デュエプレ17弾環境考察(NEW)
※全文無料です。気兼ねなく。
こんばんははじめまして。海月です。
書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。
自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。
とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。
以下にて17弾環境の推移と簡単な解説を記録として残していきます。
シーズン終了直後やレジェプレ2023リリース後に随時追記予定です。
全体概観
環境の中心は『Nエクス』。
「吸い込む」「ホワグリ」「リュウセイ・ホール」「母なる大地」のグッドスタッフ性が抜けて高いカードを複数迎えた前環境の上位デッキが弱いはずがなかった。
多少の不利対面をもプレイングで覆すことが可能な特徴は15弾環境の『ネクラ超次元』を彷彿とさせる。
メタ対象とされていくことは間違いないが、どの方向から見ても堅い強さを持ったデッキとして17弾環境の主人公に違いない。
弱点を探して構造を掘り進めると、シータカラーがメインでありながら純粋なビートダウンでない点でキルターンの遅さと、黒を抜くが故の除去能力の弱さが特徴として浮き彫りになる。
基本受けの役割を持つ白を加えている場合には、なお安定した出力を維持しづらい。
中途半端な速度のデッキに優位を取ろうと考えた場合、コンボ系のデッキをまずは思い出すべきである。
言うまでもなく、『キリコ』が筆頭候補だ。
基盤にしている青と緑が共通しており、同じく「吸い込む」「母なる大地」が強化札として加わっている。
だがこちらは『Nエクス』と比較して、自分の動きが強化された中でついでのようにそれが受けとなっている側面がより強い。
本体こそ殿堂入りしたものの、ND落ちを目前として今までで最もデッキパワーが高くなったと言って過言でない。
もう一つ、同じ性質を有したデッキとして『刃』がある。
これも同じ青と緑を基盤とし、新規戦力に他と違いはない。
「刃」を集めてくるまでの安定性に難はあるが、もはやファンデッキと言わせない強さを持ち始めている。
タッチは白、黒、赤とどれも試されており、定まらない構築は可能性の塊だ。
これらの3デッキにいずれも共通してくるカードに「Nワールド」がある。
ブーストでリソースを吐ききってからの手札リセットはもちろん、16弾で主な目的とされた墓地メタとしても一級品の性能を持つ。
これに辛酸を舐めさせられた『MRC』は構造の変化を余儀なくされた。
チャージャーの採用と「ヴォルグ」による大量肥やしを用いて、今までのシステムクリーチャーに依存した構造の見直しが図られている。
中にはかつて”ヤミノオーダーデッキ”とまでに揶揄された強力なデザイナーズカードを抜くにまで至ったものも見られる。
苦しい環境とはいえ、元来自力の高いデッキが強化を受けていることには変わりないので、今後の活躍に期待だ。
新弾の目玉であった「Λ」と「天下統一シャチホコ・カイザー」は後塵を拝していたものの、徐々に研究が進んできた。
『Λ』青緑を基盤に、赤を加えたシータカラーと白を加えたトリーヴァカラーが見られる。
シータの場合は『Nエクス』と折衷した形としてあちらのパワーカードを採用でき、トリーヴァの場合は「スパーク」に加えて刺さりの良い「ガガアルカ」を採用できる。
二刀流、あるいは三刀流にもできる多様性はさすがのカードスペックを活かしたものとして強みだ。
「天下統一」は当初「湧水の光陣」を加えた『湧水シャチホコ』の形が模索されていたものの、次第に青が抜けてデイガカラーに収まってきた。
こちらも「ガガアルカ」を無理なく採用できることで複数の攻めパターンを持つことが武器となり、警戒の緩んでいるハンデスを無理なく使うことができる。
17弾カードをほとんど採用しないドロマーカラーの構築も健在だ。
また、『Nエクス』に次ぐグッドスタッフデッキとしては『セラフィナコントロール』も台頭してきた。
呪文ロックとしては「ガガアルカ」とは別方向の「クイーン」に目を付け、「セラフィナ」からは充実した4コストの呪文でアドバンテージを取っていく。
青や赤を加えた構築アレンジも見られ、純粋なコントロールデッキとして環境の可能性を感じさせる。
一方、強固な『Nエクス』によって立場が一気に悪くなっていた『速攻』は、色を変えて復権を見せた。
『Nエクス』は紙での再現を意識されたデッキだと思われるが、この『青黒速攻』も紙に存在した由緒あるデッキだ。
構築基盤自体は14弾頃より確立していたものの、この17弾にして「ザビ・クロー」「アツト」を迎えて実戦級となるのは趣が感じられる。
その他『オーケストラ』や『セイントシャンメリー』、旧環境の『赤緑ハンター』や『トリーヴァグレイトフルライフ』も見られる。
当初『Nエクス』の万能性に先行きに不安が感じられたが、一転して多様性を増してきた。
それに伴って旧環境と比較した際の刷新が著しく、環境デッキの大幅な入れ替わりが起こっている。
