【芸術文化】野見山暁治のギャラリーに行きました!
文字数:約800字
最後に芸術鑑賞をしたのはいつだろうか。
現在の私では生涯行くことのなかったギャラリーに訪れた経緯から話したいと思う。
大学からの募集で新聞製作のお手伝いを始めたのが、夏季休業明けの9月。その新聞は有志の方が集まって、ローカルの芸術文化的な事案を記事にしているという。
大学の不手際で、サポーターの学生は私だけになった。一人で大人の方々と活動していく不安が半分、自分だけという優越感が半分。親睦会と初仕事を経て、サポーターに立候補してよかったと思えるほどに居心地の良さを感じていた。
親睦会の席で新聞用の写真撮影に付き合わないかと誘われた。
どこへ行くのかも分からないまま了承し、到着したのが野見山暁治館だった。
車中で彼のことについて尋ねた。
野見山暁治(のみやまぎょうじ)、101歳で現役の洋画家。東京藝術大学の教授としても活躍し、抽象画で知られるという。
芸術についてはさっぱりで、知っている絵画でも大抵は風景などの具象的なもの。画家を挙げろといわれても、日本人の名前は一人も浮かばない。
私の狭い芸術の世界に突如現れた巨匠。
品評なんて出来るはずもないが、ともかく彼の作品を見て自身の想像力の限界に触れたことは間違いがなかった。
豪快な筆遣いと色彩の際立つ作品には、それぞれ表題がある。題名に照らして絵画を見たとき、題名を題名として飲み込むことはできず、かといってそれを形容する言葉を脳は知らない。
彼が抽象画を描こうとしているのではなく、彼の目に映るものが、私の目には抽象的であるのだ。
私は芸術文化に触れたいという気持ちもあって、サポーターになることを決めた。今回の体験は期待通りに私の世界を広げてくれた。これからも編集部の方々に付き添って、私の知らない道を歩いてみたいと思う。
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