見出し画像

くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第344回 「ChatGPTやAR技術は発達障害者にどのようなサポートをしてくれるようになるんだろうか?」ってお話

登場人物

過去記事マガジンも作ってます

本文


 [く] こんばんは。くらげです。
 
[寺] こんばんは。寺島です。
 
[く] ここのところ随分と暖かくなって気分もマシにはなってきたんですが、花粉と黄砂のダブルパンチできついですねぇ。
 
[寺] 黄砂も来てますか!道理で頭がずっと痛いと思いましたよ。この季節は本当に辛いですね。
 
[く] いつも何かしら辛いっちゃ辛いんですが⋯そのせいか、ネットなどを見ていてもネガティブな話題ばかりが目に入ります。ここのところAI…とくにChatGPTの話ばっかりでしたが、何か新しいネタがありますか?
 
[寺] 私が見ている範囲でですか?そういえば、いつの間にかMicrosoftの検索サイト「bing」にも検索補助AIがついていたんですけど、ご存知でした?
 
[く] ああ、ベータ版が出た時点でウェイトリストに登録していて、一ヶ月くらい前からアプリでも使えるようになっていました。

[寺] ウェイトリストに登録してたんですね!私は気が付いてなくて、Microsoftさんからのアップデート通知で知りました。bingAIは検索と文章作成補助に特化しているので、会話したり、コードを書いてくれたりするような汎用性はないですが、できる範囲が限られているから却って使いやすいと感じました。

[く] ChatGPTとは違って、「検索した内容を元に要約して出してくる」みたいな印象ですよね。参考にしたサイトも出てくるので、概要を知るためにはこっちのほうが楽だったりしますね。
 
[寺] これは私が前から求めていたアシスタントロボに大変近いです。後は受肉して肩に乗せるだけですね(笑)
 
[く] 受肉といえばホログラム装置の「GateBox」というのがあるのですが、そのホログラムとChatGPTを連携させて美少女キャラクターとリアルタイムで話せるシステムを作った人もいたそうですよ。
 
[寺] あ!そうなんですか!実は私も「もしかしてもう出来てるんじゃないか?」と思って探したんですが、その時は見つけられませんでした(笑)まあ自然言語が処理できるAIが出来たんだから、そこまではすぐだろうなあという予想はしてました。

[く] まだ一般に販売されているという段階のものはありませんけど、今各メーカーでは急ピッチで作っているんじゃないでしょうか。

[寺] 多少高くても絶対売れるでしょうね!使いたいというのもあるけど、投機的価値もありますから。私たちが便利な道具として使えるようになるには、もう何年か待たないといけないでしょうけど。

[く] 出来たら楽しいだろうなというのはわかるんですけど、特にASDのある人にとってアシスタントAIはどういうところが便利なんですか?

[寺] まず、ワーキングメモリ不足を補ってくれるというのがありますよね。普通の検索窓だとふわっとしたキーワードだけでは出てきにくい情報も、AIといくつか会話のようにやり取りをすることで確度の高い絞り込みをして出してくれるようになります。

[く] それはADHD的にも便利な機能ですね。

[寺] 書きたいことは怒涛のように出てくるけど、整合性のある文章にできないとか、慌ただしく次のことを考えてしまうので、文章の主語と述語がねじれがちという人にも、清書ツールとして使えるんじゃないでしょうか。

[く] 粗い文章を破綻なく整えてくれる能力については、この手のAIツールの得意とするところですね。

[寺] 先に紹介したマイクロソフトのbingに自分の文章を校正してもらうことを試みたnoteを読んだのですが、これが予想以上に凄かったんですよ。ただ誤字脱字を直して、トンマナを揃えただけではなく、「読者に理解や共感を求める表現を入れました」て加筆までしてくれていたんです。

[く] AIが理解や共感ですか…。まあ、言われてみれば…。

[寺] ルールに則った文章ができているかということのみならず、全体的な文章として言いたいことを効果的に言えているかまで判断していると読めますよね。これってすごいことですよ!私たちASDが苦労して学習する「多数派の感情」をほぼ打ち返しレベルでは完全にマスターしているってことですよね?

[く] そうなりますね。AIが感情を理解しているかというと分かりませんが…。

[寺] 「理解」する主体が人間ではありませんから、表現としては微妙ですが…「学習」は出来ていると言って良いんじゃないでしょうか。もう、私コラムを編集に出す前に、これに校正してもらうことにしますよ…。 読者に理解を求め、共感を得られるようにしてってプロンプト打ち込みますよ…。
 
[く] 落ち着いてください(笑)いや、本当に使い道がいろいろ考えられすぎるんですけど、全然情報が追っつかないしいろんなプロンプトを試す時間もなく…。
 
[寺] しかし、こうなってくるとよほど癖の強いファインアート的な文章を書く人でなければ、変わった体験、多数派ではない感情を持っている人だけがオリジナルを作れるということになるのでしょうかねぇ?俳句でもやるか…。
 
[く] 俳句も「それっぽい」のはガンガン作ってしまいそうで怖いですよ(笑)しかし、昨日今日だけで「中国のイラストレーターが画像生成AIの出力を直すだけの作業になって賃金が10分の1になった」とか「アメリカで編集部がCahtGPTを使うようになって、ライターがクビになった」とかそういう自分のクビを心配するニュースばっかり見ますね…。やはりトラック運転手しか生き残る道はないのか…。
 
[寺] なんでそこでトラック運転手なんですか(笑)でも私むしろAIで作った絵を修正する仕事してみたいですよ。AIが描いた絵を手順的にどうしたら再現できるのか、謎解きみたいで面白そう!

[く] 値段は安いようですよ…。

ここから先は

2,839字 / 1画像

¥ 200

妻のあおががてんかん再発とか体調の悪化とかで仕事をやめることになりました。障害者の自分で妻一人養うことはかなり厳しいのでコンテンツがオモシロかったらサポートしていただけると全裸で土下座マシンになります。