この17弾が如何に影響力の大きいカードたちが収録された弾であるかがわかるだろう。
過去の3弾、8弾の例にそぐわず、多色推しの弾はカードパワーが上がって環境に革命が起こる場合が多い。
今後の変遷にも注目が必要だ。
ガロウズデビルドラゴンカップ最終TOP100
最大数となったのは『MRC』。
前環境までの構築と見比べるとデッキの動きがかなり大味になった感があるが、それだけ「ヴォルグ」による肥やし力が大きい。
チャージャーは単に4ターン目の「ヴォルグ」着地につなげるだけでなく、マナが伸びることで「Nワールド」によるリセット力をじわりじわりと弱めていく効果がある。
中には「ジェニーダーツ」等を採用してハンデスの動きをより太くしたものも見られた。
ほぼ同数の入賞で『ドロマーエイリアン』は快進撃を見せる。
『Nエクス』とそれを喰らう『刃』の両方に有利が付き、月の序盤より立ち位置の良いデッキとしてこの17弾環境影の主役であった。
流石に終盤にかけて対策は進んだものの、16件の入賞が環境トップと言うに恥じない実績だ。
それに対して、17弾環境表の顔であった『Nエクス』は2つのタイプに分かれることで総合的には24件、トップの入賞数となる。
オーソドックスな白入りの構築では役割の多い「ガガコロリン」の採用が多く、併せて「ガガアルカ」を採用するものもよく見られた。
白を抜くシータ型は「母なる大地」を入れてマナを伸ばした先の動きを強くしたものと、ホール呪文を充実させて中速ビートダウンに寄せたものとの二極に分かれていた。
一つデッキが数週間の荒波でもまれる中で幾重にも分岐していく様を眺めるのはカードゲームの醍醐味だろう。
同じ荒波を経験した身としては、『シャチホコ』の盛り上げも目を見張るものがあった。
デザイナーズである「湧水の光陣」を入れた構築も一定数あったが、そちらが芳しい活躍を残せない中、「アツト」と併せて不採用に至る構築も出てきた。
「デストラーデ」からの連鎖は起動と同時にゲーム終了を宣告することもあり、凄まじい爆発力を持つデッキの地力を最後に見せることができたと言える。
善戦したデッキには4件入賞の『青黒速攻』も挙がる。
速攻系のデッキが軒並み苦戦を強いられた環境で、見事な成果と言えるだろう。
レジェプレ2023では強化された「ゴーゴン・シャック」も戦力として加わり、今後に期待がかかる有望株だ。
それ以下の入賞デッキについて見ると、『トリーヴァ大地』、『黒抜き4cヘラクレス』、『ドロマー白騎士ゲート』などの個性的なデッキの入賞も確認できた。
1か月と期間のなかった環境であるが、総評してバランスの取れた、様々なデッキタイプに勝機を見ることができた環境だったと判断できる。
あるいはもう1か月続いたならば、メタゲームの二転三転や、新デッキの開発など十分に起こり得ただろう。
レジェプレ2023とスーパーデッキの発売によって、いくつかの新カードと再録カード、そして能力調整を受けたカードたちを迎えるが、果たして環境はどの程度変わっていくのか。
年を跨いでBA9thを控える中、環境の動向から常に目が離せない。
12/16以降の環境
新たに台頭してきたデッキとして『トリーヴァ大地』と『ルドルフ天門』がある。
『トリーヴァ大地』は前環境の終盤に基盤が出来上がっていたもので、フィニッシャーにレジェプレにて追加された「シャーロック」が加わった。
対応できる範囲が広く、目立ったデッキパワーこそないものの堅実なデッキとして環境で十分に戦うだけの力がある。
『ルドルフ天門』は再録期待の星である「ヘブンズ・ゲート」を加えて成立し、同じカラーである『ドロマーエイリアン』の構築と折半するような形で成立した。
立ち上がりが遅い点で『4cシャチホコ』に対しての戦い方に工夫が必要だが、ビートへの王道回答である「ヘブンズ・ゲート」が心強く、デッキパワーも高い。
それぞれBAの対策を考える上で、決して無視できないデッキとして注目される。
既存デッキで勢いがいいのは『4cシャチホコ』『刃』『青黒速攻』だ。
『4cシャチホコ』は『ドロマーエイリアン』の株を奪うような形で、エイリアンデッキの筆頭となった。
「湧水の光陣」を採用した形とない形の両方が見られ、「シャチホコ」の一触即発の性質も相まって対面する側は慎重なプレイを求められやすい。
『刃』は『天門』系統や『5cミラクル』系の台頭によって後退する環境の中で立ち位置が良くなってきた。
プレイングが浸透する中で構築は未だに研究が見られ、リミット系のデッキとしては最有力候補となっている。
これらの準備の代わりに爆発力の高いデッキに対して、速度でメタを張ってきたのが『青黒速攻』だ。
「ゴーゴンシャック」の上方修正と再録によってプレイの幅も広がり、トリガーを踏まない前提であれば多くの対面に対して五分以上の勝負を仕掛けることが可能になっている。
もちろんガロウズカップで最大の入賞数になった『MRC』や、17弾環境の看板でもあった『Nエクス』も引き続き存在感は強い。
レジェプレ2023とスーパーデッキの発売、それに伴うND落ちの影響は主に以下である。
