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食育の会議へ。

おはようございます。

昨日は「うんなん食育ネット」の会議へ出かけてきました。

雲南市内の食に関わるいろいろな機関の方々が集まりました。有機農業実践者、校長先生、管理栄養士、地域づくり団体、行政などなど。国が策定した食育基本法という法律に基づき、島根県が示した計画に沿って、雲南市としての食育計画を考えるひとつのネットワークです。

雲南市さんから依頼を受けて、郷土料理レシピ冊子「ふるさと、ごはん。」のデザインをさせていただいて以来、いろんなご縁を頂き、今回の食育ネットもその頃からのお付き合いとなります。

これまでも行政や市内の団体が食についていろいろな取り組みや働きかけを行ってきたことを踏まえ、意見交換を行ったのですが、すごく勉強になりました。

例えば…小学校のときにはとても手厚く食育について取り組みがなされている雲南市(学校給食の地産地消率も高く、定期的に「お弁当の日」という企画も行われています)ですが、特に高校から結婚・出産までの間に空白があり、食への意識が低下し、調理をすること自体がなくなってしまう人がいること。それが、例えば「離乳食の作り方が分からない」という事態に至る可能性があること。

また、お子さんがおられる家庭では、子どもが学校で学んでくる食育が親世代・祖父母世代へ伝わり、食に対する意識も向上していくが、その流れの外にいる、例えば「独身で高齢の両親と生活している人」や「独居の高齢者」には伝わらず、食生活が乱れてしまうこと。

いずれも、自分の周りでは知り得なかった事象で驚いたのですが、このような事象をどう解決していけばいいのか…一朝一夕では答えは出ないのですが、それぞれの団体が自分たちの立場で、また家庭の現状を踏まえていろんな意見を交わしておられました。

私自身も、なるべくバランスの良い食事を!とか、野菜をたくさん摂ろう、などと心がけていますが、常に100点満点!と胸を張って言うことはできません。多様化がすすむ今、コンビニや外食に頼ることや、ディスカウントストアを利用することは選択肢の一つであり、それ自体を責めて「ダメでしょ!」という時代でもないのかなあ、という気もします。

そんな中で、次世代に「地元の食の豊かさ」をどう伝えていくのか。学校、市町村、あるいは企業などが努力するだけでなく、家庭主体でも、楽しくいい流れで次の世代へ受け継いでもらえるようになればいいのかなと思っています。

個人的な話ですが、我が家の娘の1人は家を出るまで料理にはまったく興味がなく、鍋もフライパンも持たずに引っ越しました。父親であるオットは心配していましたが、私は何となく大丈夫じゃないかな~と思っていました。なぜなら、自分自身がそうだったから。大学生になってひとり暮らしを始めて、最初はお味噌汁も作れなかったのです…。見かねた友人が家に来てくれて、親子丼を作ってくれたことをすごく覚えています。「これくらい作れないとダメだよ」と言われて、お料理できるっていいなあ、と初めて思い、それから自分で何でも作るようになりましたが、その時にベースとなったのはやはり自分の母親の味、でした。自分が自分の意志で「作りたい!」と思った時、ちゃんと自分の中に「家庭の味」があるということが何より大切なんじゃないかと思うのです。

娘も「私はコンビニごはんで生きていくからいいんだ」と高らかに宣言していましたが、3か月後の今ではたまにLINEで晩ごはんの画像を送ってきて「料理の才能があるかもしれんわー」と言っています。母である私は自分なりに「栄養バランスのとれた家庭の味」を日々伝え続けてきたわけですが(食への意識が低い娘にちょっと悲しい気持ちを感じることもありました)、それが少しは子どもの心に残っていたのかなあ、とじんわり嬉しくなりました。

委員のおひとりが、夫婦で話すことのほとんどが食の話題だ、というお話をしてくださいました。それだけ、食べることは人にとって大切だし、楽しみの一つである、と。自分たちがいる世代だけでなく、ゼロ歳から高齢の方まで、必要な情報がきちんと引き出せて、幅広い選択肢の中から選ぶことのできるような食の在り方が、今後は必要になるのかな、と感じた時間でした。

最近は市販でもうす味の煮しめが出てますよね、というようなお話も…。野菜をたっぷりとること・減塩・栄養バランス、が食の基本のようです!年代によって必要な栄養バランスも異なってくるので、気を付けたいものです。

日頃、雲南市に籍を置いていながらも、市のために活動することがほとんどないので、こういう場できちんと自分の意見を出せるように努めたいなと思います。

さて、今日は大田方面へ向かいます。暑くなってきましたね~。皆さまどうぞ、良い1日をお過ごしくださいね。

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