見出し画像

送りバントについて考える


こんにちは。今回は高校野球で主に多用される送りバントについて考えてみようと思います。

まず自分の考えを書きます。

自分は無死一、二塁を除いてバントは有効な作戦では無いと思います。これはセイバーメトリクスなど科学的な結論をある程度踏まえたうえでの意見です。

科学的に研究結果も出ているし、自分の体験談を交えても効果的な作戦とは言えないと思うからです。

無死一、二塁での送りバントも、バントするならこの場面くらいだろう。という認識です。


そもそも、野球という競技は3回アウトになる前に何点取れるか。これを9回繰り返すというゲームだと思います。

これは当たり前ですね。

野球では最後に多くの点を取っていたチームの勝ちになります。そういうルールです。

なので1イニングに1点を取って、それを積み重ねる。というゲームでは無いと思います。

なるべくアウトにならずに何点取れるか、アウトにならないことが肝だと思います。


あなたが2点負けている無死ランナー1塁の最終回にわざわざ送りバントをしないのと一緒です。そこでバントをしない理由は2点以上取るには効果的では無いという結論とほぼ同じだと思います。


一死からの送りバントは論外と言っても言い過ぎでは無いと思います。


確実に1点を取れば勝てる場面というのは9回から後ろの攻撃で、なおかつ後攻の場合のみです。

しかしその場合だとしても無死1塁から一死2塁になっても得点期待値が下がることには変わりません。なのでその場合でも効果的な作戦とは言えないでしょう。


1試合でたとえば3つバントをしたとしたら、9回攻撃できるところを自ら8回に減らしているようなものです。そんなに簡単にアウトカウントを相手に上げていては得点を多く取ることは難しくなると容易に想像がつくと思います。


セイバーメトリクスの観点からもアウトが一つ増えるたびに、それで仮に進塁したとしても得点期待値は下がります。そのことを踏まえてバントをするのか、何も知らずにとりあえず二塁に進めておこうというのでは全く違います。

なので指揮を取るものとして最低限その辺りの知識を頭に入れておきたいなと思います。

これまではバントを成功した前提で話してきました。成功しても得点期待値は下がること。それに加えて、バントが失敗する可能性も少なからずあります。おおよそ80%ほどは成功するのでしょうか。

逆にいうとバントは20%失敗する可能性があって、しかも成功しても得点期待値は下がるという作戦です。


打てないバッターにはバントは効果的な作戦なのでは無いか。との疑問も生まれますが、その研究結果も出ています。

確か

打率.100、出塁率.150以下の選手には効果的。

のようだったと思います。なのでこのことからも基本的にはバントは効果的な作戦とは言えないでしょう。

もし2番打者が出塁率.150以下だから無死1塁でバントをする。というような監督がいたとします。

この場合はそもそも出塁率.150の打者を2番に置くことこそが最大のミスであり、センスが無いなと思います。このような指揮官がいないことを願いますが。。。


最後に、NPBや社会人、大学野球ならまだしも、特に高校野球でランナー2塁を作ることは1点を取ることにつながるのか。と考えても微妙だと感じます。

次が長打のあるバッターならバントをさせる必要はないと思いますし、次が長打の無い打者なら外野は前に来やすくなります。

外野手が前に来ている段階で、長打は見込めず、外野前ヒットが仮に飛んだとして、2塁から一本で帰ってこれるでしょうか?少なからずうちのチームではほぼみたことがありません。

コーチャーがランナーを止めて、一死1、3塁となることが多いように感じます。

さらにその後にヒットが出る確率も考えると1イニングにヒットが3本ほど固まらなければ1点を取ることが難しくなると思います。

いいピッチャーになればなるほど、連打は望めないと思います。なのでその面からもバントは効果的な作戦では無いと思います。


最後に。

賛否両論あると思います。が、今の野球ではバントは非効率な作戦という認識が常識だと思います。

しかし、高校野球にはまだ「バント命」という風習が残っています。トーナメントである以上、必要な場面は出てくるかと思いますが、少なくともやたらめったらに使うものでは無いと思います。


自分より野球にお詳しい有識者の皆様、今回はお手柔らかにお願いします。また、知見を広めていきたいと思っているので、誤っている点や理解が及んでいない点がございましたら優しく教えてくださると大変嬉しいです。


本日も最後まで読んで頂きありがとうございました。


藤原 蔵太

いつもご支援ありがとうございます。 夢や目標を叶えるために使わせていただきます。