕にとっては遥かにマシだったのです。

ここまでわかりやすいヘタクソセールスなら断りやすくていいんですけど、もっとヤバくて気をつけなきゃいけないのが「セールストークはうまいけど、売り方がヘタ」なひとです。

さっきの勧誘をバーベキュー嫌いな僕向けに組み替えるなら、こんな感じでしょうか。

「バーベキューは無理して参加しなくていいし、いま君が書いてるブログにも使えるマーケティング知識が手に入るよ。ライティングのスキルに加えて営業の経験があれば、WEBマーケティング業界への転職もやりやすいし、自分のビジネスを始めるときにも有利なんだよ!」

とか。これはいまテキトーに考えたウソですが、まだこっちの方が話を聞く気になるかなと思います。
でも売ってるものは変わらず、僕にとってはいらないモノです。
これが「セールストークはうまいけど、売り方がヘタなひと」ですね。「買ったひとの欲しいものが提供できない」のにムリヤリ売ろうとする。

話を聞いたお客さんは商品を買ってくれるかもしれないけど、商品を使ってもお客さんが幸せにはなれないパターンです。商品を買ったお客さんが幸せになれないなら、仮にたくさん売れたとしても、それは悪い売り方です。

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売り方じょうずな情報商材の話

情報商材に話を戻します。
実際に買ってみてどうだったか、って話ですね。
はじめに言った通り、僕は10万円のコンサル付き情報商材を買ったことがあります。

後出しならなんとでも言えるのを承知であえて言うなら、10万円も払う必要はなかったかなと思います。人と話すの苦手すぎて、コンサルは2回くらい(しかもブログ収入が月10万いった後)しか使わなかったし。

あと、実践してみてわかったことだけど、PDFに書いてあったことは、ぜんぶGoogleで検索すれば似たようなことが書いてありました。
つまり「Googleで自分の欲しい情報を検索できる」レベルの人であれば、超初心者向け情報商材に頼らずとも、ある程度の成果は出せるかもしれません。

ただし「情報商材はもともと無料の情報を寄せ集めて売っているからインチキだ」というのはちょっと間違いです。これがまかりとおるなら全国の塾や予備校は明日からめでたく廃業です。

だって、大学に受かるための勉強なら教科書と参考書があればできますよね? じゃあ、どうして塾や予備校へ通う人がいるんでしょう?

答えは簡単で、「勉強の仕方がわからない」または「勉強が続けられない」ひとのために、環境やスタッフを用意してくれるからです。

情報商材も同じです。超初心者向けの情報商材が必要なのは、本当に右も左もわからない、昔の僕のような「どうググったらいいかすらわからない」人なんです。

SEOという言葉すら知らないし、Googleがなんなのかもよくわかっていない。
「調べりゃわかる」といわれても、「どう調べりゃわかる」のかが全然わからない。仮に調べたとしても、出てくる文章が「ある程度わかっているひと」を想定して作られていた場合、難しすぎてよくわからない。

サーバーってなんだ。独自ドメインってなんなんだ。WordPressってブログとどう違うの? わからないから、エネルギー消費も激しい。不安も大きい。このやりかたで合っているのか、確かめる手段もない。直接聞ける相手もいない。

だから「初心者むけの教材+実績者のコンサルティングサービス」がパック売りされてたら助かるし、「この通りやれば間違いない」くらいに情報が整理されていること自体が有益なんです。だから買う。

実際のところ、僕はこの商材を使い倒したからこそ、いまかなり幸せな暮らしができています。僕にこの商材を売ってくれた人は「とても上手な売り方」をしたということになります。

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みんな、今日も商売をしている

僕は「商い」が好きです。近江商人「三方よし」の精神が特に好きです。「三方よし」ってのは「売り手にも、買い手にも、世間にもよい」ことを商いで実現しようよって思想のことです。

車もフライパンも情報商材も「三方よし」でみんなを幸せにするのが理想です。モノを売るって、ひとや世界を幸せにすることなんですよ。

誰かの困りごとを解決したくて、便利なモノやサービスを作り、必要な人に届ける。世界から困りごとが一つ減って、前よりすこし生きやすい場所になる。

なにもお金のやり取りが発生することや、会社同士でやることだけが「商い」じゃないと思うんです。目の前で道に迷ってた人を行きたい場所まで案内したら、ありがとうと言われてうれしかった。こういうのが「商い」の源泉みたいなもので、このまま規模を大きくしたのが「会社」や「ビジネス」と呼ばれるものだと思っています。

営業マンや社長じゃなくても、多くの人が今日もどこかで「商い」に携わっています。
できれば僕も、いい商売人でありたいものです。

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