見出し画像

私の50歳からの定年後の準備(その10:開業準備とチェックリスト 事前準備編)

私の50歳からの定年後の準備(その5:先輩に聞く)」で書いた、横浜市の起業スクールで知り合った井口敦さんから、創業準備のチェックリストをいただきました。整理されていてとても良かったのです。

銀座セカンドライフの片桐実央さんに起業相談をしました。疑問だったことが解決しました。アドバイスももらいました。

井口さんのリストに、片桐さんのアドバイス、起業の本やネットで見つけた情報などを追加して、開業準備のチェックリストを作りました。実際に私の起業にあたって使ったものです。結構な分量になりましたが、的を得ていると思います。起業される方のご参考に。

創業準備のチェックリスト

事前準備

□ 会社名を決める
□ 会社形態を決める
□ ホームページのためにWebサーバーの契約
□ ホームページのドメインの取得
□ メールアドレスの取得
□ 仕事用のパソコンの購入
□ 創業前に「創業準備中」と書いた名刺を作る
□ 事業計画書を作る

登記申請

□ 定款に記載する事業目的の決定
□ 資本金を決める
□ 出資者を決める
□ 定款を作る
□ 個人名義の銀行に出資金を払いこむ
□ 印鑑の作成
□ 登記のために個人印鑑証明書の取得
□ 設立登記申請書類の作成
□ 登記申請書類を法務局に提出

届出

□ 登記完了の確認後、法務局で登記簿謄本を取得
□ 税務署への届出(法人設立届出書、給与支払事務所等の開設届出書、青色申告承認申請書、源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書)
□ 市役所への届出(法人設立届出書)
□ 県税事務所への届出(法人設立届出書)
□ 年金事務所への届出(新規適用届、新規適用事務所現況書、被保険者資格取得届、被扶養者届)
□ 雇用をするならば職安届出が必要(雇用保険適用事務所設置届、被保険者資格取得届)
□ 雇用をするならば労働基準監督署への届出も(労働保険関係成立届、適用事業報告、就業規則届)

登記後の創業準備

□ 会社の銀行口座の開設
□ 会計ソフトの準備
□ 必要ならば税理士と契約
□ 会社名義のクレジットカードを作る
□ 必要ならばレンタルオフィスの契約
□ 必要ならば携帯への転送電話サービスを契約
□ ロゴマークの作成
□ 名刺作成
□ ホームページの作成
□ プライバシーポリシーの作成
□ 会社案内の作成
□ 挨拶状の送付

まずは事前準備編について書きます。

会社名を決める

会社名を決めるのはワクワクします。自分の会社ですから。候補を決めたら検索をして、同じ名前の会社がないかどうかチェックしました。「くらラボ」にするか「くらかけ屋」にするか悩みました。家人はもっとカッコいい名前にしたら良いのにと言いましたが、良い案が作れませんでした。

結局は「くらラボ」にしました。
グローバルを意識して英語名も確認しました。「Kuralab LLC」です。LLCは Limited Liability Companyの略で、くらラボは合同会社にしたので、使っています。最初に作った名刺ではこれを間違えてLCCにしてしまいました。LCC ってLow-cost carrier、格安航空会社でしたね。恥ずかしい。

さて、社名は商標登録する必要は無いと言われたのですが、商標登録をしておくと良いと起業スクールで学びました。社名をサービス名称に使ったりする場合は、他社の商標登に触れないように調査も必要と言われました。

特許庁の特許情報プラットフォームで調べたところ、「くらラボ」はすでに千趣会が「くららぼ」を取っていました。開業後に弁理士さんに相談しましたが、商標登録は難しいと言われ諦めました。

●特許情報プラットフォーム
https://www.j-platpat.inpit.go.jp

会社形態を決める

会社形態を何にするか。起業セミナーでは個人事業主、株式会社、合同会社、社団法人、財団法人、NPO法人の選択肢があり、そのメリット・デメリットについて学びました。

インディペンデントコントラクトのセミナーで、「依頼元の会社か契約しにくいから法人にするのが良い」と言われていましたし、前職で取引のある人も会社の方が経理には説明しやすかったので、会社形態にしようと思っていました。

