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「新たな流通を創造する」カンパニーCEOインタビュー#3 サプライチェーンソリューションカンパニーCEO 大沢亮

クラダシは今年、11期目を迎える7月1日より、新経営体制になりました。これまで取締役 執行役員CEOとして事業を推進していた河村晃平が創業者の関藤竜也からバトンを受け、代表取締役社長CEOに就任し、さらに、社内カンパニー制を導入しました。

カンパニー制の導入は、

  • 組織・人員配置を最適化すること、

  • 各カンパニーの役割や執行責任者(CEO)の責務をより明確にし、意思決定と業務執行のスピードを上げること、

  • それにより、4つのカンパニーそれぞれの事業成長を加速や、さらなる新規事業の創出をすること

を目的としています。

中期経営計画のテーマとして掲げている「フードロス削減のインフラに」の実現に向け、主軸のECに加え、新たにブランドソリューション、サプライチェーンソリューション、ロジスティクスソリューションとカンパニーを4つに分けることで、食品サプライチェーンにおける機能拡張と新規事業の創出にコミットし、この業界において必要不可欠なインフラになることを目指していきます。

新体制になったクラダシの各カンパニー長が、それぞれどんな想いで事業を推進していくのか、どんな未来を描いているのか、伺います。

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第三弾はサプライチェーンソリューションカンパニーCEO
大沢 亮(おおさわりょう)です。

フードロス削減を目指し、法人向けの新規ビジネスを模索していくサプライチェーンソリューションカンパニー。CEOとして何を考え、どんな方向に向かっていこうとしているのか伺いました。

<経歴>
2009年 筑波大学卒業
同年   豊田通商 入社
     トラックの輸出事業・入札案件に従事
2011年 株式会社電通 入社
               テレビ広告の運用や新聞広告の作成・企画事業に従事
2016年 株式会社光通信 入社
     新規事業・子会社の管理を担当
2019年    株式会社クラダシ 入社
     MD部長として商品の調達を担当、2024年7月より現職

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スタートアップへの挑戦:きっかけは元同僚

ーーこれまでの経歴を簡単に教えてください。

クラダシは4社目で、大学を卒業後、豊田通商、電通、光通信を経てクラダシに入社しました。もともと学生時代は体育会系で、スポーツに関する仕事ができたらという想いを持っていました。新卒で豊田通商に入社し、貿易業務に従事したのち、スポーツに関する仕事をしたいという想いを叶えるべく、電通に転職。ありがたいことにラグビーワールドカップと東京オリンピックに携わることができました。スポーツの大規模な大会に関わるという目標が達成でき、その後どんな仕事をしていきたいかとキャリアを考えた時に、経営に近い仕事に携わりたいと思い光通信に入社することを決め、同社では、新規事業や子会社の事業管理を担当し、経営ノウハウを得られる経験をすることができました。

ーーそこからまたクラダシへの転職を決断したのはなにがきっかけだったんでしょうか。

豊田通商時代の同期が現代表取締役社長CEOの河村で、河村に一緒にクラダシで頑張らないかと誘われたことがきっかけでした。声をかけてもらい、調べていくうちに、クラダシの取り組んでいる社会貢献を軸とした仕事というのも面白そうだなと感じるようになって、最終的に入社を決めました。私は正直に言うと、クラダシに誘われるまで「フードロス」という言葉を知らないくらい社会貢献や環境問題という方面に疎い人間だったのですが、会社として収益をあげるほどに、社会・環境にいい影響を与えられ、継続的に事業活動を行うことができるクラダシのビジネスモデルは、当時の私にも深く刺さりました。

ーークラダシにはフードロスや環境問題、社会課題の解決に興味があって入社する方が多いですよね。

そうですよね。そういう意味で私のような経緯で入社した人は珍しいかもしれません(笑)
クラダシを知ったとき、社会貢献というのを抜きにしてビジネスとして素晴らしいな、面白そうだなというのが最初の感想でした。今でこそフードロスにもサステナブルな取り組みにも非常に関心が強いのですが、それは入社して仕事に取り組む中で、醸成されてきたという部分が大きいなと感じています。取引先の方を含め、多くの方に「クラダシさんは、いいことをやっているね」と言っていただけることがとても多いんです。そういったことが積み重なって、もっとフードロスや社会課題の知見を増やさなくてはという考えにつながっていきました。

▽過去の大沢さんの記事はこちら


新領域への挑戦:サプライチェーンソリューションカンパニーCEO就任の想い

ーークラダシに入社以来、商品の調達を担うMDチームを引っ張ってこられたと思います。現在は0から新しいものを作るというポジションになったと思うのですが、サプライチェーンソリューションカンパニーCEO就任にあたっての想いを教えてください。

