くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第343回 「ADHDの瞬発力は仕事の場ではAIには勝てないかもしれないけどどう向き合ったらいいんだろうね」ってお話
登場人物
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[く] こんばんは。くらげです。
[寺] こんばんは。寺島です。
[く] いやもう、今日で3月も終わりです。ということは今年度も今日で終わりということですね。
[寺] 我々のような出社しない人間だとあまり意識しませんが、普通に出勤してる人たちは出会いや別れの季節なんでしょうね。歓送迎会もあったりして。
[く] ここ2年ほど本当に人と会わないので、4月1日にもあまり感慨深いというものがなくなりましたね。大学の職員として勤めていた頃は本当にこの時期大変だったんですけど…。
[寺] ああ、今の仕事になる前はくらげさんは大学にお勤めでしたね。
[く] 卒業式や入学式を担当する部署だったので下っ端の雑用係でしたけど結構忙しかったです。
[寺] 苦手な雑務が山ほどあったという(笑)
[く] 掲示物の張り出しから看板の作成、花瓶の移動などをやることは本当にたくさんありました。まぁ、あれはあれでいい思い出ですけど。そういえば寺島さんの息子さんも今年卒業したんでしたっけ?
[寺] 花瓶の移動?(笑)まあいいや。はい、大学の学部を卒業して4月からは院に所属します。
[く] おめでとうございます!寺島さんと知り合ってからもう10年以上経つんですけど、最初の頃はまだ中学生だったので勝手に親戚のおじさんのような心境になっています。
[寺] ありがとうございます。卒業をSNSなどでお知らせしたところ、多くの方からお祝いのお言葉やイイねをいただきました。本当にこうして多くの方に気にかけていただいて育ってきたんだなあと、目頭が熱くなりましたよ。
[く] しかし、息子さんと同じ年齢の子の多くは4月から新卒で働き始めるんですねぇ。いまのタイミングで社会に出るの、ウクライナの問題やコロナのことがあって本当に大変そうですよね。
[寺] 世界情勢や日本外交は本当にもう…でも、いつの時代もなにかしら問題はありますし、楽な仕事なんかありませんから、個々人でしっかり考えながら乗り越えていっていただきたいと思います。まあ、なんか言ってますけど、我々もまだまだですので。
[く] 私が就職したのは2008年で就職した直後にリーマンショックが起きたんですよね。リーマンショックで障害者雇用も採用数がかなり減ったみたいなので巻き込まれていたら大変だったと思います。
[寺] 私は男女雇用機会均等法の第二世代で、バブル崩壊直撃の氷河期が直撃してます。私は美術系出身で会社に入ることが絶対と思わなかったので、フリーランスにすぐ転身しましたが、夫はプログラマだったので、入る会社入る会社潰れたり解散解雇されたりで、すっかりいじけてしまいました。その時の運みたいなのは残念ですけど、どうしても出てきてしまいますねぇ。
[く] 息子さんは院のどのあたりまで進む予定なんですかね?あと2~4年で就職になると思うんですけど、プランとかはあるんですか?
[寺] あー、いや理学部なので5年です。2年の博士課程前期と3年の後期に別れていて、前期だけで卒業すると修士号が取れます。でもあんまり修士だけ取って出ていく人はいないみたい。息子は卒業後は大学に残りたいと言っていますが、その頃今の大学で自分の専門領域の研究ができるかどうかは、その時担当してくれる教授がいるかとか、運次第なところもあるので…まあ、あんまりガッチリと考えないようにしています。うちの子、「予定」が狂うとすごく調子を崩す人なので…。
[く] なるほど(笑)しかしまぁ、本当に技術革新のスピードがすごくて、特にChat-GPTのような AI が出てきたこともあって数年後どのような仕事が必要とされてどのような仕事が不要になるのか全然わからないですね。ADHDやASDなどの発達障害がある場合も働きやすくなったり逆に働き口が減ったり色々あるんでしょうけど…。
[寺] chat-GTPが気になってしょうがないんですね(笑)生産に近いところは、お金の計算などに便利な道具として使うだけで、仕事の根幹は変わらないと思いますが、オフィスワーカーはそのお金の計算が仕事のほとんどだったので、精神的にかなり揺さぶられてるでしょうね。DXも進んでいきますので、「必要な人材」は数の面ではいずれ減っていくでしょうし。
[く] AIでなくなる仕事、ってことですね。いやはやすごい時代になりましたね。障害者に雇用がますます行き渡らなくなるんじゃないかと危惧してますよ。
[寺] 事業所自体が減るわけですからね、ただ、いずれは働き方自体も変わっていくので、体力がなくても勉強ができる、なにかスキルを伸ばすことができる、という面では、長い目で見れば発達障害のある人にとってはウエルカムな変化になるんじゃないですか?
[く] そうなっていくといいですね…。
[寺] これまでだって耐えてきたんです。はっきりした希望があるだけでもましじゃないですか?
妻のあおががてんかん再発とか体調の悪化とかで仕事をやめることになりました。障害者の自分で妻一人養うことはかなり厳しいのでコンテンツがオモシロかったらサポートしていただけると全裸で土下座マシンになります。