追加
・「BAGOOON」「四つ牙」がサイキックの有力カードとして加わった
・超次元メタとして強力な「シャーロック」「ゴーゴン」が加わった
・「フェアリー・ミラクル」「ヘブンズ・ゲート」の追加によって『5cミラクル』と『ドロマー天門』が加わった
消滅
・「お清め」が落ちたことで墓地メタカードが青に集中することになった
・「アマテラス」が使用不可になったことで『キリコ』が後退した
・「サファイア」が使用不可になったことで、踏み倒しギミックと最も相性のよかったフィニッシャーが消えた
・「キング」「クイーン」が使用不可となり、ロック手段が減った
その他小さなものを数えればそれぞれ10前後にはなってくるが、実はさほど環境への変化は大きくなく、17弾実装時のプールの中でメタゲームが展開されている部分が大きい。
デッキ間の相性を理解し、流行の推移に敏感になる必要があるだろう。
それでいて、「プレミアム・キリコ」「シャチホコ・ホール」など、環境を切り開く可能性を持ったカードの存在はまだ見ぬデッキとの邂逅を期待させる。
BATTLE ARENA 9th 予想分布
その前に7thと8thの時の予想と結果の比較を。
どちらもBAデッキ提出の数日前に投稿したものである。
それ以前にも予想は行っているが、細部は外れるものの全体的な傾向としては捉えられている。
これまでのBAのデッキ分布をモデルケースに振り返ると、大きく4タイプに分けられる。
・一強が存在する
⇒BA4th(8弾環境期)、BA8th(15弾環境期)
『ゲオルグ天門』全盛期かつ『5c天門』も環境級で、使用率はぶっちぎりの25.3%。次点の『除去コントロール』が13%。
8thでは当初より抜けた強さがあると評判であった『ネクラ超次元』がトップを走ったものの、目立ちすぎた故に対策が進む中で型の分岐もあったことから23.9%に留まった。
優位を取る『スノーフェアリー』の率が7.1%と比較的高く、『ネクラ超次元』にだけはどうしても不利を取るとされた『MRC』は10.5%に留まるなど、環境変化がありありと見える結果となった。
・一強が存在するが二番手との差が小さく、かつ二番手以下が拮抗している
⇒BA2nd(6弾環境期)
『天門』が頭一つ抜けていたが最新弾での強化は小さく、デッキパワーが上がった既存デッキや新デッキに差を詰められる。
『天門』の使用率は20.9%だったが、二番手以下『アウゼス』13.4%、『除去サファイア』12.7%、『ブリザード』11.7%、『ツヴァイ』11.5%。
・二強、三強が存在する
⇒BA1st(5弾環境期)、5th(9弾EX環境期)
1stでは最強のデッキパワーを持つ『5c天門』、ハンデスコントロールの『ハンデスボルバル』、ビートの『ブリザード』の三竦みで使用率はそれぞれ19.9%、18.8%、18.4%。
次点の『デス・フェニックス』が8.4%と大差。
5thでは扱いやすさと対応力から『ガントラ』が18.5%、『メカオー』が14.3%で二強。続く『ボルフェウス』は8.0%。
『緑抜き4cコントロール』は最大の21.2%だったが、内訳で『除去コン』『ドルバロム』『除去ゼロフェニ』などに分岐するため、個別に見れば二強には届かない。
・全体的にパワーバランスが拮抗している
⇒BA3rd(7弾環境期)、BA6th(11弾環境期)、BA7th(13弾環境期)
3rdでは『メカオー』17.7%、『ツヴァイ」17.5%と一見二強だが、三番手以下も『天門』12.1%、『アポロ』10.2%、『ブリザード』9.7%、『カチュア』8.9%と、いずれも高シェアを持っている。
6thでは『ガントラ』の15.3%に『5c』の14.3%が続き、『赤青剣誠』11.9%、『ライゾウ』9.6%、『ナイト』8%…と緩やかに率が下がっていく。
読みが非常に難しく、決勝ラウンドにも意外な顔ぶれが多く見られた。
7thでは『Bロマノフ』を筆頭として存在感の強いデッキがあったものの、それらに対する効果的なメタカードが抑止力として働き、『5c』16.1%、『Bロマノフ』12.8%、『キリコ』12.7%、『ライゾウ』9.9%…と最終的にはバランスの良い分布となった。
これらを踏まえた上で今回の環境を分析すると、
・全体的にパワーバランスが拮抗している
に該当して来ると考えられる。
先に述べておくと、この環境の分布予想は相当難しい。
前回の8thの予想文章を振り返ったら特に自信がないと書いていたが、今思えば「怯えすぎだ、考えれば予想できて当然だ、逃げ道を作るな」と自分を叱責したくなるほどに、今回は前回・前々回の比でなく困難を極めている。
その要因は大きく4つに分解できる。
①現環境で注目を集めるデッキが、いずれも直近になって勢いづいているものである
⇒『ドロマー天門』『4cシャチホコ』『刃』『トリーヴァ大地』などを指す。
これらはいずれもランクマッチの上位帯で見かける可能性のあるデッキであり、ポテンシャル・環境立ち位置的にも悪くない。
