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できる人ができることをしたらいいと気づくには時間がかかる

近ごろ忙しくなったので、あらためて家事分担について考えてしまいました。誰かがしてくれる、のは永遠ではありません。状況が徐々に変わっていくのならば、ゆっくりと変化になれるかもしれません。ただ、その変化が昨日今日になると対応ができるのか。慌てないための対策も必要ではないかと思うようになりました。

なぜ家仕事全般を請け負っていたのか

家のことは、けっこう長い間わたしが主に担当していました。様々な事情でそうなっただけなのですが「家のことは私がやらないと」という意識はありませんでした。夫には話していませんでしたが「そのときにできる人が担当すればいい」という主義なのです。それがたまたま自分、という時期が長く続いてしまいました。

わたしは「みんな働いている」という環境で育ったので、特定の誰かに役割が偏るということはありませんでした。家族の人数もそれなりにいたので、自然にできる人ができることを、となったのかもしれません。

しかしながら、わたしの場合は姉がいたので、忙しい食事の支度などは姉が担当することが多かったのです。うまい具合にすり抜けていたので、結局は家事全般全て担うことになったのかな、思うこともあります。

その姉も就職すると、激務なこともあり帰宅はいつも夜遅くなってからでした。そうなると、当然わたしに回ってくるわけですが、姉にお任せしていたので要領が分かりません。普段の生活で身につけるためには、ある程度意識付けが必要です。息子が成長するにつけ、どうやって意識付けをしていくのがよいかと考えるようになりました。

お休みの日に何もしない人にならないために

夫は一人暮し歴が長かったので、自分で動いてくれる人だと思い込んでいました。洗濯物もきれいにたたむし、食器だって自分で下げます。

でも、これは後にあっさりと裏切られます。

わたしが主に家のことをやっていたので、お休みの日でも何もしない人になってしまいました。これは予想外でした。そのことに気が付いたのは、息子が小学生になってから。仕事が不規則になりがちなのもあり、家のことを一切頼まなかったせいでもあります。

いくら何でも365日、毎日完璧にこなせるわけはありません。こなせるなら「夫が家事をしない問題」など出てくるわけもないのです。体調が悪い日も「できない」と伝えることなく「すぐ終わるから」「自分がやった方が早い」という気持ちでこなしていました。ここで体調が悪いことを伝えて「洗濯物を取り込んで欲しい」「ご飯を炊いてほしい」と伝えればよかったのです。

夫は家族ですが、違う人間なので、言葉で伝えないとこちらが何を考え、どういう状態であるのかはわかるはずもないのです。夫にはしてほしいことを伝えるのは、今のところ一つだけにしています。

息子は小学生から簡単な家事をさせていました。一度には無理ですから、やはり一つから始めます。今からすることを伝えて、それをする理由もきちんと伝えておくと腹に落ちます。洗濯物から包丁の使い方、ごみの分別からごみ捨てまでは小学生の間になるべく参加するようにしました。小さいころから身につけておくと、下宿生活になっても応用がきくようです。

家事をするのは暮らしていたら当たり前、の感覚を身につけておくと大人になってからも楽ではないかと思うのです。他人事ではなく、自分ごとなのですから。

夕食作成時間ギリギリまで粘るが家はまわっている

最近は、大人ばかりになってしまったのと、育ち盛りもいないのでご飯は特に手抜きになっています。年齢を考えると配慮した方がよいのかもしれませんが、今はとにかく時間を確保する方が最優先です。

もう少し余裕のあったときはゆっくりと食事の支度をしていました。しかし今はとてもそんな暇はありませんから、気づいた人が気づいたときにできることをしておく、という形が定着しつつあります。

夕方薄暗くなってから「おっ!!ご飯だ!!」思い出すことも増えてきました。大人ばかりですから取り立てて急ぐ必要もないからですが、ようやくここまで来たか、と思うと感慨深いものもあります。

でも、面倒なときはそのまま放置の時も。あえてしない。何も言わない。そうすると自分が困るから自ら動くようになります。夫は自分で家事をある程度まではする習慣のある人ですから、わたしが引くことで再び感覚が戻るのではないかとも思っているのです。

不文律を作らないのは固定化を防ぐため

生活の形が変わると、家事分担も変わってくるのが自然だと思っています。現在の状況を共有することで、余計な争議を予防する手立てともなるのではないでしょうか。長年培った意識を変えるのは時間がかかるとは思いますが、片隅に自分の理想の形を置いておくと、そこに向かって進みやすいのではないだろうかと思ったりしています。





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