サポーター暴徒化問題で浦和レッズのクラブとしての処分が甘かった理由を考えてみる
8月2日(水)に行われた天皇杯ラウンド16 名古屋グランパスvs浦和レッズの試合後に浦和のサポーターが暴徒化した問題について近日中にJFAから処分が下されるようです。
JFAの処分に先んじて、浦和のクラブからサポーターへの処分の発表がありましたが、この処分内容は客観的に見て軽すぎる内容となっています。(浦和のサポーターでも軽すぎと言っているくらいなので。)
おそらくクラブ側も処分が軽すぎることは認識した上でこの処分内容にしたと思うのですが、ではなぜこの程度の処分内容になったのか理由を考えます。理由を考えることで背後にある問題に気が付くと思いますので。
こういう内容になると特に浦和嫌いな人から感情論でなんか言われがちですが、処分内容の適切さというよりも(軽すぎだと思ってます)、なぜこの処分内容になったかについて記載します。
理由その1.相手が名古屋だったから
4月に行われたアウェイ名古屋戦@豊田スタジアムの指定席問題で、なぜか浦和のスタッフが現地で対応したり、その後にクラブ同士でやりあったりと、この2チームの間では以前から問題が起きてました。
この問題、プロセスを追ってみると名古屋側の対応が悪かったと思うのですが(浦和のサポーターが違反行為したのも悪いですが)、この問題を発端にクラブもサポーターも名古屋に対して悪い印象を持っていたと思います。
こういった過去の経緯があって名古屋相手に不満がたまっていたこともあり、クラブ側としても感情的な部分でサポーターの気持ちに共感したことが理由としてまず考えられます。
理由その2.JFAの処分は浦和に厳しいから
コロナ過の声出し応援で2000万円の罰金が課されたり、2018年の天皇杯決勝で後出し的に規定改正されて罰金を課されたりと、JFAは浦和に対しての処分が厳しい面があります。
そういった過去の厳しい処分への反発としてクラブとしての処分を軽くした、どうせ後からJFAの厳しい処分があるのだからクラブ側として厳しく処分する必要はない、といった考えからこの処分内容になったというのが2つ目の理由として考えられます。
理由その3.JFA側にも問題があるから
この試合が開催されたスタジアムはCSアセット港サッカー場というところですが、スタジアムの作りがアマチュアが使うような作りになっています。
理由その1で書いたように過去いろいろといざこざがあったチーム間の対戦でこのレベルのスタジアムを使うのは、JFA(と愛知県サッカー協会)の判断ミスと言わざるを得ないです。
普段J1の試合が行われているようなスタジアムだったら、グラウンドへの乱入や相手サポーターへ直接手が出せるような状況にはならなかったはずです。過去の経緯から緩衝帯も広めに取るはずですし。
こういった、JFA側の判断ミスが背後にあったため、暗にそれを示すために(暴動を起こしたクラブ側からは直接は言及できないので)処分を甘くしたということも理由として考えられます。
その他、妄想すればいくらでも理由は考えられますが、個人的には上記の理由があってクラブとしても処分内容が甘くなったのではないかと考えています。
暴れたサポーターへの処分については永久追放とか厳しい処分で良いと思ってますが、一部のアホが起こしたことでクラブに処分が下されるのだけは少し違うのではないかと思っています。
(そういう意味でも、クラブとして厳しめに対処してJFAからの余計な処分が下されないような雰囲気を作る必要があったのではないかと思います)
というか、過去にクラブに処分が下されてきてもサポーターが問題起こす事態は変わってないので、クラブに処分が課されること自体が問題を起こさないためのインセンティブになっていないので、クラブへの処分は無意味だと考えます。
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