カードゲームにおいてしばしばTierという括りでデッキの強さ・流行度を序列づけられるが、これらの優劣を決めるのは極めて難しい。
②その一方で、17弾で注目を集めたデッキが不気味なほどに影が薄い
⇒『Nエクス』『MRC』『ドロマーエイリアン』などを指す。
『Nエクス』は17弾の看板と言っていいほどに話題を集め、『MRC』はガロウズデビルドラゴンカップの最終1位かつ最大入賞数となり、『ドロマーエイリアン』はハンデスの通りの良さを武器に上位帯で好まれた。
消沈し切ったかと言われればそんなことは決してないが、①で列挙したデッキたちによって存在感が薄まっていることは間違いない。
『MRC』はまだ十分目立っていると言えるが、それでも前月ほどでなくなった。
『Nエクス』は型の分岐によって単独でのシェアが落ち、『ドロマーエイリアン』に至っては日によってBEANSの統計データに載らないことさえある。
デッキパワーはともかく、環境的立ち位置を加味すると十分上位デッキの括りに含められるだけに、評価が難しい。
③『速攻』の立ち位置が良い
⇒『青黒速攻』は「ゴーゴン」を獲得したことによって、勝敗の行方をトリガー便りにさせる対面が各段に増えた。
コンボ系のデッキとして『刃』『シャチホコ』が幅を利かせる中、通りの良い状況となっている日が多い。
『赤白速攻』や『ハンター』にも共通する部分があり、特にこれらは戦術の多様性と引き換えに速攻にしては速度の劣る『青黒速攻』を先んじることができるのもポイントだ。
『天門』の存在と、”長期戦となるBAでは速攻系は勝ち抜くことが難しい”という経験則から予想を難しくする部分となっている。
④『5cミラクル』が存在する
⇒メタゲーム上での立ち位置が特別良くなくとも、一定数の票を得やすいデッキタイプである。
要因として、”BAが長期戦となることからあらゆる対面に回答を持ちたい”というプレイヤー要望を叶えるということがある。
特にこの17弾は多色推しで強力な多色カードが複数登場した上に、「フェアリー・ミラクル」の再録という舞台も整えられている。
安定性に欠くとしてもデッキパワーは高くまとまっていることが多く、メタゲーム上位のデッキに対して実は有利を取るという構造も生みやすい。
大会環境を読む上で、決して無視できない存在だと言える。
総括すると”全体的にパワーバランスが拮抗している”という冒頭に帰るのだが、その拮抗具合は極端に言えば10強環境と言えるほどに有力なデッキが多く、各デッキの優劣が甲乙つけがたい。
過去の最も近い例を持ち出すと、BA6th(11弾環境)が挙げられるだろう。
これらの考察を踏まえた上で、作成した予想分布が以下である。
※1/5投稿後の環境変化を加味して以下に修正
各比率の選定理由を簡潔に書いていく。
◆『MRC』
これを最大に設定したのはデッキとしての実力もあるが、
・「お清め」が使用不可になったことで対策が限られるようになった
・堅実に強いデッキとして長く環境にいる
という2点を加味し、使い慣れた人も多いことから最大になることは大方間違いないだろうと考えられる。
だが、同時に対策を必ずと言っていいほど意識される上に、墓地肥やしにランダム要素が付きまとうようになったことと、下級ブロッカーの不在で想定外のビートダウンに負けるリスクを減点要素とし、抜けた使用率にはならないと見た。
◆『刃』
コンボを通した際の決定力が高く、何より環境に唯一のリミット系デッキというアイデンティティがある。
「Nワールド」を無理なく積むことができ、不利寄りになる『速攻』はじめとした速度のあるデッキが減り、コントロール系のデッキが増えがちなBAでは風向きが良く、上位に来る使用率になると予想する。
◆『Nエクス』
シータカラーおよび黒抜き4cを合計して10%前後になると予想。
当初の17弾最強候補であり、デッキパワーも申し分ないが、環境上に優位を取るデッキが少なく、今なお遭遇率の高い「ガガ・アルカディアス」や各種超次元に対するメタが重い。
◆『ドロマー天門』
「ルドルフ」が入る形と入らない形があるが、両方併せて10%を切る7~9%程度の割合になるとした。
特に「ルドルフ」の入った形が上位で好まれているが、構築とプレイングが確立しておらず、実力に対しての使用率はさほど伸びないと見る。
「ヘブンズ・ゲート」をはじめとした厚い守りによって裏をかきに来る『速攻』系に優位を取りやすく、使用率に対して良い成績を上げる可能性は高い。
◆『シャチホコ』
基本的に緑抜きの4色をイメージし、「湧水の光陣」の有無は問わない。
極端に相性の悪い対面がなく、プレイングでカバーできる点も含めて『ドロマー天門』と似た立ち位置にあり、上位ほど好むと思われる。
『エイリアン』と票を割る可能性もあるとみて、使用率は『ドロマー天門』よりもわずかに下がると見た。
公式の発表ではまとめて『エイリアン』とされる可能性もある。
◆『5cミラクル』
一番率を決めるに迷うデッキタイプ。
10%を超える可能性も、5%を割る可能性もどちらもあり得る。