株式会社にするか合同会社にするか、悩みました。起業した人にもどちらが良いか聞いてみました。株式会社の方が将来の発展には都合が良いとアドバイスをもらったのですが、合同会社から株式会社にすることもできるので、まずは合同会社にすることにしました。

ホームページのためにWebサーバーの契約

ホームページは必須です。ホームページを作るには、Webサーバーとドメインが必要です。Webサーバーはレンタルサーバーを借りることにしました。

ホームページはWordPressで作ろうと決めていたので、WordPressが使えるレンタルサーバーを探しました。『ロリポップ』『エックスサーバー』『さくらのレンタルサーバー』などが候補に上がりました。価格とわかりやすさで『ロリポップ』を選びました。

ホームページのドメインの取得

ドメインは社名を入れた独自ドメインにしたかったので、ロリポップがすすめる『ムームードメイン』で取得しました。今はドメインの種類がいろいろありますが、せっかく起業するので、「co.jp」にしました。co.jpドメインは、日本国内で登記を行っている会社のみが取得可能ですから会社の正式なホームページであることを示せます。取得には登記事項証明書などが必要になります。しかし創業前に仮登録して、創立後に書類を送付して正式登録できました。

メールアドレスの取得

ドメインがとれたら、ロリポップのメールサーバーで独自ドメインのメールアドレスも設定しました。

仕事用のパソコンの購入

仕事用のノートパソコンはVAIOを購入しました。MacにするかWindowsにするか迷ったのですが、資料の共有を考えるとWindowsの方が便利だろうと考えて、Windowsにしました。特にパワーポイントはMacとWindowsでは、フォント違いなどで、どうしてもズレてしまうのです。

持ち歩くので重さもポイントです。プレゼンテーションや研修の時にプロジェクターや外部モニターに出力するインターフェースもチェックします。VAIOはタッチパネルも選択できました。このタッチパネルがけっこう重宝しました。

パソコンは起業する会社で購入しました。会社設立の準備のために設立の前にかかる費用も、経費に計上できることを知りました。

会社を設立するまでにかかった費用は「創立費」、設立してから事業を開始するまでにかかった費用は「開業費」なのだそうです。

創業前に「創業準備中」と書いた名刺を作る

社名が決まり、メールアドレスがとれたので、起業スクールでのアドバイスに従って創業前に「創業準備中」と入れた名刺を作りました。この名刺を渡して、起業することをアピールしました。あわよくば、お仕事いただけるように事前手配です。

創業準備中の名刺

事業計画書を作る

起業スクールでの宿題だったのですが、これを作るのは苦労しました。内容は

①会社概要
②経営者の略歴
③ビジョンと事業概要
④市場と競合分析
⑤ターゲット顧客と商品・サービス
⑥販売方法とプロモーション
⑦体制
⑧利益計画
⑨資金計画
⑩潜在的なリスクとその対応

などです。起業スクールでもらったテンプレートのExcelファイルに書いていきました。

マーケティング戦略のアドバイスする基本の項目です。事業計画書は必須ではありませんが、起業にあたって、このくらいのことはきちんと明文化しておくべきですね。融資や助成金を受けるならば必須です。起業スクールの仲間の井口敦さんの事業計画書は素晴らしかったです。

私は結局はまともな事業計画書は作れませんでしたが、ミッションとビジョンは作って、ホームページに掲載しました。

ミッション(役割)
「人と人のつながりで、人々を笑顔にします。」

人と人とがつながり、人々のために共に力をあわせていく、お互いが顔を見合わせて、笑顔になる、そんな日々をつくるために役に立ちたい。

ビジョン(目指す姿)
「新しいことに挑戦している人の頼りになる助っ人になります。」

新しいことに挑戦している人たちを応援し、支援します。

●合同会社くらラボ
https://kuralab.co.jp

その11へつづく

「スキ」ボタンを押していただいたり、SNSでシェアしていただけると、とてもうれしいです。