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本を出版したい人は、本を出そうとせず「軸」を意識する。#書く習慣イベントレポ

書く習慣」を読んでnoteを書き始めて、4日目。今日は「書く習慣」の編集者、石井さんに「本って、どうやったら出版できるの?」を聞く会に参加してみた。

先にそれっぽい結論を書いておこう。

「本を出したい人は、本を出そうとするな。」

うむ、いかにもキャッチーなタイトルにありがちなフレーズになった。

もうちょっと噛み砕いて言うと、本を出したいからといって、出版企画書をつくって、原稿を書いて、持ち込みをして、という活動をするよりも、noteやTwitterで発信していったほうがいいよ、という話だった。

そして、そのときにちょっとだけ「軸」を意識しておくと、書籍にしやすい。(というか、noteやTwitterで発信しているうちに、勝手ににじみ出てくるのが「軸」な気がする。)

今回の話の中では、編集者・出版社・書店の目線でいうと「どの棚に並ぶのか?」を意識するといい、という話があった。それがすなわち、軸・テーマになる。

イベントで出た質問をいくつか抜粋して紹介していこう。

Q:書籍企画や原稿の持ち込みはどう?

A:持ち込みはハードルが高い。いちおう社内には共有するけど、大体の場合はスルーされがち。大手さんの場合は、さらにハードルが高いとは思う。可能性ゼロではないけど、たぶん難しいだろうなぁと思う。

noteやブログ、Twitterで発信していくのは良いと思う。

* * *

逆の立場で考えると、企画書をつくって原稿を書き上げたものを持ってこられても、すでにある仕事でいっそがしいのに、正直それを読んでいる時間もないだろうし、それを読んで結果的に良いものである可能性は打率から考えて低い。そうなると優先順位が下がるのは当然かと思う。

「僕これを本にしたいんです!」という情熱は買うけど、そんなハウルの動く城みたいなものを持ってこられても、それをイチから読み解くのも、再構成するのも大変なので、結果的に編集者さんに負荷をかけてしまうことになるだろう。

「あの人、おもしろいよ」

石井さんの話にもあったが、やっぱり誰かが「この人、おもしろいよ」とか「スゴい人がいるんだよ」と言ってる人のほうが気になるし、実際に声をかけることも多いとのことだった。

実際、書籍のオファーをする「ゆぴさん」を見つけた経緯を聞かれた石井さんは、

書くのが好きになることをテーマにした本をつくりたいと思って、
「書く 好きになる」でググったら出てきた

と答えたので、マジかよ、ラッキーパンチかよ、と思う人もいるかもしれない。でも実際はそうではなく、すでに信用残高は石井さんの中に貯まっている状態でした。

石井さんが見ているTwitter上で、ゆぴさんがよくRTされていることは知っていて、さらに新R25でもゆぴさんが記事を書いていることを知っていたという第三者メディアの評価もあったので、「あ、この人はフィルタリングされた上での、面白い人なんだな」という信用は既に生まれていた。

そこに「書く 好きになる」でググったら、ゆぴさんのnoteが出てきたというトドメだったのだ。

ラッキーパンチじゃないよを担保する量

さらに、もう1つポイントだったのは、ゆぴさんが「”書く"が好きになる文章マガジン」というnoteのマガジン機能を使って、16本の記事を1つのマガジンにまとめていたこと。

ググって、1本の面白い記事を見つけたら、たしかにこの記事はおもしろいけど、出版をオファーする側としては「これはたまたま1本面白い記事が書けただけのラッキーパンチかもしれない」とやや不安に思うかもしれない。

ところが、書くことが好きになるという「軸」が定まった記事を16本も書いている、そのボリューム感が見えていると、書籍のオファーをする編集者としては安心材料の1つになる。

こりゃちょっと、なんかしら「軸」を定めて、マガジン作っとくしかないね。こりゃ良いこと聞いたね。出版への近道かもよ〜w

Q:なんで記事をまとめてマガジンにしといたの?

