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満天(点)の花火

夏の夜 花火大会の季節となりました。
私の住む街でも今日は夜空に満開の花びらが広がる
儚くとも美しい夜空を見上げながら何思う?
幼い頃は姉と一緒に浴衣姿で観に行っては必ず姉は
手を離れどんどん進んで行ってしまう。
真っ暗闇の人混みで小ちゃな身体の私は花火を見ながら泣いていた。
何処からか母の声でホッとしてしがみついて泣き弱くる、そんな写真が残ってた。
この歳になって逸れて泣く事は無いように浴衣を着る事も誰かと手を繋ぐ機会も無くなった。
時の流れと共に思い出も移り変わる


咲かす大輪 懸ける一瞬


拡がる花びら つららかに

ゆっくり ゆっくり 流れゆく

小さく灯る 下駄の先

チリチリ チリチリ

ポトン と一瞬

繊細 儚い 線香花火

期待もしないが同情もしない

ただ一瞬

ただキレイだな。すごいな。素直に夜空を見上げた純粋だったであろうあの頃。
今は花火を見ると儚さや切なさを感じるのはただ歳を重ねただけだからなのか。
夢や希望を抱き、時には失敗もするだろうけれど
勇気を持って挑んでいく事が段々怖くなる。
その怖さから逃げたくなって言い訳を探しそんな
自分に嫌気が刺す。
それでも自分の弱さもそのままでいいんだよ
その弱さかあるから慎重に丁寧に花を咲かす事が出来るんだよと花火の一瞬に慰められる。
思い思いの花火が夜空に打ち上がる!

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