構築が不定形のために相性についても述べがたいが、『MRC』を無視することはなく「Nワールド」が複数枚積まれる可能性が高く、環境で通りのいい「バルカディアス」もよく採用されると考えられる。
回った時の動きは様々なデッキと渡り合うものがあるため、決して無視できない。
◆『速攻』
『青黒速攻』を筆頭に、『赤白』や『赤黒』も含まれる。
速攻全体として『Nエクス』によって使用率を下げられていたが、メタの回る中でガードの低さが通りの良さとなってきた。
BAではランクマ環境に比べて速攻が減り、コントロールが増えるという傾向が昔から続いている。
だがそこを逆手に取って、低い使用率の中から好成績を出すケースも見られる。
上位デッキがいずれも使用に慣れを要する部分があるため、自信のあるデッキを見つけられなかった人に選ばれる可能性が考えられる。
◆『エイリアン』
ドロマーとデイガをまとめた値で5%とした。
『5cミラクル』と並んで最も率を決めるに難しいと感じるデッキタイプ。
ガロウズデビルドラゴンカップの好成績から一転して使用率が下がり、人気が『シャチホコ』と逆転してきたことから読みづらくなっている。
ハンデスの通りは始終良く、現環境デッキでは最も扱いに長けている『ドロマーエイリアン』はその点をアイデンティティとできる。
これを書きながら7%くらいにしようか、4%にしようか…と迷い続けている。
公式の発表では『シャチホコ』とまとめられる可能性あり。
◆『トリーヴァ大地』
どの対面にもある程度戦える万能性が売りだが、上位勢が好みそうな『刃』と『シャチホコ』に分が悪い点がネックになり、3~5%くらいの若干低めの使用率に落ち着くと見た。
基盤となっている『トリーヴァデストラーデ』の派生として、別種のデッキタイプが同じ括りにされる可能性がある。
◆『ハンター』
『速攻』とほぼ同じと考えてよいが、「ハチ公」でハンデス対策ができる点と、各種シナジーにより攻撃性の高さで差別化される。
使用率は高くならないと見るが、あちらと同様に重いトリガーを避けることができれば好成績を期待できる。
『速攻』の最大手となりそうな『青黒速攻』に対して速度勝ちしやすい部分は裏の裏を突く要素になり得る。
2%のデッキタイプは他デッキタイプと比べて地味な位置にいるが、まったく可能性もないだろうというもので、『その他』にまとめられるほどでもないと考えられるものを置いた。
『Λ』はもう少々高い可能性はあり、『キリコムーン』は『Nエクス』の派生等があることで扱いの検討が付きづらい。
大枠を考える上ではそう深く考えなくてよいと思われる。
『その他』の比率を15%にしたが、環境デッキの数が多い分、分類不可能なデッキは少なくなる可能性がある。
が、群雄割拠する環境を見つめる中でここのパイを他のデッキタイプに割り振ろうとはなれなかった。
毎度書いていることだが、BAは水物であり、使用率の予想も難しければ上位入賞もこれと比例しないことが多い。
あくまで検討材料の一つとしてもらえればと考える。
予想は当たるに越したことないが、一致しなかった時の検証もまた面白いものであるため、早くも結果が待ち遠しい。
ガイアールオレドラゴンカップ最終TOP100
ざっくりとした『ガイアールオレドラゴンカップ』のメタの流れを読み解くと、『刃』の中長期的な存在感が目立った。
12月20日を過ぎたあたりから『刃』の強さが認められはじめ、BAのデッキ登録の時点までの2週間ほどに渡って結果を残していった。
『シャチホコ』は『刃』と同じ頃に前月の『ドロマーエイリアン』に取って代わる形で台頭したが、『刃』には有利を取りづく、そこそこの位置に留まった。
『ルドルフ天門』は年末から年明け頃にかけて流行の兆しを見せ、BAデッキ登録の締め切り頃には強力なデッキの一つとして認知が広まっていく。
ただし、これの影にも不利よりの対面として『刃』がおり、抑止力は別のデッキに委ねられた。
候補になるのが『青黒速攻』と『ハンター』であり、BAデッキ登録の前ではいよいよ隠し切れない鋭さを持つ『刃』をメタ対象に流行を見せる。
が、『刃』にこそ優位を取れたが他対面からの締め付けが厳しく、ランクマッチの最終日は回転率なども考慮されて数を増やしたものの、十分なまでに『刃』を押さえ付けることはできなかった。
その代わりとなるべく台頭したのは、構築を前に寄せた形の『シータNエクス』だった。
『ハンター』や『速攻』ほどではないものの『刃』に若干の有利を取り、『天門』こそきついものの、他対面もある程度広く見ることができる器用さで環境へ凱旋することとなった。
こうした流れの中で中堅の位置に立つ『MRC』や『トリーヴァ大地』などが加わった、いつも通りの多様なメタゲームが展開されていた。
注目したデッキをいくつか紹介する。
5位・赤抜き4c大地
『トリーヴァ大地』は目立った不利対面こそ少ないものの、環境上位に対して相性が良いかと言われれば怪しい。
だが、逆を言えば練度があれば勝ちうるデッキだった。
最高成績の構築では黒がタッチではない枚数採用され、細かな調整の足跡が伺えた。
8位・ヨーデル白Nエクス
