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時々、コラム。

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1週間に一度程度更新していきます。 島根で活動するNPO・くらしアトリエが考える「未来を見据えた暮らし方」。 明るく、時に凛として未来に向かい、素敵に歳を重ねられる島根でありたい… もっと読む
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#田舎暮らし

山菜に対する見解の相違~ロマンと現実。

4月も半ばを過ぎ、ここのところ産直市などに行くと、わらびやたけのこなど、山菜が目につくようになりました。野菜の種類が少ない今だから余計に目立つというのもありますが、こうした山菜を目にすると、自然と気持ちがそわそわしてきます。 この時期になると、思い出すことがあります。 それは、以前拠点にしていた雲南市大東町の「はたひよどり」にいた頃のこと。 地元に住んでおられるお隣のおじさん・おばさんと私たちとの「山菜採り」に対する思いの食い違いが、今でもスタッフとその話題になるほど印象

島根と埼玉、ちょっといい話。

今日のコラムは「くらしアトリエ、ちょっといい話」。 先日の「日々、綴る。」に、埼玉からお客さまがいらしてくださった話をちょっと書きましたが、その続報。 読んでおられない方のために説明すると、くらしアトリエの拠点である「はたひよどり(地名です)」の古い一軒家は借家で、大家さんは現在埼玉に住んでいらっしゃる御年90歳のおばあさんなのです。もともとご家族と一緒に暮らしておられた家なのですが、ご主人が亡くなり、大家さんはお子さんと一緒に暮らすために島根を離れ、埼玉へ引っ越されまし

田舎のリアル ~今年も書きます草刈りのお話。

今週の「時々コラム」は何を書こうかなあ…と考えていて、今日は草刈りを頑張ったなあ、刈っても刈っても草が伸びてくる、これこそが田舎のリアルだよなあ、待てよ、そういう記事を以前書いたはず…と自らのコラムを遡ったら、ちょうどぴったり1年前に「田舎のリアルと楽しく向き合うには」というコラムを書いていて笑いました…。きっと、1年前の今頃も同じように草刈りをして充実感に浸っていたのでしょう。 毎年しみじみと思うほどに、「田舎は草刈り、草刈りは田舎」とさえ感じてしまうほどに、草刈りは大変

あなたが思う、素敵な島根。vol.9 「朔のカンパーニュさん」編

島根に暮らす素敵な人たちに、ご自身の好きな場所、好きな風景など、住んでいるからこその魅力を大いに語っていただく企画「あなたの思う、素敵な島根」。 第9弾は、出雲市でおいしいカンパーニュを日々焼いていらっしゃる「朔のカンパーニュ」今若さんです。 研究熱心で、作り手としての誇りがあり、いつも素敵だなあ…とその姿勢を拝見しています。「夏のお楽しみ便」でも大変お世話になり、今後もずっとずっと、いいご縁を続けていきたいと思う方。パンのことを熱く語る今若さんの表情もとても素敵で、もっ

「田舎のリアル」と楽しく向き合うには ~制約こそ最大のヒント。

「シマシマしまね」のあるはたひよどりの民家は、「NPO法人くらしアトリエ」の事務所でもあります。 もともと事務所として借りていて(雲南市の「空き家バンク」という制度を利用しました)、そこを「島根」をテーマにした施設「シマシマしまね」にリニューアルしたという経緯があり、 私たちにとってこの民家は事務所でありアトリエでありお店であり…まさに「拠点」なのです。 およそ10年前、この民家を事務所として借りたい、と伝えたところ、近隣の自治会の皆さんによる会議が急きょ開かれることに

田舎暮らしは大変、だけど豊か。

ながせファームさんに毎週お願いしている「お野菜便」の中に、立派なふきが入っていました。 「こんなにたくさん、迷惑じゃないですか?」とながせさん。ふきは下処理が大変だから敬遠される方も多いのだと思います。が、私は自他ともに認める山菜好きなので、喜んで持って帰りました。 ふきは、多めの塩で板ずりし、沸騰したお湯でゆでます。 ゆで終わったら氷水にとって冷まし、すじを取ります。ここまでやらないとお料理の段取りはできません。 この「すじを取る」作業がひじょーにめんどくさい。でも