イベント中に質問ができる機会があったので、1つ質問をしてみた。

Q:ゆぴさんの「”書く"が好きになる文章マガジン」は、実は出版を意図していたりしましたか?マガジンにしておこうと思った経緯を知りたいです。

返ってきた答えは、自分にも身に覚えのある話だった。

ゆぴさん:「どうやって書いてるんですか?」とか、「参考にしてる本ありますか?」とか、よく聞かれるようになって、それに対して毎回答えるのがちょっと面倒になってきたんですよねー笑。で、聞かれたら「このnote見て!」って返せるようなものをつくっとこうと思って、書き始めた。

で、テーマを決めて書き始めたら、意外といろいろ書くことあるなって感じになって、書いていったら16本の記事になった、という感じです。笑

そうなんすよね。よく聞かれるようになると面倒で、記事にしたり、動画にしたりしたくなる。で、「はい、これ!」って渡せるようにしたくなる。

僕は仕事でもけっこうこのスタンスで、何度も何度も問い合わせのあることや、パターン化しているものは、どんどんテンプレ化していって、パシパシ返していけるようにしたくなる。会社全体の仕組み化とかも、けっこうこのスタンスで、いろいろやっちゃう。

1つ1つの対応を丁寧に対応するのもいいんだけど、そこを頑張ることに終始しちゃうと近視眼的になって、やった仕事量に満足するようになっちゃう気がしている。実際はテンプレ化したり、お客さんが自分で解決できる仕組みをつくっていくほうが、救われる人は多くなるし、こちらの負荷も下がる。

でもって、本当に人手をかけなきゃいけない対応に注力できるようになる。

それをやっているのが、とあるネットショップ。めちゃくちゃお客さん対応が良くて感動されるので、そこをフォーカスされることが多いんだけど、

実はその裏で前提となる仕組み化をバリバリにやることで、仕組みで解決できる問い合わせや対応は、仕組みでさばけちゃうようにしている。だからこそ、お客さん対応に時間が割けてウェットにディープに入っていけるのだ。

あれ、なんか全然関係ないこと書いてるぞ。。

じゃあ、最後に、ビビッと来たポイントを書いて終わろう。

それって「読者さんの中にある言葉」なの??

実は「書く習慣」というタイトルは、最初は違うものだったらしい。

最初は「書くのが好きになる」というタイトルだった。

でも、それはボツになった。

なぜか?

「書くのが好きになる」という言葉が、読者のなかには無いから。

具体的に言うと、日頃から読者となる僕らの心のなかで「あ〜書くのが好きになりたいなぁ〜」なんてことを思っている人が、たぶんあんまりいないから。

そして、書籍タイトルとなった「書く習慣」を改めて見てみると、これは読者のなかにある言葉を使っている。

僕らの心のなかで「あ〜、書く習慣を身につけたいなぁ。」と思うことはある。たしかにある。

もっと具体的に書くと「毎日、毎週、定期的に書く習慣を身につけて、ブログとかnoteとかTwitterとかで継続的に発信できるようになりたいなぁ〜」といった感じかな。

うん、たしかにそれは、思うことがある。僕らの心のなかに自然に出てくるフレーズとして存在している。なるほど、「読者のなかにある言葉」を使う、というのは本日のビビッと来たポイントでした。

というわけで、自分の本がいつか出るようなことが起きたら面白いな〜とは思いながらも、あんまりそれを意識して書いていくというよりは、自由に書いていって、

そのうち「このテーマで書きたい!」とか「あーなんども説明すんのめんどい!」って思ったテーマでマガジンをつくっておくぐらいの感じでいーんじゃないかなー、と思った次第です。

なんとか30日チャレンジ、続いてるな。3日坊主はクリアの4日目。なんだかんだで3000文字も書いてしまった。ごほうびはプレモルだ。おやすみ。

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