「四つ牙」を有力な選択肢として手に入れた「ヨーデル」の評価はたしかに上がっており、3点揃えつつサイキックに耐性を付与する個性を見出した構築は散見されていた。
だが、その「四つ牙」をリンクさせるところまで考えた人はそう多くなかったはずだ。
9位・トリーヴァメンチ
8位の構築とは異なりトリーヴァカラーで組まれているが、メインギミックの一つが「ヨーデル」と「メンチ斬ルゾウ」で共通しているところは面白い。
ハズレアとされてほとんど環境で見なかった「セイントマリア」が採用されている点も含め、このガイアールオレドラゴンカップの最も意表を突いた入賞デッキの一つだと言える。
52位・黒Nエクス
前に寄せた『Nエクス』に「ザビミラ」を入れてコンボによるリーサルの安定性を高めた構築。
「ザビミラ」以外のカードはシータや白エクスの構築パーツの通りであり、超次元の枠を代償にメイン部分は少ないスロットで『ルドルフ天門』への相性差を埋めている。
BAまでに研究し尽くされたものだと思っていたが、それでも一週間ほどの間にこうした型を破るデッキが出てくる様はほとんど毎度のことながら驚くほかない。
ユーザーの探求心にただただ感心し、このゲームを面白いと思うばかりである。
収録カードの大部分が環境で見られたように、この17弾のプールは恵まれたものであった。
レジェプレ2023およびスーパーデッキの発売が重なったことで、前期・後期それぞれ1か月ほどの短い期間に分かれる形になったのは残念なことであったが、もしまだ時間があれば別の形の研究も進んだことだろう。
ガイアールオレドラゴンカップの結果からは逸れるが、最後にその後の萌芽を転記しておくことで締めとする。
12/16以降の環境デッキリスト
ドロマー天門
「ルドルフ」を採用するか否かというところが構築の分かれ目。
「ルドルフ」型でも未だ構築は研究されており、不定形な部分がある。
『刃』にこそ不利寄りとなるものの、ハンデスを比較的扱いやすい点から墓地メタがなくとも『MRC』とも戦える。
総じて抜け目のない強さがあるデッキとなっている。
5cミラクル
構築が不定形なために語れることは少ない。
ADと比較した場合にビートの波がNDは弱くなるため、序盤のブーストがうまくいかずとも立て直せる場合は多い。
環境で通りの良い「バルカディアス」や「シャーロック」を無理なく採用することができ、理論上すべてのカードを採用できることから対応力も高い。
呪文メタへの対策が難しい点が課題としてある。
シャチホコ
「湧水の光陣」を採用するかしないかで10枚前後のカードが変わってくるため、それぞれ別デッキと言っても差し支えないかもしれない。
強力なものの「デストラーデ」の連鎖阻害になる「ガガ・アルカディアス」の採用も人によって分かれる部分となっている。
比較的コストの低いカードを主体にしているにも関わらず遅いデッキ殺しという側面を持ち、総合的な強さは上位に来る。
トリーヴァ大地
「デストラーデ」の早期着地に「Nワールド」による墓地メタ、トリガーやサイキックを封殺するフィニッシャーにEXウィン要素まであり、できることの多さが魅力となっている。
ゆっくりと準備をして戦うグッドスタッフデッキの側面があるため、コンボ系の対面には妨害もできずに爆発力で劣って来る部分が弱点。
「母なる大地」を最も活かしているデッキの一つのため、今後もプール次第で構築が練られていく可能性が期待できる。
Nエクス
シータ、白入り共に採用候補にできるカードやギミックは多い。
フィニッシャーとして「サファイア」が不在となったのは少々響いているが、「プレミアム・キリコ」や「シャーロック」を採用したものも見られる。
加速札+「吸い込む」+「リュウセイホール」+「Nワールド」+「エクス」の基盤はかなり強固のため、派生を含めてデッキとしての今後の発展の可能性は高い。
環境上での「Nワールド」の刺さりはこのデッキを選択する際に注視する必要がある。
Λ
シータカラーと黒抜きの4色になる、『Nエクス』と類似した構築が多い。
「Nワールド」の刺さりが悪い時にはこちらを思い出してみてもよい。
使用率の低さの割にはデッキパワーとして不足はなく、環境のダークホースとなる可能性を携えている。
「ヴォルグ」が証明するように、7000のパワーは強力。
青黒速攻
能力変更された「ゴーゴン」の加入によって、対面によってはほとんどカードをプレイさせずに勝つことも出てきた。
「ボーン・スライム」の加入も大きく、デッキとしてかなりの強さを持ってきている。
速度のあるデッキの最有力候補として、この17弾環境では常に忘れられない。
ハンター
『青黒速攻』と差別化できるのはより速度が安定している点と、「ハチ公」がマッドネスとして機能する点。
その代わりに継戦力は低い。
基本的にあちらの通りが良い時にはこちらも通りが良いと言える。
「ホワグリ」「リュウセイ・ホール」に悩まされるデッキだったが、それらのカードを採用したデッキが後退している点で追い風が吹いている。
エイリアン
基本的にドロマーに統一されてきた。
