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しなやかに舵を取って。

以前「時々コラム」にて「ワークアズライフ」という考え方について綴ったことがありました。

「ワークアズライフ」とは…「ワーク」と「ライフ」を分けてそのバランスを論じる(ワークライフバランス)のではなく、いわば仕事と生活を共存させること。「仕事とプライベートを分けず、寝ている時間以外はすべて仕事であり趣味であるという考え方」です。

くらしアトリエは立ち上げ当初からこの「ワークアズライフ」を知らずのうちに取り入れており、暮らしの中に普通に仕事が入り込んでいて、例えばごはんを作っていても、お風呂に入っていても、頭の真ん中には常に「くらしアトリエ」という大きな存在があり、その時々でスイッチを切り替えているようなイメージで続けています。

この、何とも言えないふんわりとした働き方や、「仕事をするにしても自分の暮らしがベースだから、まず自らの生活が地に足のついたものになることが一番である」という考え方によって、くらしアトリエは存続してきた、といっても過言ではありません。

思うにこの「ワークアズライフ」は、自分がしっかりと意識を高く持っていないと、途端に崩れてしまうように思います。なぜなら、暮らしと仕事が共存しているから1:1のようにうまく分かれてくれないし、「家に帰れば仕事を忘れる」ということもできないからです。

例えば子どものことなどプライベートな部分で重たいことがのしかかると、「日中は仕事だから」という、時間による切り替えができないぶん、仕事へのプレッシャーも強くなります。逆に、仕事でヘビーなことが続くと、暮らしの部分が侵食されて、家の中がなんとなくぎすぎすした感じになることも。

仕事と暮らし、共存しつつ、どちらも精いっぱい楽しみ、全うする。そこにはやっぱり「バランス」が必要なんじゃないか、と最近とみに思うことが多くなりました。時間のバランスではなく、1:1というバランスでもなく…うまく説明できませんが、上手に生きるための、舵取りのようなイメージです。

私はまだまだ未熟なので、バランスを崩すと周りの芝生が青く見えて、「うう…皆さん輝いておられる…」と焦ってしまう癖があります。だからあえて、年度末はSNSをじっくり見ないようにしています。これも、自分なりの舵取りでしょうか。

慌ただしい季節、その時々に直面する物事に、しなやかに舵を取って生きていきたいものです。

こないだから、庭の梅の木にウグイスが来るようになりました、きれいな黄緑色で、2羽でやってきてはちょんちょん、と枝から枝へ、楽しそうにしています。

その瞬間をいざカメラで!と思いますが、なかなか難しい…昨日は失敗しました。いつか撮れますように。



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