20代の末期がん患者

本日、23歳の胃がん末期患者の初診だった。なかなか意思の表出やコミュ二ケーションが難しいという前情報だったが、そこまでそうは思わなかった。病院はやはりストレスフルの強い環境だったのだろう。ゆっくりで声も決して大きくはないが、意思疎通は普通にできた。

20代で癌になるなんて。
とやるせない思いになる。自業自得でもないだろうし、周囲の人はこれから結婚や就職などに向かっている中で、どれだけ辛い思いを通過して来たのだろう

血液内科時代に看取った30代の男性患者さん、20代の女性患者さんが次々に思い出された。彼らは一生懸命に治療を頑張っても誰からも表彰されることなく、結局最後は亡くなって別れとなった。

身をもって大切なことを教えてくれた患者さんたちの思いを自分は受け取っている。今日会った患者さんの残りの人生のために何か自分にできることはないか。ちゃんと考えろ。そう思う原動力をもう十分にいただいているのだから。

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