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くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第171回 「ギフテッド教育は日本には存在しない!?キリスト教の概念と教育の難しい関係性」ってお話

登場人物

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[く] こんばんは。くらげです。

[寺] こんばんは。寺島です。さて、明日も7月も終わりですね!

[く] 今月はもうあおの怪我とかがあってなにが起きたか全く覚えてないままに進行してしまいました!いろいろ遅れて申し訳ありません!(各所への謝罪)

[寺] 私もバイトなどで本当に余裕がない日が続いています…。厚さも厳しい折ですし、お互い身体を壊さないように頑張りましょう…。

[く] というわけで、ネタだしする暇すらないわけなんですが…。

[寺] 実は読者様から「ギフテッド」について話してほしい、というリクエストがありまして…。今回はこれをいただいてはいかがでしょう?

[く] では、今回はギフテッドについて話しましょうか?

[寺] ああ、いいんですか?くらげさんに以前ネタ振りしたときはあんまり興味がなさそうでしたけど(笑)

[く] うーん、興味がないわけではないんですが、ギフテッドに限らず「発達障害と才能」というテーマに近づくと体調が悪くなるんです(笑)あと、人によって話す内容が違いすぎるのでよくわからない、というのが正直なところですね。

[寺] そもそも日本で話される「ギフテッド」って単に天才児みたいなニュアンスで使われることが多くて、本来の意味でのギフテッドとは違うことが多いのです。

[く] そうなんですか?

[寺] ギフテッドとはキリスト教の概念がわからないとよく理解できないんですよ。私も仏教徒なのでうまくできる自信はないんですが、高校時代世界史を選択していた者として頑張って説明してみますね。キリスト教圏であるヨーロッパとアメリカ…ざっくり欧米としますが、考え方として人間は一人一人神が作ったとされています。で、たまに神が与えた「ギフト」を受け取って生まれてくる人間がいるから、それを見出して正しく教育し、みんなの役に立てるのが社会使命という考え方があるのですよ。

[く] 「gift」は「才能」って意味なんですが、「極めて飛び抜けた才能」というニュアンスが強いみたいですね。

[寺] そうですね。それで「ギフテッド教育」とは、主にアメリカやイギリスで行なっている優秀な子どもをピックアップして育てて、社会に役立てようという社会制度のことで、「ギフテッド」とはその対象となる子どもたちに付けられた制度上の名前です。だから厳密には日本にはギフテッドに入る子はいません。

[く] なるほど、制度上の話となると日本にはギフテッド教育がないわけですからねぇ。一つ思ったんですけど、それは「天才児を教育する」であって「発達障害」は入らないわけですか?

[寺] 結果的に入ってしまう事もあるのですが、基本的には別のものと考えた方がいいと思います。発達障害があるかどうかは関係なく「才能が同世代に比べて飛び抜けている子」をうまく教育しよう、というシステムです。これは軍事制度とも関係するようなのですが、このへんはくらげさんのほうが詳しそうですけど(笑)

[く] そもそも知能検査が普及した事自体が第一次世界大戦で兵士の質を揃えよう、という運用から始まってますから、そうなんだろうなぁ、とは思いますけど、詳細は知らないですねぇ。ただ、天才を作り上げることで戦争を有利に進めたい、という思惑が見える制度はいろいろあるのですが、このへんはオカルトじみたこともあるので一度パスで(笑)

[寺] ギフテッド教育の考え方は古くからあるのですが、アメリカで盛んに行われ始めたのは1920年ごろだそうです。第一次世界大戦、第二次世界大戦では研究職はもちろん、偵察、戦略、軍備運用に大変力を発揮したようです。その当時のギフテッドの見出し方は初期の知能検査であるIQテストでしたので、演算能力が高い人が主に選抜されていました。人間コンピューターですね。パソコンがない時代ですのでそれは重宝したことと思いますよ。

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妻のあおががてんかん再発とか体調の悪化とかで仕事をやめることになりました。障害者の自分で妻一人養うことはかなり厳しいのでコンテンツがオモシロかったらサポートしていただけると全裸で土下座マシンになります。