全日石川県大会決勝戦分析解説

11/3に行なわれた全日の石川県大会決勝戦。その放送が11/23日にありました。今年はまったく指導の現場には、いっていないので、久しぶりのU12の試合観戦でした。ここ最近はツエーゲンU12の一強との噂でしたので、流石、決勝まで勝ち上がっていました。対するファイナリストは湖北です。湖北ジュニアには1年から4年生の時までみていた教え子がいたので、ここ2年間での成長も楽しみのひとつでした。

それでは分析解説の方へいきます

前半戦

まずはシステムから。
ツエーゲン金沢の方は1-3-3-1
湖北ジュニアの方は1-3-2–2(1-3-2-1-1)といったシステム
湖北ジュニアはピラミッド型で縦にストロングポイントを置いたシステム。ツエーゲンの方は攻撃時中盤ラインは幅をとりCBは一つ前のラインへ上がりポゼッションをとりながらゲームコントロールするようなシステム。

攻撃方法はお互いにロングボール攻撃から背後を狙うやり方やCFに当てて2列目を使った攻撃。そこからコンビネーションプレーやドリブル突破など。
前半戦はボールを保持して構築していくといった攻撃はあまりなく、ダイレクトにゴールを目指す攻撃方法が多かった。

切り替え時でもお互いに、ボールを奪えばカウンター、ショートカウンターといった縦に早い攻撃を仕掛ける。

守備ではお互いシステム通りの配置でコンパクト。ロングボールに対するセカンドボールをどれだけ相手より早く奪えるかがポイント。
ディフェンスラインはお互い3人1ライン形。守備時はお互いにこのラインバランスは意識して崩さないようにしている。
プレスの強度はお互い強くいっている印象。前半戦でいえば湖北ジュニアの方がプレスは行っていた。ただ中盤ラインでは数的不利なシステムなので、ツエーゲンのサイドチェンジに対しての守備は簡単に前進させてしまっているので、サイドバックの能力に頼った守備になっていた。

セットプレーではツエーゲンはいくつかのトリックプレーを用意していた。

前半10分の湖北ジュニア得点シーン

ツエーゲンのゴールキックから。ロングボールでCFへ狙うも届かず、湖北ジュニアディフェンスにワンタッチで、トップの選手へハーフラインを少し超えたところで受けてから、GKが飛び出ていたのを確認してシュートでゴール。
守から攻の切り替えからの素晴らしいゴールでした。
この局面のポイントとしては、奪ったエリアから素早くボールを違うエリアへ出すということ。
これをワンタッチで行い、受けた選手はゴールを狙うという素早い攻撃でした。

同点シーン
右サイドで湖北ジュニアからボールを奪い、一旦キーパーへ。キーパーからロングボールでCFへ。
そこで相手にタックルされながらもCFしっかりキープして引きつけて、幅を取ったポジションの右サイドハーフへ。コントロールもワンタッチでディフェンスが追いつけないとこ&シュート打ちやすいところにコントロールしシュート。ゴラッソでした。

後半戦

ツエーゲンの方は守備面でより強度を上げた印象。マンツーマンにつき連動したディフェンスでパスの出しところを完全に塞いできました。このプレスに対して湖北ジュニアは終始解決策を見出せなかった。
開始2分ツエーゲン左サイドで奪ったボールを素早くサイドチェンジ。湖北ジュニアのディフェンスはコンパクトで中盤ラインが数的不利なのでサイドチェンジに対応出来ずシュートまでいかれる。ゴールにはならなかったが完全に崩れてのシュート。

得点シーン

ツエーゲンゾーン3でのスローインから。
湖北ジュニアのコンパクトな守備配置に対してツエーゲンの選手が2列目から飛び出て一気にディフェンスラインを超えたとろこで受ける。カバーリングのCBでてきて1vs1＋GKのシチュエーションからニアサイドにシュートしてゴール。

逆転に成功してからは、少しずつショートパスが多くなりダイレクト攻撃からショートパス主体に変わってきている。が常に背後も狙っている印象。

後半10分過ぎたくらいから湖北ジュニアのスタミナが落ちてきた。

ツエーゲン3点目のシーン

左SBからCFへのクサビのボールから（受けたのは右サイドハーフの選手で、CFの選手は背後に飛び出てスペースを空けた）そこから右SBがオーバーラップしてきたところにパス。そのままドリブルで前進、湖北ジュニアのディフェンスくるもスタミナ切れでボール触るも力無く突破されアシストゾーンに侵入され横パス入れられてワンタッチシュートでゴール。

ツエーゲン4点目

クリアボールを拾ってから一旦キーパーに戻してからの攻撃。湖北ジュニアの4ラインは間伸びした状態。ワントップの選手がキーパーにプレス行くもツエーゲンの両サイドバックが開いて幅を取りパスを受ける。このパスで2トップのラインを越えられ、そこにプレスくるも間伸びした状態からのプレスなので、簡単にサイドチェンジ。3vs3のシチュエーションから1vs1を選択し縦に仕掛けてシュート、ゴール。

結果は4-1のツエーゲンジュニアでした。

ツエーゲンジュニアの皆様おめでとうございます。石川県代表として全国大会でも頑張ってください！
そして湖北ジュニアの皆様、準優勝おめでとうございます！

ここから世界で活躍する選手が生まれるよう、これからも盛り上げていきましょう！

最後まで読んで頂きありがとうございました。