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ANRAKU FARM

OUTLINE
脱・焼肉屋さん

有名焼肉レストランチェーン安楽亭の新店舗デザインコンペティション。我々は店舗空間だけでなく、事業企画やサービス、運営計画などトータルプロデュースを提案した。


CONCEPT
大地のうえで食べること。

青空のもと広大な芝生が広がる丘で、太陽を浴びながらゴクゴクと生ビールを飲んだとき。緑豊かな木々に囲まれ、仲間とバーベキューをしたとき。心身の両面で「気持ちいい」と快楽を得て感動の「旨い!」記憶を脳裏に深く刻む。
お肉を提供する飲食店の既成概念を超えて「自然豊かな大地のうえで味わう食体験」をデザインコードとした。それは誰にでもそこそこ好かれるお店から「強く気に入ってくれたユーザーがリピーターになってくれるお店」へ、従来型焼肉店とは一線を画す強い個性と上質な心地よさを提供することにつながる。


PROJECT MODEL
広告が届かない時代の「本物の食体験」をデザインする

自然に近しい環境のなかで、自らの食を得て、その手で食する食体験とその空間は、お肉本来の持つ旨味をさらにアップデートさせ、「また行きたい!」とやみつきになる仕掛けを担う。ひとりひとりが「好き」な食材を手に取り、自分にとって心地のよい場所を選び、それぞれがゆるやかにつながる食体験は、LTV(顧客生涯価値)最大化に貢献するだろう。


EXPERIENCE PROCESS
身体感覚に訴求した食体験が企業価値の最大化につながる

旨味を感じる五つの身体部位(味覚・嗅覚・触覚・視覚・聴覚)の感覚機能を満たすための空間演出(副交感神経の優位性:リラックス状態)や安心安全で新鮮なお肉や野菜の提供(幸福ホルモン分泌:ドーパミン・セロトニン)により、身体感覚と感情の両面から「安楽亭ブランドの価値最大化」へ直結させる。


ARCHITECTURE DESIGN
椅子でもあり、テーブルでもあり、階段にもなる空間

根鉢の段差を多角形のステップで均すことで、いくつもの小さなすり鉢状の広場を可能にした。 これは階段や椅子、テーブルとしても使える多義的な形態であり、利用者の身体スケールに応じて能動的にその機能や意味を発見し、 建築を介して自然とつながるきっかけを育む。ここでは隣の人びとと対面する緊張感がほどけて、ふと気づけば皆がひとつの輪になり食事を楽しむ光景が生まれる。


ARCHITECTURE DESIGN IMAGE
ゆるやかな一体感と動物的で能動的な食体験へ向けて

SNSをはじめとしたインターネット上の仮想空間が肥大化する現在、実空間ではインターネットで体験できない価値を最大化することが求められている。我々は、身体感覚に満ちた心地よい環境の中で感じる「ゆるやかな一体感と動物的で能動的な食体験」こそ、これからの飲食店に必要だと考えた。

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