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ゲームのリメイクは、思い出に勝てない(ネタバレなし)

ゲーム歴が長い。学生の頃からよくRPGを好んで遊んできた。でも、決してゲーマーではないし、気が向いたら遊ぶ程度。就職してからはなおさら。

ということで「学生の頃ゲームを遊んだであろう世代」に向けた大型のリメイク作品が最近よく発売される。世代直撃で、予約するしかなかった。で、発売日に届いて今日、クリアした。

思い出には、勝てなかった。

綺麗。とても綺麗。キャラのモデルから街のモデルまで、ゴミひとつだって手を抜かない。でも、ただそれだけだった。

過去の表現では表情すら読み取れず、テキストから推察するしかなかった。でもその代わり、想像の余地があった。でも綺麗になった本作は、与えられる情報が全て。仕草も、表情も、声もすべてある。わたしにとって受け入れられない、とあるキャラクターの媚びた仕草(モーション)は残念でならなかった。このキャラクター、こんなことしないと思ってた、と悲しむこともあった。しまいには自由度がほとんどなく、用意されたやたら狭い区画しか移動できない。これがトレンドで今のゲームなんだよ、と言われてしまえばそれまでなんだけど、思い出のままでよかったものが多すぎた。あと狭い上にカメラが近いから、ゲーム酔いがひどかった。クリアが遅れたのはこれが理由。

綺麗になったことは別にいい。これから大好きなキャラクターが登場するので、それはとても楽しみにしている。

……でも、ゲームってなんだろう?

わたしの中のゲームは、冒険・体験をすることだった。

もちろんクリアまでのレールはあるんだけど、もう少し自由があった。

レールを敷かれたものに乗り、ただイベント戦闘と会話ばかりをこなしていくシナリオは、本当にゲームなんだろうか。

リメイク作品をたくさん買ったけど、まともにクリアしたことがない。やはり、どんなに美しくても、自分の思い出には勝てない気がした。