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くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第326回 「発達障害があると偏食が多そうというけど、具体的にどういうところで困るんだ!?」ってお話

登場人物

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[く] こんばんは。くらげです。

[寺] こんばんは。寺島です。

[く] さて、早くも10月が終わってしまいますね。

[寺] 週末はハロウィーンですよ!このnoteも早く完成させねばですね。しかし、くらげさん、ちょっと疲れ気味というか凹み気味ではないですか?何かありましたか?

[く] 実際、岡山行きの間に溜まった仕事を片付けたり岡山旅行のレポートを書いたりと疲れてはいます。あと、人工内耳の調整に行ったら、思ったよりも右耳が聞こえなくなっていてちょっと凹んでいます。

[寺] あら、そういうことだったんですね!大変ですね。

[く] もともと成人してからは左も右もほとんど聞こえていなかったので、左耳に人工内耳を入れて右耳も補聴器で補っている状態でした。補聴器ではほとんど聞き取れないんですが、それでも音のバランスをとるためには必要だったんです。でも、検査をしたらバランスも取れないくらいに悪くなっていて、それで右耳にも人工内耳を入れるか、という相談をしてるところです。

[寺] 聞こえる聞こえないだけじゃないんですね。そういえば進行性の難聴と言ってましたよね。

[く] はい、子どもの頃はそこそこ聞こえていたので、発話もあったし発音も覚えたのですが、小学5年生くらいで一気に悪くなりました。左耳の人工内耳も、この先難聴が進んで行くと考えて入れたんですよね。補聴器よりも出力を上げることができるのでカバーしやすいだろうと。なので、仕方ないといえば仕方ないんですが、それでも生まれ持った機能が落ちているとちょっと凹みます。

[寺] そうですよねー。老眼鏡があればそんなに困らないといっても、老眼鏡を使うことに抵抗がある人もいますもんね。人は「自分の機能が衰えている」ということを受け止め難いものなのかもしれませんね。

[く] そういうわけで、11月末にまた病院にいって右側に人工内耳を入れるかどうかの相談と検査に行ってきます。おそらく、来年の早い時期に5~7日くらい入院して手術を受けることになるかと。

[寺] けっこう長く入院するんですね。

[く] 15年前に手術をしたときは10日間くらい入院していたので随分と短くなったんですね(笑)でまぁ、問題は入院中にあおをどうするんだということで。

[寺] ああ、それは心配ですね。あおさんのご実家は東京ですよね?一時的に帰省していただくとかは?

[く] あおがめちゃくちゃ嫌がっています(笑)まぁ、それで正式には後日相談するんですが、うちの区には障害者の家族が旅行に行ったり入院したりする間に一時預かりしてくれるショートステイ施設がありまして、以前からこういう事態になったときに使えるように手続きしていました。そっちに泊まってもらうことになるかな。

[寺] えらーい。転ばぬ先の杖ですね!くらげさんも安心して入院できますね。

[く] はい、あおは放っておくとご飯を食べなかったりするので…。まだこういう施設が使える事を知らなかった頃に2泊3日で出かける必要があって家を空けたら前もって準備しておいたご飯を殆ど食べてなかったという…。

[寺] 発達障害あるあるというか…。ご飯を食べる事を忘れる、というのは決して珍しいことではないですよね。とくにあおさんは「時間の感覚」がかなり独特なところがあるとお聞きしてますから、本当に気がついたらご飯を食べる時間がわからなくなるんでしょうねぇ。

[く] そうですね、拒食症とかではまったくないんですが、「いつご飯を食べていいか悩む」からの「めんどくさいからご飯を食べない」ということをやるので、本人は良くてもこちらはヒヤヒヤします。

[寺] うちの息子も、娘も、何かやってるとすぐご飯を食べることを忘れますよ。まあ、私も独身時代はそうだったので、全く非難出来ませんが...(笑)

[く] 今は違うんですか?どうやって忘れなくなりました?

[寺] 子どもが生まれたので、食事を作ることも、食事を作る時間を空けることも、スケジュール内の「仕事」になっただけです。今でも一日ずっと漫画描いている状況になったら、自分のごはんは忘れると思いますよ。

[く] 感覚的なものが改善されたわけじゃないんだ(笑) そういえば、私の知り合いから聞いたのですが、発達障害のある拒食症の人がいて、ご飯をちゃんと食べるようにいわれるのがストレスで精神的にも参ってひきこもりになったんだそうです。

[寺] へえ、食べろと言われるのがストレス...大変ですね、それは。

[く] でも、その原因は「口の中の感触」がかなり繊細なので、ご飯を食べること自体が辛いということにあったんです。それがわかって、栄養剤などを活用してバイトができるくらいには回復したそうですね。

[寺] よくありそうな話ですね。拒食症…というほどの例は知らないのですが、私の知り合いにも食事をほとんど取らない人がいますよ。口に入れた時にゴワゴワするのが嫌なので、出来るだけ液体に近いものを少量短時間で食べるようにしているそうです。体格はガリガリなんですが、武道の達人で警察署で指導もしているくらいなんですよ。やはりどこかとんがった感性を持っている人なんでしょうね。

[く] それはすごいですね…。そういえば、あおが子供の頃は偏食がけっこうあって、ご飯にいくらをかけたものしか食えない時期もあったようですね。いまでも寿司屋に行くといくらを注文することが多いです。

[寺] それは豪勢な(笑)たぶん、何種類も試せば食べられるものもあったはずですが、そもそも試さないし、子どものそういうこだわり期ってそう長くは続かない物なので、親も当時はまあ飽きるまでいいかという感じだったのではないかなぁ、と推測。

[く] 2年くらいは断続的にそういう時期があったそうですね。今でも白米をそのまま食べるのは苦手なので納豆とかふりかけは常備してます。

[寺] あ、私も味のついてないごはんは食べないです。ていうか、うちはみんなそうですよ。あれですよ、口中調味ができない体なのですよ。

[く] ああ、発達障害があると口の中で味が交じるのがイヤというのは聞きますね。

[寺] ADHDの人の場合はそうでもないみたいですよね。だから「発達障害は」と言ってしまうと統計的にはどうかなーという話なんですけど、私の個人的な印象だとASDの人は半分ぐらいはその傾向がありそう…。

[く] ボクはそういう傾向はないですね。

[寺] あ、やっぱりないんだ(笑)ASD傾向のある人はおかずの味が混ざるのを嫌いますね。一皿食べてしまわないと次に行けない。だから古式ゆかしく、皿の中のものをバランスよくちょっとずつ減らせと言われると困ります。「ちゃんとした和食の店ではばっかり食いには気をつけるのよ!」とは言っていますが、うちは「おかあさん」が私なので、自宅では許しています。

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妻のあおががてんかん再発とか体調の悪化とかで仕事をやめることになりました。障害者の自分で妻一人養うことはかなり厳しいのでコンテンツがオモシロかったらサポートしていただけると全裸で土下座マシンになります。