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暮らすroom'sキックオフイベント【イベントレポート】

皆さんは、女性として生きていく中で生きづらさ、働きづらさ、そしてライフステージでの体調の変化にとまどった経験はありませんか?
女性特有の悩みや不安を気軽に相談できる人や場所があったらいいのにと思ったことはありませんか?

“暮らす”room’sプロジェクトとは

女性が「自立=頼れる人を増やすこと」を目指し、それぞれの視点から活動を行っている5団体が長野県にあります。
その5団体とは  

結婚・出産とライフステージが変わるにつれ、社会との関わり方や自身の健康状態も変わっていく女性の様々な悩みに着目し、女性同士の仲間づくりや学び、コンサルティングに取り組むほか、月1度の「お話会」を開き、相談窓口になれる協力団体も全県で増やしていこうと共同運営ではじめたのが「暮らすroom’sプロジェクト」です。


キックオフイベント開催!


今回は、2022年10月18日に長野市大門FEATにて開催した、暮らすroom’sプロジェクトのキックオフミーティングの様子をお伝えします。

元長野県副知事 中島恵理さんの願う未来

みらい基金チーフプログラムオフィサー元長野県副知事 中島恵理さんから「みらい基金より休眠事業と女性活躍の取り組みについて」をテーマに、
休眠事業として女性活躍の支援に休眠預金が活用されることの未来への希望と、中島さんご自身のライフスタイルをお話いただきました。

中島さんのお宅では、ご主人が家事・子育てをメインに担当し、中島さんが外に出て働くという生活スタイルを送っているそうです。
性別に捉われず、本人たちのやりたいことを貫いている姿勢には、心を揺さぶられ、従来の価値観にとらわれず「その人の生き方」を全力で応援できる世の中になってほしいという願いはその場にいた誰もが共感できるものだったのではないでしょうか。


エムケー精工株式会社 丸山社長が取り組む女性活躍支援

エムケー精工株式会社の丸山社長にご登壇いただき、企業のトップとして女性の地位向上に向けて行動されていることや、ご自身が仕事だけでなく家のことを積極的に取り組んでいることなどを詳しくお話いただきました。
従来の価値観に捉われない新しい発想を持っていて、女性活躍支援を口だけでなく実際に行動におこしてくれているトップがいたのかと参加者全員が感銘を受けたと思います。
これが就活セミナーだったら「エムケー精工に就職したいです!」と声をあげる人で溢れかえりそうなほど魅力的なお話でした。笑

エムケー精工株式会社の取り組みについて、詳しくはぜひ↑上記リンクもご覧ください。


課題共有リレートーク パネルディスカッション


第二部として「これから長野県で女性が活躍できる社会をつくるには」をテーマに、パネルディスカッションが行われました。

ファシリテーターには 
長野県立大学大学院講師 渡邊さやか氏

登壇者には 

  • エムケー精工株式会社 代表取締役社長 丸山 将一氏

  • biotope 岡田江里子氏

  • アスク工業株式会社 代表取締役 高橋聡氏

  • みらい基金チーフプログラムオフィサー元長野県副知事 中島恵理氏

  • 一般社団法人South-heart 森本ひとみ(暮らすroom's)

  • 株式会社CREEKS 古後理栄(暮らすroom's)

をお招きし、ディスカッションを行いました。
またパネリストとして様々な分野で活躍する5名の女性をお招きし、現代の女性が抱える様々な悩みを共有しあいました。
本記事では一部抜粋しレポートいたします!


当たり前の「お茶汲み」を変えるのは、外部との交流

銀行では、お茶汲みやタオルの洗濯が20年前入行当初は当たり前のように女性の仕事だった。現在も継続しているが、特に違和感を抱いていなかった、と銀行勤務のAさん。

Aさん「女性活躍推進のワーキンググループが設立されたときに、外部の方と交流することで“変えなくてはいけない”現状に気が付くことができた。現在は女性の意見が取り入れられるようになってきた。女性がモチベーションを高く持つことができ、長く働いてもらえるようにしていきたい。」

女性の自立には経済的自立が必要不可欠です。男性よりも平均寿命の長い女性だからこそ高齢女性の貧困が問題視されており、「女性も一人で生涯生きていけるための資産形成が必要だ」とファシリテーターの渡邊さんも言います。