まず、どの領域でどんな事業を展開するにしても、ここまで大きなことを任せていただけることはなかなかないと思います。その分責任もありますが、大きなチャンスをいただけたと感じています。期待に応えられるよう頑張っていきたいです。

流通でクラダシを更に大きく:サプライチェーンソリューションカンパニーの挑戦


ーーサプライチェーンソリューションカンパニーの事業内容を教えてください。

目標とするのは、商品の仕入れ・販売の道をそれぞれ広げていくということです。現在のクラダシの商流は、メーカーさまから、さまざまな理由で通常の販路では販売できずロスが出そうなときに、クラダシに商品をご案内いただき、ECサイトのソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を介して、ユーザーさまに販売するという流れが基本になっています。サプライチェーンソリューションカンパニーでやりたいこととしては、この従来の流れだけでなく、EC「Kuradashi」だけではどうしても売り切ることの難しい商品についても販路をつくっていき、販路が広がることによって、新たな商品の仕入れの道も増やしていく。これにより、食品流通において、フードロス削減の取り組みをより広範囲に展開することや、パートナー企業さまへのソリューションを提供していくことを目指しています。

ーー仕入れ・販売の両面でクラダシ全体の事業成長に貢献しつつ、食品サプライチェーンで新たな価値を創造する挑戦をされているんですね。

これまでクラダシが扱ってきた商品は、家庭用の食品が大半でした。ここに関しては、引き続きECカンパニーが担当してくれています。
サプライチェーンソリューションカンパニーでは、業務用の食品や家電などの他の商品も取り扱っていきたいと模索しています。こういった分野にも、社会的な課題や問題がいっぱいあるんです。例えば、家電は、捨てられるとなると食品よりも更に膨大な廃棄コストがかかりますし、産業廃棄物という扱いになって処理も非常に大変です。このような商品の再流通の道も将来的には開拓していきたいと考えています。

ーー食品にとどまらず、流通におけるさまざまな課題解決や事業の拡大を考えているんですね。

まだ未知数な部分が多いのですが、販路を切り開くということは、やはりそう簡単なことではないということも感じています。仕入れたものをB to Bや、また問屋さんに販売するというのはなかなか難しいので、まだまだ構想段階ですが、To C向けには小売の販路をまた新たに持てたらと考えています。例えばスーパーのような業態をクラダシでチャレンジして、オフラインの新たな販路を構築し、しっかり集客ができるとすると、ECで売り切ることができなかった商品をスーパーの方に卸して、販売するということができるようになるわけです。

ーークラダシの可能性、フードロス削減の可能性が更に広がりそうな気がします。

ここ最近の流れでいうと、以前と比べてメーカーさま側はロスをなくすということにより力を入れてきているなと思います。一方でユーザーさま側の視点から見ると、物価高騰が続く中でお得な商品がある店舗に足を運ぶのは必然の流れで、賞味期限間近のようなお買い得商品が欲しいという方は増えてきています。つまり供給は減っている一方で、需要は増えているという状況にあって、クラダシとしては状況をより丁寧に見極めつつ、増えている需要に応えていかなければならないと感じているところです。

ーーカンパニー制はまだ始まったばかりだと思いますが、サプライチェーンソリューションカンパニーの今後の展望を教えてください。
まず、第一に数字には強くこだわっていきたいと思っています。開示はしていないのですが、目標として掲げた売上高・利益があるので、そこは何が何でも達成したいと考えています。意気込みとしては、クラダシの大きな収益の柱を作るくらいの勢いで臨んでいて、「サプライチェーンソリューションカンパニーに負けないようにしよう」と、カンパニー同士で切磋琢磨できるような状況を作り上げていきたいです。もちろん、収益の柱になる事業を立ち上げていくハードルはとても高いですが、今期、足元の数字も作りながら、来期、再来期に向けた新しいビジネスモデルを構築し、磨き上げていこうと考えています。

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ーーそれでは、最後に改めて意気込み、そして読んでくれている方に向けたメッセージをお願いします。

繰り返しにはなりますが、数字の責任をしっかりと果たしつつ、「新たな流通を創造するカンパニー」としてサプライチェーンソリューションカンパニーを成長させていきたいです。今回、カンパニー制を敷いたのは、EC事業一本足打法ではなくて、さまざまな領域の事業も更に成長させて、複数の事業がすべて合わさってクラダシという体制を作っていきたいという意図があります。その中の一つのカンパニーとして、クラダシを牽引するカンパニーにすべく頑張っていきます。

次回はECカンパニーについて河村晃平(かわむらこうへい)さんにお話をお伺いする予定です。お楽しみに!


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