話しても話しても

話してもわかってもらえると思えないです。
どうしても伝わらない。

大嶋信頼さんの『大人の友だちづくりはむずかしい』を読みました。


『「話せばわかる」といわれることがありますが、人の気持ちに関しては「話すほどわからない」ということのほうが多いのが現実です。他人の気持ちは、わからないのがあたりまえ。とくに共感しにくい人同志では、「ちゃんと説明されたからわかった!」ということはまず起こりません。「話せばわかってくれるはず」などと思っていると、一生懸命話しても理解してもらえず、かえって孤独感がますだけ……という悲しい結果に終わってしまいます。
また、「つらいことは言うだけで楽になる」ともいわれますが、これも幻想。気持ちを吐き出しても、共感が得られなければ楽になることなどないからです。
こうしたことは、実は本人もよくわかっています。それでも、だれかに話そうとするのは、なぜなのでしょう?
今まではダメだったけれど、今度こそわかってもらえるかもしれない。意識的に、そう考えることもあるでしょう。でもその場合も、「今度こそ」なんて奇跡は起こらないことを知っています。
さらにいえば私たちは、「話すほどわからない」という現実をかえる必要がない、とわかっているのです。その理由は、自分にとって本当に必要なのは、わかってもらうことではなく、「話してもわかってもらえないという現実」だからです。』

話すほどわからなくなる。
伝わらない。

でも話をきいてほしいときがある。
でも話してもわかってもらえないです。

この記事が参加している募集

#読書感想文

188,766件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?