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Jikkaの夜間・緊急相談支援〜困難を抱えた当事者とつながりを保ち、孤立させない

Jikkaは、2023年1月〜12月、中央共同募金会「居場所を失った人への緊急活動応援助成」300万円を受け、夜間・緊急相談支援を強化しました。Jikkaには、配偶者からのDV被害者だけでなく、児童福祉法の対象外となる18歳以上の若年女性や、DV防止法の対象外となる(親やきょうだいなどからの)暴力、複雑な要因による生活困窮、自傷他害行為などで行政の支援の枠からもれてしまい(または行政から断られた)、行き場のない女性たちからの相談がたくさん来ます。
こうした個々の困りごとに対してJikkaは、「断らない支援」をモットーに、丁寧に向き合い、当事者を孤立させず、「実家(Jikka)のような」居場所の役割を果たし、必要とされる支援を提供しています。

緊急対応の必要性

ところが、Jikkaのオープン時間は平日11〜16時であるため、それ以外の時間帯や土日にも対応を求められることが多々あります。精神障がいを抱えた当事者の緊急の困りごと(希死念慮や自傷・破壊行動、急病など)への対応は、夜間や休日、お盆や年末年始を問わず、24時間365日の支援体制が必要です。また、近隣自治体から、夕方〜夜にかけての緊急宿泊の要請もコロナ以降増加し続けていました。
こうした支援の要請に対し、2022年までの体制では、スタッフがボランティア的に対応していましたが、この助成金獲得により、スタッフ体制を整えることができました。
Jikkaクローズ後の16時〜翌朝11時まで、電話やメール(またはLINE)による相談・問い合わせに対応し、場合によっては訪問や同行などの支援を行ない、また、緊急支援に対応する相談室兼シェルターも確保し、活用することができました。

当事者を孤独にしない

相談対応の内容は、精神障がいによる希死念慮、自傷・破壊行動、急病、不安感・孤独感、パニック発作、育児中の利用者からの育児相談などがありました。深夜に電話を受け、長時間話を聴いたり、ときには訪問したり、警察や病院に同行したり。不安や困りごとを抱えた当事者を孤独に陥らせず、ともに考え、ともに行動する支援です。
また、近隣自治体から、「今晩(または土日)泊まる場所がなくて困っている人がいる」という相談も少なくありませんでしたが、本助成金により、新しく相談室兼シェルターを借りることができたため、これまで部屋がなくて対応できなかった件も、対応できるようになりました。

中央共同募金会にご寄付をいただいたみなさまへ、感謝を申し上げるとともに、今後もこうした夜間・休日緊急支援を継続していきたいと考えています。
※トップ画像はJikka利用者が描いたものです。

くにたち夢ファームJikkaはDVや虐待などの被害者、生活困窮者など女性支援を行うNPOです。
ウェブサイト:https://www.jikka-yume.com/
Twitter:https://twitter.com/kunitachi_jikka
Facebook:https://www.facebook.com/jikka.kunitachi

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