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無機質なモノが訴えてくる時
ここでいう無機質とは、生命活動がない物質のことです。
お花を活けるための『花器』には好みがあるのですが、『食器』にはあまりこだわりがありません。
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そんな私が、2年くらい前だったか…ひときわ目立っていたブルーの急須を一目惚れで購入して愛用していました。
今年になって、ふと、この急須が何かを訴えている気がして…そもそもどこで作られたのだろうかと気になりました。
かといって、真剣に調べたりするわけではなく 気になると必要な情報が来るもので、ひょんなことから『波佐見焼』というモノだと分かりました。
こうして、やっと『利左エ門窯』さんに辿り着いたのです。
あら、九州なのね!ということで 今回の「花旅」に立ち寄ることに。
作っているところを見てみたい…こんなに何かを訴えてくるものを作っているのだから、何かがあるに違いない!と思って向かいます。
行って良かったです。
アポなし突然訪問の私と1時間半もお話しをしてくださった 13代目の武村ご兄弟から、私の大切にする想いと『利左エ門窯』さんが大切にしていることが同じなのだと感じました。
波佐見焼は、磁器(石もの)を分業制で作る窯元が多い中 『利左エ門窯』さんは、陶器(土もの)で生地づくりから自社で一貫して作る珍しい窯元。作業場全体に優しく温かい雰囲気がありました。
だから、あの急須に惹かれたのですね。そして、そのことを急須からキャッチできた自分の感性に嬉しくなりました。
どんなものでも作り手の、どういう想いで作っているかというエネルギーが乗ると思っています。
お花ももちろん、そうです。花材が同じで同じ場で作っても 人によって全然違う雰囲気のものが出来上がります。
器も手作りだと…そうなのですね。形が同じでも 伝わる「何か」が異なるのですね。
無機質でも伝わってくるものがある…そんなことを感じた急須との出会い。
実際に訪れて、更に蒼鎬シリーズの仲間たちを買ってきました(沢山なので宅配送りで)…見たら欲しくなりますよね?
帰宅して、いろんなことで バトる母曰く「有田焼が良かった」
この人とは、大事にすることが大きく異なります。
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