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優しくて美味しいお話。

随分とお久しぶりです。pinです。

新生活に慣れるまでに時間がかかり、こんなに時が経ってしまいました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。急に寒くなり、秋を楽しむ余裕も無さそうな昨今ですが、少しでも野菜や、おやつ、お花や、服などから秋を感じていきたいですね。

さて、今回は初めて本のお話もしてみたいなと思います。

私は本も好きで、寝る前にちょこっと、お休み日にたっぷりめに読むことが多く(カメさんスピードですが)、サクッとその世界に入ったり出たり、またもや思い出したりできるのが良いですよね。

先日、職場の方に本好きな方が居て、読んでいる本のお話になりそのまま貸していただけることに、、そこから交換ブックはまだ続いております(笑)

その時に出合った本が『マカン・マラン~二十三時の夜食カフェ~』でした。

このお話は、昼間は洋服屋、夜は食堂。知る人ぞ知る、というよりたどり着けた人のみぞ知る深夜の夜食カフェ。そのお店には様々な悩みを抱えた人がやってくる。

深夜の夜食カフェと聞くだけでまずそそられますよね。しかも店主はオネエ(というとだめらしい、本来はドラァグクイーン)

この本を借りた時「あ~よくあるやつかな?」という印象でしたが、侮るなかれ、私は中盤、号泣。その時の自分の境遇と重なってしまい、何度も同じフレーズを読み返しました。

この温かさ、すっかり忘れていたのかもしれません。大人になればなるほど忘れていくものだと思います。心の傷が深すぎたり、多すぎたりしたとき、目を向けられないほどつらい思いをしたとき、それにひとりで向き合うのは酷だから。少しほったらかしにしていたら忘れられて、心の片隅に置いたまま見て見ぬふりをしていた。

そんな心に秘めたしこりを店主(シャールさん)が見つけてそっと取り除くように、こわばったものをほぐしてくれます。自分の中で必ず何か刺さるものがある。そっと背中をトントンされた気がしました。何か辛いことがあったときは、一人で抱え込まずに、誰かに頼ってもいい。私のように物語に浸ってもいい。先ずは、お腹を満たして元気が出たらまた再出発したらいい。そんな風に語りかけてくれる優しくて美味しいお話でした。

気になる方は是非読んでみて下さいね。何か刺さるものがあればいいな。

まだまだ寒くなりそうですが、たくさん食べてしっかり寝て温まりながら秋の夜長を楽しみましょうね。

体にはお気をつけて、ではまた。

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