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杉原一司歌集&杉原一司メトード歌文集・刊行のお知らせvol.1(2020年2月22日時点/4月29日追記)

全国の杉原一司ファンの皆さん、お待たせしました。70年前、23歳という若さで亡くなった夭折の歌人である彼の歌集が刊行されることになりました。

このnoteでは、装幀・本文レイアウト担当として杉原一司歌集刊行会に関わっている私から現時点(2020年2月22日)で皆さまにお伝え出来る情報をまとめています。(※vol.2の公開に伴い、4月29日に情報を追記・修正いたしました。)

杉原一司について

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(こちらのwikiは刊行会が調査した最新年譜を反映しています。)

歌人・塚本邦雄の親友と知られ、彼から天才と呼ばれながらも、わずか23歳の若さで亡くなった鳥取・八頭町出身の歌人が杉原一司(以下、一司)。塚本が過去に一司の歌をまとめたものは発表していますが、一司の歌集というのは今まで刊行されたことはなく、若くして亡くなったため現存する資料が少なく、研究が不十分で客観的な評価が定まっていないとされる人物です。

刊行の経緯について

詳しい経緯については、『杉原一司歌集』内にて一司の甥にあたる元鳥取県立公文書館長・安藤隆一氏がまとめていますので、こちらでは概要をざっくりと。

数年前に、一司の妻・令子氏が亡くなり、一司に関する資料などが、長男ほさき氏によって公開されることになった。これを機会に鳥取大学地域学部の岡村知子准教授、田中仁名誉教授らの研究チームによる、一司についての基礎研究が着手された。しかしその成果は、数年後を待つ必要があるという。そうした中で「杉原一司の単独歌集がこれまで出ていないのなら、まず、歌集を出したらどうか」という提案を受け、一司の遺族を中心とし、地元関係者及び鳥取大学が共同した、杉原一司歌集刊行会が立ち上がる。一司没後70周年にあたる今年、刊行会で歌集を制作することとなり、現在に至る。

『杉原一司歌集』について

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短歌史に埋もれた夭折の歌人に一条の光明を与える記念すべき1冊。
A5変型 / 120ページ / 定価:本体1,500円+税

一司が生前に発表した短歌を『オレンヂ』『詩歌祭』『花軸』『メトード 』の4つの掲載誌ごとに収録。妻・令子の歌や鳥取大学地域学部・岡村知子准教授による解説、題字担当の住川英明教授による書作品、関係年譜などをまとめました。
※4/29に書影を変更いたしました。こちらをご利用ください。

『杉原一司メトード歌文集』について

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短歌とはー。創作とはー。短歌の概念に風穴をあけた昭和歌人、異例の方法(メソッド)。
A5変型 / 44ページ / 定価:本体800円+税

同人誌『メトード』内にて掲載された杉原一司の短歌・歌論・随想を全収録。題字・住川英明(鳥取大学地域学部教授)。装幀・本文レイアウト担当・蔵多優美(@kuraruk)による掲載短歌のグラフィック表現を始めとし、鳥取大学地域学部・岡村知子准教授による解説、歌人・𠮷田恭大(@nanka_daya)と瀬口真司(@sssusssg)による寄稿文などをまとめました。

今後のスケジュールについて

● 3月1日(日)
『杉原一司メトード歌文集』台北 ZINE DAY TAIWAN にて限定先行頒布
● 4月上旬頃
『杉原一司歌集』『杉原一司メトード歌文集』 鳥取県内にて頒布開始
● 4月19日(日)
歌集出版記念フォーラムを開催(鳥取県立図書館)
● 5月6日(水・祝)
第三十回文学フリマ東京にて頒布(東京流通センター 第一展示場)

*通販については5月を目途に開始予定
*感染症流行の影響に伴い、イベント中止・延期・不参加の可能性もありますので、予めご了承ください。→イベントは中止となりました。(4/29追記)

取扱店など頒布についての詳細は、また改めて発表いたします。続報をお待ちください。

本件のお問い合わせについて

「杉原一司歌集」刊行会(代表:杉原ほさき):hosakix@x2.gmobb.jp

刊行会内で相談し、お問い合わせ先を上記に設定いたしました。本件についてお聞きしたいことがある方は、こちらへお問い合わせいただきますよう、ご協力をお願いいたします。(制作進行の兼ね合い上、私からはお答えしかねます。私に直接来た質問などもこちらからお答えしていただくように情報を共有いたしますのでご了承ください。)
※お問い合わせ先を代表者に統一いたしました。(4/29追記)

おわりに〜装幀・本文レイアウト担当から〜

私が今回の刊行に携わった経緯及び2冊作成した理由は、『杉原一司メトード歌文集』内に書かせていただきました。まだまだここに書けない情報や溢れ話などがたくさんあるのですが、一先ずは大本命である『杉原一司歌集』刊行に向けて尽力したいと思います。歌文集は、明日明後日の内に手元に届くのでとても楽しみです。(入稿大変でした...(遠い目))

「杉原一司」という人物に魅せられた者として、今回の刊行により、彼が再評価され、研究や顕彰の第一歩となることを願っています。

また改めて情報発進させていただきますので、引き続きよろしくお願いいたします。


*** 追加情報(4/29追記)

このページの情報をvol.1とし、2020年4月29日時点で皆さまにお伝え出来る情報をvol.2とし、まとめさせていただきました。続報は下記ページよりご確認くださいませ。


いただいたサポートで本を買ったり、新しい体験をするための積み重ねにしていこうと思います。