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【椅子】新古典主義の反映、シールドバックチェア!

文字数:約1000字

長い帰省を終え、一人暮らしに戻った横山です。
十分な時間があるので小説の方も進めたいな……最近進みが遅くなっている笑。

今回調査したのはシールドバックチェア!
18世紀後半に誕生したアンティークチェアです。

新古典主義とヘップルホワイト

ナポレオンの戴冠式(ジャック=ルイ・ダヴィッド)
引用元:https://iso-labo.com/wakaru/music/neo_classicism.html

まずは、新古典主義について確認します。
装飾的、貴族主義的なバロックロココを否定し、ギリシア・ローマの古典様式を模倣して、写実的な表現を重視したのが新古典主義です。

18世紀中頃から19世紀初期にかけて流行した新古典主義は、フランス革命やナポレオンの登場によって加速したようです。

新古典主義に基づいて独自のデザインを確立したのが、イギリスの家具デザイナーであるジョージ・ヘップルホワイトです。

後述する特徴を持つものをヘップルホワイト様式といいます。


シールドバックチェアについて

引用元:https://shop.denim-furniture.jp/products/detail.php?product_id=3036

ヘップルホワイトチェアとも呼ばれるこの椅子。
前回紹介したチッペンデール様式と同様に、マホガニー材が多用されています。

特徴的なのが、盾型の背もたれ。
麦の穂やシダの葉などが彫刻されています。盾型のほかにハート型の背もたれも彼の様式の代表作です。

脚の形状にもポイントがあります。
新古典主義の時代に流行した、足首にかけて細くなる直線のデザインをテーパードレッグといいます。

さらに彼は、脚の先端がスペードを逆さにした形状であるスペードフットと好みました。

振り返り

「椅子が歴史を反映する」が顕著な椅子でした。
ロココ様式でもチッペンデール様式でも、脚の形状は曲線の美しいカブリオールレッグ(猫脚)が代表的でした。

しかし、新古典主義はこれを否定するものです。
シールドバックチェアの脚の形状は直線、ここに時代の変遷がくみ取れるのですね。

この直線的な脚に縦の溝があるものをフルーティングというらしいのですが、これは古代ギリシア神殿の支柱をイメージしているようです。

引用元:https://handle-marche.com/antique/choose/decoration/deco-04/

ここまで調査してきて、アンティーク家具ショップHandleさんのサイトに大変助けられています。とても分かりやすいので、ぜひ皆さんも拝見してみてください。




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