見出し画像

「見積」と「実績」、その差について

この世には2つの結果しか無い!「スケジュールに間に合った」か「スケジュールに間に合わなかった」か、だ!!

というわけで、今回はスケジュールの「見積」と「実績」について考えていきたいと思います。

見積が苦手だった

社会人になりたてのときは作業の見積(いつ終わりそうか?どのぐらい時間がかかりそうか?)がめちゃくちゃ苦手でした。ついつい良いところを見せたくて、少なく見積もってしまったり、余裕をもたせすぎて相手が引いてしまったり。。。
そう言えば、社会人になるまではあんまり「見積する」ということを意識したことはなくて、「やりたいだけやる」「終わる時が終了日」みたいな感覚で生きていたなーと思いました。
社会人になって、ほぼあらゆる仕事で必要になってくる「見積」という行為。仕事内容も(似てはいるけど)全く同じ仕事なんて無いし、そもそも自分がどのぐらいのスピードで作業できるのか?一緒に作業するメンバーは何人いるのか?祝日とか飲み会の予定会ったっけ?などを踏まえると、「見積」するのって考えること多すぎ。。。ムズ。。。といつも悩んでいました。

見積に必要な要素は3つ

今でも見積は悩むことが多いのですが、これまでの社会人経験から見積に必要な要素は3つかなと思っています。

  1. 作業の量

    • いったいぜんたい今回はどんな作業をしなければいけないのか?作業の量として、準備段階の作業・確認作業・報告のための作業などなど、作業の全量を明らかにします。

  2. 生産性

    • 今回の作業をどのぐらいのスピードでこなせるのか?何人で対応するのか?を踏まえて、1つあたりの作業を完了させるための時間を明らかにします。この生産性は経験を積むごとに上がりますし、その日の体調や気分によっても左右されます。

  3. 期間中に発生するその他の出来事

    • 「1. 作業量」と「2. 生産性」が分かれば、作業を完成させるために必要な時間が割り出せますが、仕事を進めていく上では日々様々な不測の事態が発生します。

    • 例えば「明後日は10年ぶりに合う友達とのランチ会があるので、もう午後はお休みにしちゃおう」とか「そう言えば上司から大事な会議の資料作成お願いされてた〜」とか。事前に分かればまだしも「あれなんか今日体調悪い」とか「大雪で電車止まっちゃったよ〜」とか、人生には様々なことが起きるわけです。

    • そう言った「見積作業とは直接的には関係ないんだけど、期間中に発生する出来事」も見据えながら見積をする必要があります。

スケジュールが間に合わない理由も3つ

「見積」に必要な要素が3つということは、すなわち「実績」に影響する要素も3つ。つまりスケジュールが間に合うか間に合わないかの理由もこの3つに集約されます。

  1. 作業の全量が間違っていた(見積漏れ)

    • 元々作業量として「100」を見積もっていたのに、実は「+20」の仕事が漏れていた場合などです。「あちゃー、こっちの資料も作らなきゃいけなかったのかー。。。」などなど。これを予防するためには、経験を積んだり、経験者に見積を見てもらうというのが有効ですね。

  2. 思ったようにはかどらなかった(生産性低下)

    • 元々の作業スピードとして「1日10作業完了」と見積もっていたのに、蓋を開けてみたら、「1日8しか完了できなかった」場合などです。作業内容自体は漏れていなかったけど、思ったより時間がかかったなぁ。。。と言う感じですね。これを予防するためには「見積前にちょっと試しに作業して、どのぐらいのスピードが出そうか確認する」というのが有効ですね。

  3. 想定しなかった出来事が起きた(差し込み案件が発生)

    • 作業量や生産性は正しく見積できたのに、途中で別の部署からのお願い作業が発生したり、突然飲み会に誘われたり、、、嬉しいような悲しいような場合がこれです。これを予防するのはなかなか難しいですね。予防としてバッファを積みすぎると最初の見積が非常に大きくなってしまって現実的でなかったりしますので、差し込み案件はできるだけ対応しないようにするのが良いかもしれません。

できるだけ良い見積をするには?

「スケジュール通りにいかないと言う問題」の解決方法は2種類しかなくて、「スケジュールを正しく見積もる」か「スケジュール通りにいかなくても気にしない(そう言う状況にする)」です!

前者の「スケジュールを正しく見積もる」ためには、レビューを何度も受けたり、過去の実績データを積み上げて生産性の算出精度を上げる、などが必要になるでしょう。
後者の「スケジュール通りにいかなくても気にしない(そう言う状況にする)」については、「見積→実績」のサイクルを小さくすることで、スケジュールの予実差を小さくして、気にしないようにすることができます。
どちらが良いかは一概にはいえませんが、例えばkintoneを使った継続的な業務改善においては後者のスケジューリング方法のほうがフィットするでしょう。

スケジュールするために、もうひと手間

ここまでで「どのぐらいの時間がかかるか?」がざっと見えてきましたが、実際のスケジュールにするためにはもうひと手間必要になります。

キーワードは「作業時間」と「作業期間」です。

作業時間とは、単純に作業を実行する時間ですね。例えば、100時間の作業の場合、休憩も睡眠も取らず1人でやったら100時間=4.2日ぐらいで終わる計算です。

一方で、作業期間とは、1日どのぐらい作業できるのか?何人で作業するのか?別の作業の完了待ちはあるか?などを考慮した期間です。例えば、100時間の作業で、2人で分担して、週にそれぞれ20時間作業できたとすると2.5週間が作業期間となります。(さらに、「月初から始めて月末のデータを待たないと完了できない」と言う条件だと、作業期間は1ヶ月になりますね。)

と言うわけで、「見積」と「実績」、そして「作業時間と作業期間の違い」についての解説でした!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?