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時々、コラム。

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1週間に一度程度更新していきます。 島根で活動するNPO・くらしアトリエが考える「未来を見据えた暮らし方」。 明るく、時に凛として未来に向かい、素敵に歳を重ねられる島根でありたい… もっと読む
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2019年3月の記事一覧

別れの春・出会いの春~「気の合う人と出会えることは本当にラッキーなこと。」

最近読んだ本の中に、 「ムラ社会だった時代に比べ、いまは地域といっても、単に”偶然”その場に棲んでいる人たちの集合体、に過ぎない」 というような文章がありました。 そんな偶然の集合体の中で、「この人といると楽しい」という、気の合う人と出会えるということは、本当にラッキーなことなんだ、とも書いてありました。 その本は小学校の役割について書いてあったのですが(昔はムラ社会で、学校は地域に1つしかなく、そこにいる子どもたちはどこの誰なのか、みんなが情報共有できていたが、今は

「偏愛の会(仮称)」なるもの。

今日は、来年度の「シマシマしまね」でやってみたいなと思っている試みについてのコラムです。 賛同していただける方がいらっしゃるといいな…というささやかな期待とともに。 冬の間ずっと、来年度の「シマシマしまね」のあり方について考えてきました。 「島根を知る、学ぶ、楽しむ」という施設のコンセプトのうち、「知る」「楽しむ」においては何となく方向性も定まり、やるべき課題も明確に見えているのですが、「学ぶ」というコンテンツについて、当初からずっともやもやっとしたものがあって、考え続けて

抗うって難しい。

去年の8月に、「入学式スーツと、多様性と、さとり世代」というタイトルでコラムを書きました。 大学の入学式に新入生が着ていく服装が「黒いスーツ」だらけ、っておかしくないですか?というような内容です。 多様性の時代と言いながら、晴れの日に着ていく服装も暗黙のうちに決められて、しかもそれが暗い色のスーツ、そして履きなれないパンプス、という現状。「多様性ってなんだろう」と考えずにはいられませんでした。 …とはいえ、子どもたちは「みんなと同じがいい」という「さとり世代」。事を荒立

思い出の着物 ~晴れの日に。

先日行われた子どもたちの高校の卒業式で、着物を着ました。 着物を着るのは子どもの七五三以来だから、13年ぶり。朝早くから着付けをしていただいたりと大変でしたが、いい思い出になりました。 なぜ卒業式に着物を着ようと思ったかというと、毎回いわゆるセレモニースーツを着るのが苦痛だったからです。 ストッキングやパンプスもとても苦手で、毎回、あの時期になると「やだなあ、やだなあ」と思い、数時間着なれない恰好をして変な心持ちになるのですが(毎日スーツでパンプスの人とか本当に尊敬しま

ただ美味しいから、だしをとる。

先日、出雲市の乾物屋さん「松ヶ枝屋」さんにお邪魔したときのこと。 松ヶ枝屋さんは、いりこ・かつお節・昆布など、日々の食卓をおいしくしてくれる乾物を販売されているお店です。 奥さまとお話していてひょんなことから、いわゆる「手間をかける暮らし」についての話題になりました。 奥さまいわく、「自分たちは煮干しとかかつお節とか、使うのに手間のかかるものを販売しているけれど、料理は手を抜いても全然OKだと思う。だしをとることをお奨めするのは、それがとっても美味しい!と思うから。でも