見出し画像

高校サッカーに名将はいない

青森山田高校の黒田監督の素行が話題になっていますが、興味が沸かないです。
マスコミがネタになりそうなことを見つけて騒いでいるだけな感じがします。

今回の高校サッカー選手権はロングスローが議論になりました。
普段から高校サッカーを取材している方が言っていましたが、今回はコロナの影響もあり取材を多くできず、分かりやすいネタに飛びついて議論になっているだけ、と。
実際ロングスローなんて毎年のように見られるし、確かにと思いました。

ネタがあれば何でも良い、黒田監督の件もそんな感じだと思います。


そんな高校サッカー(というか学生サッカー)で普段から気になるのが「名将」についてです。
よくマスコミでは強豪校や伝統校の監督のことを「名将」ともてはやしています。

これ、間違ってると思います。
学生サッカーに「名将」はいないです。

では、なぜ強豪校や伝統校と言われる毎年のように全国の上位に来るチームが存在しているか、
結論は、良い選手がいるからです。

逆に言えば、良い選手がいれば、「名将」がいない、普段勝ち上がれないようなチームでも勝ち上がってきたりします。
ちょっと古いかつ関東地区限定ですが(自分の身近な例)、パッと思いついただけで以下の例があります。

例①:町田也真人 選手がいた埼玉栄高校
自分が埼玉出身かつ埼玉栄高校に勝ったことがあるのでまず記載しました。スポーツ校として有名な埼玉栄高校は、サッカーでは県内でも強豪とは言えず、町田選手が3年生の時に初めて選手権に出場しました。

例②:鈴木武蔵 選手がいた桐生第一高校
こちらも古いですが、前橋育英高校がほぼ県予選を突破しているなか、鈴木武蔵選手がいた時は桐生第一高校が全国に出ています。

例③:小林悠 選手&太田宏介 選手がいた麻布大学附属渕野辺高校
激戦区神奈川を勝ち抜いて選手権に進んだ際に小林選手と太田選手がいました。それ以降、全国に出場していません。

こんな感じで、良い選手がいれば普段全国に出れない高校でも全国に出たりします。
3つだけ例として書きましたが、他にも同じような例はたくさんあると思います。


上記は例外で、「名将」に育てられその後に活躍している選手もいる、という方もいらっしゃるかと思います。
ただ、小学校~社会人まで20年以上サッカーをやってきて思うことですが、いくら良い指導者のもとでトレーニングをしても、上手くなる強くなるには限界があります。
極端な場合で考えると、中学時代にそこらへんの中学校やジュニアユースでレギュラーにもなれない選手が、「名将」に指導を受ければ、全国で優勝できるのか?ということです。

良い監督(名将)がいるチームが強いのではなく、良い選手がいるチームが強い
そして、名将に指導を受けたからといって良い選手になれるわけではなく、良い選手は名将に指導を受けなくてもその後活躍している。
それが事実だと思います。


と、まあ否定的な意見を書いてきましたが、一方で毎年のように成績を出している監督は、それだけ良い選手を集められている、ということになります。
これはこれで凄いことだと思います。ある意味、人を惹きつける何かがあるということであり、人として誇るべき能力を持っています。

また、サッカーに限らず人としてのあり方を指導する方も多くいらっしゃいますし、練習方法や戦術なども良く勉強されていると理解していますし、尊敬に値する人が多いと思っています。


ただ、あくまで「選手」、それが学生サッカーだと思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?