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ドラマ「金田一少年の事件簿」【”学園七不思議殺人事件”(堂本剛Ver) 感想】浅野先生の存在が悩ましい

今回は「学園七不思議殺人事件」。今年(2022年)、もうすぐ放送予定の道枝くんVerの「金田一少年の事件簿」第1話でも改めて放送される事件でもある。そういう意味でもなかなか興味深い作品になってた。

この剛くん版の方では、はじめは転校生としてやってくる。そして久しぶりに出会う幼なじみとして七瀬美雪(ともさかりえ)と出会うという形だ。今まで見てきたドラマの放送の時に、タイトル曲と同時に自転車のベルがちりんちりん鳴る演出ははなんでだろうって思っていたが(そもそも、はじめに自転車のイメージはなかった)、初登場時に自転車に乗ってた場面があったのでようやく合点がいった。

それから転校してきたはじめのクラスには美雪がいるのは当然としても、クラスの担任が浅野先生という女性教師(田中美奈子)がいるのが最初とても違和感があった。だからと言ってもいいぐらいに、原作をだいぶ前に読んでいたはずなのに、ほとんど先の展開が読めなかった。それもそのはず、原作にはいない教師だったからだ。

「浅野先生」はどこにも存在しないのかと言えば、いることはいる。だが、それは「首吊り学園殺人事件」という話の中だ。ただ、同じく学校が舞台となった話なのもあって(正確にはこっちは予備校だが)混同してしまったんだとあとになって分かった。そりゃ、展開が読めなかったわけだ。

「七不思議」に話を戻そう。そんな浅野先生の存在もあり、ドラマオリジナル要素もあり、混乱の中ドラマを見ていった。「異人館ホテル」と同様、ドラマを見てからの原作を読む、という流れで今回も原作を読んだうえでnoteを書いているわけだけど、断然原作のがやっぱり好きだってことは「異人館ホテル」と同じとは言え「七不思議」の方はこのドラマ版もありかなって思った。こうして書いてみると、何様のつもりで書いてるんだってもしかしたら思われるかもしれないが、圧倒的に原作の方が好きな者として書いてるので勘弁してほしい。

ドラマ版もいいところもいっぱいある。剛くんのはじめもいいし(ちょっと初々しいところも)、ともさかさんの美雪もいい(久しぶりに会うけどほのかな恋心もある)。真壁も原作にほぼ近くいやな感じだし(なぜかドラマでは今後は活躍するのもそれはそれで好き)、佐木の独特な感じもいい(もっと出番は欲しいところ)。剣持警部も言わずもがな(歴代で一番だと思う。剛君同様)。桜木さんはドラマでははじめとは初対面だったから原作のようにはじめが感傷に浸る場面がなかったのが残念と言えば残念ではあるが、代わりに浅野先生がそういう役割を少しは担っていたという展開にしていたのは良かったと思う。(とはいえ、ちひろについての言及は増やしてほしかった)

そんなことを踏まえつつ、道枝くんたちの「七不思議」を見ていくことになるが、期待と不安といろいろ入り混じった感情になっている。ドラマの公式サイトでは当然と言えば当然なのかもしれないが、はじめは転校生ではないようだし、「浅野先生」もいない(少なくとも人物紹介にはいない)代わりに(というわけでもないだろうが)「青山ちひろ」は載っている。個人的にはやっぱり原作に近い形を期待したいところだ。

もちろん、必ずしも原作を忠実に、と思っているわけでもない。矛盾しているようだが、ドラマはドラマ、原作は原作とも思っている。とはいえ、変えるなら変えるで納得いくような作品にしてほしい。(少なくとも「異人館ホテル」はじぶんは納得できなかった)今回、満を持しての5代目「金田一少年の事件簿」のようだから、かなり力を入れて作品作りをしてるに違いない。ここ数ヶ月の番宣活動からも、歴代の作品も次々に一挙放送もしていることからも分かる。それでもやっぱり作品を実際に見てみないことには始まらない。早く見てみたいという気持ちと、期待が外れやしないかという気持ちを持ちながら放送を待っていたい。

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