気軽に悩みを相談できる場を

アパレル業界では、正社員で入社してくる人が少なくなり、正社員として入社しても出産と同時に退職し、子育てがひと段落してからパート社員として戻ってくる現状があるそう。もちろん正社員として働きたい意欲はあるが、勤務時間の面で正社員になれない。そんな状況を変え、子育て中のスタッフにも働きやすい環境にしていきたい、と話すのは、アパレル勤務のBさん。

渡邊さん「企業の中の制度が変わらないと女性の意識が合っても難しい一面がありますよね。女性と関わる中で悩みを聞く機会もあるのでしょうか?」

Bさん「お客様とのお話の中で体の悩みの相談をよく受けます。その中でフェムテックをアパレルで参入したら、より新しい方向性が生み出せるのではと感じ、先日ポップアップを開催しました。病院にまで行くレベルではない、でも体の不調が気になる。そんな悩みを相談できる窓口になりたいです。」

アパレルショップで他業種の企業とコラボし、社員は勿論、社員に限らず女性の悩みや不調を解決できるような空間をつくっていきたいと考えているそうです。




プロジェクトへの期待


ディスカッションの最後に元副知事の中島さんと、暮らすroom'sの森本から
以下のようなお話がありました。

森本「こういう場を儲けることが一番大事だということを今日改めて気づくことができました。コミュニティという場で、共感・共有することで解決する何かを見つけていくことができるのではないでしょうか。その人が得意なことを生かし、そこで活躍できるような社会にしていきたいです。皆さんが生き生きと暮らせば次の世代に繋がるものがあると思うので、今後とも皆さんご協力頂ければ幸いです」。

中島さん「今モヤモヤしてる人が気楽に暮らせるような世の中になっていってもらいたい。気楽に服を選びながら語り合える、女性がふらっと訪れるような場所でコミュニティができるよう願います。多様な働き方ができるような場をつくり、様々な企業と一緒になって盛り上げていってほしい。」


1時間という短い時間のパネルディスカッションの中でも、様々な女性の抱える問題が見えてきました。
きっと現代の女性が抱える問題はこれ以上に溢れていることでしょう。

おわりに


「暮らすroom’sプロジェクト」は、まだスタートしたばかりの活動ですが、
たくさんの方々に支持されていることを実感すると同時に、様々な女性の悩みに真剣に取り組んでいく必要性があることを改めて実感したキックオフイベントでした。

ただ、数年で長野県全体が女性にとって生きやすく・働きやすい街になるかといったらそれは難しいことです。
ですが、活動を続けていくことで、声が少しずつ大きくなり、広がっていくと信じて、これからの活動を頑張っていきたいと思います!

今後の暮らすroom'sもどうぞお願いいたします!




【参加者の玉井里香さんより、感想をいただきました】
長野で小学校3年生の息子を育てる母であり、
旅行コンシェルジュ「タビビヨリ」代表の他、ナレーターやライター、Instagram講師として働くフリーランスのパラレルワーカーママ。
Instagramでは長野発の子連れ旅行を発信し、ママもこどもも笑顔になる旅を提案している。
私自身、県外から長野へ嫁ぎ、勝手の知らない土地での生活は楽しいことばかりではありませんでした。生活スタイルも価値観も違う、知り合いもいない土地。最初の1年は、本当に大変でした。私は一体何のためにここにいるんだろうと孤独感に苛まれたことも多々ありました。
仕事をはじめ、徐々に知り合いが増えていくと孤独感は無くなったものの、
今度は妊娠・出産でせっかく出会った仲間ともまた別のライフステージへ進むこととなり、再び0からのスタート。子育ての悩みを吐露できる場所も分からず途方に暮れたときもありました。

今はネット上で何でも情報を得られる時代です。でも生身の人間に話を聞いてもらったり、実際に同じような経験をされた方のアドバイスはオンラインでは得られないものがあります。何より人と繋がることの大切さ・コミュニティの重要性を実感しました。私自身はアクティブな方なので、困ったときには自分で調べ、自ら相談できる窓口を探しその場所へ赴くタイプですが、なかなかその一歩を踏み出せないママも多いことを知りました。そんなときに、「暮らすroom’sプロジェクト」のコミュニティがあれば、どれだけ心強いか計り知れません。普段自分が足を運ぶような美容室や公共施設で、自分の悩みや困りごとを解決してくれる場所があったら??どれだけ救われる人がいるでしょうか。

一人で悩まず、支えてもらえる人たちがいることを、もっと長野県の女性に知ってもらいたい!これからの活動を応援していきたいです!


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