ハンデスカードを最も多く採用できるデッキであり、デッキパワーの低さを環境立ち位置で補っている。
「コアクマン」を引けている場合には他ハンデスデッキにもリソースレースで勝ちやすい。
『シャチホコ』や『ドロマー天門』などのエイリアンを採用するデッキが出てきたことからフィニッシャーの細さはネックになっている。
刃
苦手な対面の一つであった『エイリアン』が大人しくなってくる中で、他に台頭してきたデッキとの相性関係から立ち位置が良くなってきた。
コンボの処理に慣れてきたプレイヤーも増え、強さも浸透してきたから使用率は高く推移しやすくなっている。
『キリコ』が落ちたことでコンボデッキとしてのアイデンティティは一層強くなってきたため、目立ってメタ対象とされやすい点は注意が必要。
MRC
「お清め」のND落ちによって抑止力がなくなるかと思われたが、ハンデスが弱点の一つとして露見してきたことから苦境となる場面が出てきた。
環境に長く居座ることから対策もされやすく、固定枠の多さから構築に個性も出しづらい点は弱点と言える。
とは言え一度「MRC」の着地を許せば「ヘブンズ・ゲート」以外で返す手段は限られ、安定した出力を出しやすい。
対策された上での強さもあることから、今後の流れ次第では規制の可能性も大いに考えられる。
17弾環境デッキリスト
Nエクス
注目を一点に集めたため、環境上で意識されるデッキNo1となっている。
そのためか際立って相性の良いデッキはなく、一方で不利とされる対面も多くなってきた。
とはいえデッキパワーは随一と言って過言でなく、構築とプレイングによっては一般的な相性感を覆すほどのデッキとなる。
構築の柔軟性も高く、各種メタカードの採用や白を抜いてビート色を強めたものも出てきた。
超次元の集大成となるデッキの今後には期待のかかる一方で、ゲームスピードの低速化という不穏な側面も付きまとう。
Λ
構築によって多様に変わる側面があるため、相性の明言はできない。
ただし、極端な不利なく構築することが可能。
「Λ」によるビート一辺倒でなく、これ以外による攻め方を用意しておきたい。
立ち位置としては過去の『トリーヴァグレイトフルライフ』のような、極端に不利な対面はないものの、総合的に五分前後で推移する対面が多いと印象。
デッキパワーとして環境上位に来るものがまだないため、現状は立ち位置は大人しい。
早くも潰しの利く特性の萌芽が見えるため、今後に期待したい。
セラフィナコントロール
ネクラ、赤抜き、5cの3パターンが見られる。
いずれも「セラフィナ」からのアドバンテージの取り方がメインギミックになり、色の足し引きはどこまでのグッドスタッフを採用したいかに依ってきている。
相応な強さと、グッドスタッフ構築ならではの応用力がある一方で環境中での警戒は薄く、伸びしろは大きい。
いずれもハンデスと呪文ロックを擁する『エイリアン』が難所となる。
青黒速攻
従来の『速攻』との違いは継戦力。
「コダマンマ」や「ジェスタールーペ」がリソースと展開を兼ね、環境の主流除去がバウンスであることからも息の切れない戦い方をしやすい。
そのためにキルターンは4なものの肥やし役を引けないと5に寄る若干遅めで、より安定した4ターンキルの『速攻』に劣りながらも現環境ではこちらが解となっているのはメタゲームの面白いところだ。
触れるカードの枚数が増えたことや墓地を貯められない時のプレイの分岐もあり、慣れを要する部分もある。
『Nエクス』へのメタが続くことで「ホワグリ」が消えてくると、これに速度とトリガーで勝る『赤白速攻』などの台頭も起こりうるだろう。
エイリアン
ハンデスの通りの良さと「ガガアルカ」の刺さり具合が最大の追い風。
一枚一枚のカードとしてのパワーは低めであるが、戦い方が環境に適合していると言える。
比較的カードパワーの高いものが多い『デイガ』はリソース力が乏しく、『ドロマー』は小粒なカードが目立つものの継続して妨害を行う継戦力がある。
細かなアドバンテージのやり取りが生死を分ける点で玄人向けだが、ハンデスと「ガガアルカ」の通りが始終良いことから、17弾環境で最上位に位置付けてくるデッキとなっている。
刃
「吸い込む」「母なる大地」の恩恵を最も受けて躍進を遂げたデッキ。
様々な研究がされたが、黒を加えたアナカラーの構築が現状最も一般的となった。
平均して6ターンほどでのコンボ始動はこれまでのコンボデッキの中では若干遅めであるものの、決まった時の複数の「刃」展開や「ザビミラ」からの「デビルドラゴン」に回答を持たないデッキも多い。
「吸い込む」「母なる大地」が受けとして機能する上に「Nワールド」で墓地洗浄も行えると、カタログ上のスペックはかなり高く穴が少ない。
『速攻』とバウンス耐性を持たせた過剰打点には弱いものの、環境上位で戦うだけの強さは十分というほどに出世した。
刃を出してターンを返してしまうラグが気になる場合は、「ババン」でマナを多量に伸ばしたり、「エクス」や「四つ牙」でマナを回復してそのターン中に「ザビミラ」を出す工夫もある。
MRC
システムクリーチャーに頼った構築から一転してチャージャーからの「ヴォルグ」で墓地を肥やす構築が主流となった。
ここまでの激変を事前に予期できていた人は早々いないだろう。
「ヴィルジニア卿」殿堂入り後に見られた「ジェニーダーツ」採用型もハンデスの通りが良い環境で変わらず存在する。
「ライデン・ホール」は生贄を用意できない時の出力の低さは目立つものの、爆発力が高く、「MRC」のアタックキャンセルも行える。
以前ほどの緻密さはなくなってきたものの、それでもリソース管理や依存度の高い「ヴォルグ」の仕事量など、気を配らなければならないデッキなことには違いない。
これだけ「Nワールド」が目立つ環境でも食らいつく様は、さすがの一言である。
キリコ
本体の殿堂入りを受け、ND落ちを目前としてもコンボデッキの代表として存在感が大きい。
「刃」と役割の被るところはあるが、『速攻』の少ない環境で「キリコ」の盾落ち可能性さえ許容すれば引き続きポテンシャルは高い。
「サファイア」を1~2枚入れた構築が増え、再び「キリコ」の着地がそのまま勝利になるシーンも出てきている。
進化枠に「イカズチ」以外にも「カゲキリ」や「サンバーストNEX」、通常枠でも「ガガアルカ」の対策になる「セブアルゴル」や「ガロウズ・ホール」の採用、色のあったグッドスタッフとして「リュウセイ・ホール」が見られ、最後まで研究は続きそうだ。
その他
・オーケストラ
不安定さと守りの薄さの二つの難点を持つのが難点となり、現状環境級とは行かない。
最速「オーケストラ」を焦って目指さず、「ディアボロス」で5色が揃う点や、8マナ使っての「ウマイタケ」「オーケストラ」の進化速攻を念頭に入れたい。
多色トリガーの脆さと「ミラクル」がない点で今は不遇を託っているが、紙の年譜でいけば今後強力な多色カードが控えているため、将来性に期待がかかる。
・ドラゴンフレンド・カチュア
どう構築しても不安定かつ守りは薄くなるが、「ガイアール・ゼロ」から繋がるワンショット性能は意外に強力。
「永遠リュウ」で「カチュア」をSAにできなくとも、「ガイアール・ゼロ」の効果で「ヤヌス」+赤サイキックを出して「カチュア」をSA化させる方法もある。
今後もこのカードの効果範囲のハンター/ドラゴンのカードはいくつか登場予定のため、若干ながら将来性もあると言える。
黒を加えて「ミラクル・リ・ボーン」を加える構築もある。
・赤緑ハンター
準速攻の如きスピードとパワーのバランスは健在。
ビートに苦しい環境とはいえ、「スクラッパー」の遭遇率が大きく下がっている点はこのデッキにとって朗報。
ただ、ほぼ速度が同じになる『青黒速攻』と如何に差別するかという障壁が新たに立ちはだかっている。
・トリーヴァグレイトフルライフ
17弾のカードパワーのベースアップによって、「グレイトフルライフ」の評価は相対的に下がってきた。
「ガガアルカ」「デストラーデ」は変わらずの強みがあるが、そうなると3色目に黒を採用する『エイリアン』の方が分が良い。
使用する際には黒でなく緑を採用するからこその強みを探りたい。
極端に不利という対面はなく、「Λ」を加えるなど差別化の道は多数考えられる。
・ネクラ超次元
「ドラヴィタ」「バルカディアス」などの呪文メタの通りの良さは変わらず。
場合によってはハンデスを入れることもでき、「ホワグリ」での耐久や勝利シリーズによる超次元の強化も入った。
速攻系とコンボ系の両方に不利が付いてしまう構造的弱点は残っているが、環境の流れを見て勝つだけの地力はある。
・白緑ガガアルカ
「ガガアルカ」の刺さりの良さに着目したデッキ。
最速5ターンで呪文を封じる6点が揃い、再現性もかなり高い。
「ガガアルカ」が効かない対面にはただの3点になってしまうが、この速度に「ミランダ」などのパワーカードや「スパーク」によるカウンターが付いてくるので、意外と戦える対面は多い。
超次元を工夫して「セイントシャンメリー」をギミックとして組み込むこともできる。
おわりに
『Nエクス』を筆頭として、勝利シリーズと「吸い込む」「ホワグリ」「リュウセイ・ホール」「母なる大地」等のパワーカードが環境に与えた影響が大きいことを感じています。
これまたいつも書いている気がしますが、特に超次元の出始めた13弾以降は新カードによる環境刷新が著しいです。
紙プレイヤーをはじめとして新規プレイヤーの参入を感じる一方で、同時にこれまでデュエプレを遊び続けてきた層との温度差を感じることがあります。
覚えることも多くなり、付いて行くのが大変だという声には胸が痛む思いです。
そうした方たちに少しでも環境理解に役立つ情報整理が行っていければと思います。
最後に投げ銭方式で、内容とは関係ない文章を残します。
無理をする必要はありませんが、この記事や過去記事も含め、見合う価値があったと思ったらご購入いただけると大変嬉しいです。
いただけなくても、少しでもこの記事があなたの日々の楽しみにつながれば幸いです。
それではまた。
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